主人公は、人とのコミュニケーションが苦手だが、「胎児の声が聴こえる」という特殊能力をもった産婦人科医師・橘継生(たちばな・つぐお32歳)。

勤めていた総合病院で担当患者が“産後うつ”で自殺してしまったことをきっかけに、ドロップアウトしてしまう。
心機一転、地方の小さなクリニック・尾音産婦人科でやり直すことになったものの、そこは、人情味溢れる「オネエ」の助産師や筋肉マニアでノリのよいゲイの院長、とても男性だったとは思えない美人心理士など、さまざまなジェンダーかつ強烈で愛すべき個性をもった人たちが働いているクリニックだった。

思いもよらない環境にショックを受ける継生だったが、自分の中に無意識にもっていた偏見に向き合いながらも、自身が抱えたトラウマを乗り越え、医師として、人間として成長していく…。

たくさん笑えて、ホロリと泣ける“命と家族の物語”。

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