本作は、『孤狼の血』『彼女がその名を知らない鳥たち』など、今、日本映画界で最も勢いのある白石和彌が監督を、『クソ野郎と美しき世界』『人類資金』などエンタテイメントから人間ドラマまで幅広い役柄をこなすだけでなく、オリジナリティ溢れるアートでも才能を発揮しつづける香取慎吾が主演を務める、白石和彌と香取慎吾が初のタッグで挑む、「喪失と再生」を描く魂震わす人間ドラマです。ヒロインには、『くちびるに歌を』『散歩する侵略者』の恒松祐里。脚本は白石監督とは『火花』(Netflix)でも組んだ、『クライマーズ・ハイ』『ふしぎな岬の物語』の加藤正人が担います。
本作の追加キャストが解禁となりました。 

映画・ドラマ・モデルと幅広い分野で活躍し、そのライフスタイルも注目され同世代の女性から支持を得ている西田尚美、『龍三と七人の子分たち』や白石組常連の吉澤健、『孤狼の血』など白石組の名バイプレイヤー・音尾琢真、『万引き家族』『そして父になる』など数々の話題作に出演し見事な存在感を放ち続ける俳優リリー・フランキーが決定いたしました。

●あらすじ
人生につまずき落ちぶれた男の喪失と再生を描く、魂震わす物語。
香取慎吾が演じるのは、パートナーの女性とその娘・美波と共に彼女の故郷、石巻市で再出発しようとする男・郁男。平穏に見えた暮らしだったが、小さな綻びが積み重なり、やがて取り返しのつかないことが起きてしまう―

●西田尚美(にしだなおみ)コメント&プロフィール  ※郁夫の恋人・亜弓役
私は白石監督の「凶悪」がとても好きだったので今回ご一緒出来たことが本当に嬉しかったです。香取さんとご一緒出来たことも。香取さんは、なんというか…そこにいるだけで何か凄いんですよね。エネルギーとかパワーみたいなものをたくさん頂いた気がします。「凪待ち」に出てくる人たちは、なんとも人間くさい。どうしようもないのだけど、ほっとけない。なんだか憎めない。本当にどうしようもないのに、何故だか愛おしく、手を差し伸べたくなりました。私もどうしようもないダメ人間です。

1970年生まれ。広島県出身。 モデルを経て女優へ。主な作品に、映画『ひみつの花園』(1997/矢口史靖監督)、『ナビィの恋』(1999/中江裕司監督)、『南極料理人』(2009/沖田修一監督)、『綱引いちゃった!』(2012/水田伸生監督)、『WOOD JOB!~神去なあなあ日常~』(2014/矢口史靖監督)、『図書館戦争シリーズ』(2013・2015/佐藤信介監督)、『追憶』(2017/降旗康男監督)、『ポンチョに夜明けの風はらませて』(2017/廣原暁監督)、『友罪』(2018/瀬々敬久監督)、『生きてるだけで、愛。』(2019/関根光才監督)、『ラ』(2019/高橋朋広監督)。近年のドラマに「紙の月」(NHK)、「マッサン」(NHK)、「三匹のおっさんシリーズ」(TX)、「メゾン・ド・ポリス」(TBS)、「集団左遷!!」(TBS)、WOWOWでは「楽園」「監査役 野崎修平」「坂の途中の家」など。舞台『新世界ロマンスオーケストラ』『すべての四月のために』『クラッシャー女中』。待機作に『初恋 お父さん、チビがいなくなりました』(小林聖太郎監督/5月10日公開)、『新聞記者』(藤井道人監督/6月28日公開)、『WE ARE LITTLE ZOMBIES』(長久允監督/6月公開)、『五億円のじんせい』(文晟豪監督/7月20日公開)。などが控えている。

●吉澤健(よしざわけん)コメント&プロフィール   ※亜弓の父・勝美役
稀有。この私の役の事です。表現する者として、その人生の質量が問われる様な役でした。私は役者である事を三度辞めて、三度復活した者ですが、この様な役に出会えるとは思ってもみませんでした。続ける事が大事なんだとよく云いますが、あれって本当なんですね。お蔭様で時分の花、咲かす事が出来ました。70才を過ぎて滲みでるもの、出たと自負しております。監督、脚本はじめ、スタッフの皆様、本当に有難う御座いました。

1946年生まれ、神奈川県出身。主な出演作は、『その男、凶暴に月』(89/北野武監督)、『われに撃つ用意あり』(90/若松孝二監督)、『キャタピラー』(10/若松孝二監督)、『龍三と七人の子分たち』(15/北野武監督)、『残穢(ざんえ)住んではいけない部屋』(16/中村義洋監督)、『こどもつかい』(17/清水崇監督)などがある。白石和彌監督作での出演は、『牝猫たち』(17)、『私は絶対許さない』(18/和田秀樹監督)、『止められるか、俺たちを』(18)、『麻雀放浪記2020』(19年4月公開)などがある。公開待機作に、『赤い雪RedSnow』(19/甲斐さやか監督)がある。

●音尾琢真(おとおたくま)コメント&プロフィール  ※亜弓の元亭主・村上役
尊敬する白石和彌監督と、僕のスーパースター香取慎吾さんの新たなタッグが実現したことに感謝しています。香取さんは石巻で撮る白石監督の世界に完全に溶け合っていた。凪の海が荒れていくように、心がざわざわと興奮しています。派手ではありませんが、1カットごとに丁寧に精魂込めて、スタッフ・キャストが作り上げた映画を楽しんでいただければ幸いです。誰かの生きる希望になれますように。

1976年生まれ、北海道出身。演劇ユニット「TEAM NACS」のメンバー。
NHK大河ドラマ「龍馬伝」(10)や連続ドラマ「陸王」(17)などに出演する。主な映画出演作に、『藁の楯』(13/三池崇史監督)、『起終点駅 ターミナル』(15/篠原哲雄監督)、『日本で一番悪い奴ら』(16/白石和彌監督)、『無限の住人』(17/三池崇史監督)、『たたら侍』(17/錦織良成監督)、『関ケ原』(17/原田眞人監督)、『祈りの幕が下りる時』(18/福澤克雄監督)、『サニー/32』(18/白石和彌監督)、『孤狼の血』(18/白石和彌監督)、『検察側の罪人』(18/原田眞人監督)、『止められるか、俺たちを』(18/白石和彌監督)などがある。公開待機作に、『七つの会議』(19年2月1日公開/福澤克雄監督)、『カツベン!(仮)』(19/周防正行監督)、また、2019年4月からはNHK連続テレビ小説「なつぞら」に出演。

●リリー・フランキー コメント&プロフィール ※郁夫を気に掛ける製氷工場の社員・小野寺役。

僕はゆっくりしていたスケジュールで石巻を満喫させていただき町の人にも良くしていただいて、白石さんの撮影、相変わらず好きでした。慎吾ちゃんと共演できてよかった。すごく彼が色っぽかった。やりやすかったです。小野寺という役は面白い役でした。難しかった点はいい人に見えなきゃいけない。いい人に見えすぎてもいけないというところでした。慎吾ちゃんの体から出てきてる熱量、雰囲気がすごい!監督と飲みながら話してすごくいい映画になりそうだ、というお話をしていました。今の慎吾ちゃんじゃなきゃできない、白石さんの中で傑作ができた。台本読んだ時の静かなオフビートなもの、人間の中の思いというようなものうごめいている。純文学的なものもぜひ皆さんご覧ください。

1963年11月4日生まれ。福岡県出身。武蔵野美術大学卒業後、イラストやデザインのほか、文筆、写真、作詞・作曲、俳優など、他分野で幅広く活動。初の長編小説「東京タワー オカンとボクと、時々、オトン」が230万部を超える大ベストセラーとなった。主な映画出演作は、ブルーリボン賞新人賞受賞の『ぐるりのこと。』(08/橋口亮輔監督)、日本アカデミー賞最優秀助演男優賞受賞の『そして父になる』(13)、アカデミー賞優秀助演男優賞受賞の『凶悪』(13)、『海街diary』(15/是枝裕和監督)、『海よりもまだ深く』(16/是枝裕和監督)、『美しい星』(17/吉田大八監督)、『blanck13』(18/斎藤工監督)、『万引き家族』(18/是枝裕和監督)、『銃』(18/武正晴監督)などがある。

――――――――――――
出演:香取慎吾、恒松祐里、西田尚美、吉澤健、音尾琢真、リリー・フランキー
監督:白石和彌 脚本:加藤正人
配給:キノフィルムズ  ©2018「凪待ち」FILM PARTNERS  2018年 6月中旬クランクイン 7月中旬クランクアップ  
――――――――――――

2019年6月TOHOシネマズ日比谷ほか全国ロードショー