映画「漂流ポスト」ロンドン国際映画祭外国語部門最優秀助演女優賞を獲得
映画「漂流ポスト(英題:The Drifting Post)」が現地2月16〜23日までイギリスで行われたロンドン国際映画祭2019(London
International Filmmaker Festival 2019)にて、神岡実希がForeign Language
Feature部門Best Supporting Actressを受賞した。
今作は岩手県陸前高田に実在する「漂流ポスト3.11」を題材に、心に傷を負った人々の喪失〜蘇生を美しい映像と繊細な音で描き、震災で再認識した「命の儚さ」「人との繋がり」「悲しみから立ち上がる勇気」「生」を五感に訴えかける作品になっている。
神岡実希は震災によって命を落としてしまった恭子(主人公の友人役)を熱演している。
震災前の美しくかけがえのない時間を彩る圧倒的な存在感、明るさの中に微かに垣間見える潤の表情が世界を魅了した。
映画「ナラタージュ」の塚本柚子役、NODA・MAP第22回公演 「贋作 桜の森の満開の下」にも出演しており今後の活躍が期待される。
また、Foreign Language Feature部門には監督の清水健斗がBest Director・主演の雪中梨世がBest Lead
Actressがノミネート。
2部門は惜しくも受賞は逃したものの、詩的表現・人物の距離感・表裏性を詰め込んだ美しい映像と細かな音表現、残された人間の心の葛藤と機微を繊細に演じた役者陣の演技は、世界の人々の心を確かに掴んだ。
2017年の初上映後、配給するのではなく映画祭で全国を周り、風化問題を全国に訴えかけるという信念の元、京都国際映画祭をはじめ国内の多くの映画祭で上映され人々の心を打ち、2018年後半から上映照準を海外に向ける。
ロンドンで行われた「The International Short Film Festival」を皮切りに、オーストラリアで行われた「ORION
International Film Festival」でセミファイナリストに選出。2019年3月アメリカ・グリーンベイで行われる「Green Bay
Film Festival」での上映も控え、今後も海外での上映が見込まれている。
【授賞式に参加した清水健斗監督からのコメント】
遠い島国の日本で起きた災害を題材にした映画が、世界の人々にどう受け取られるか不安もあったが、誰かの事を想い慈しむ心には、国や言葉の壁は関係ないのだと感じることができた。
日本だけでなく世界の人々に、ありふれた日常の美しさや儚さを感じてもらえる、心に傷を負った人々に少しでもいいから勇気を与えられる、そんな作品に受け取ってもらえたら幸いです。
【漂流ポスト】とは─
「手紙を書くことで心に閉じ込められた悲しみが少しでも和らぎ、新たな一歩を踏み出す助けになるなら」という想いから、被災地である岩手県陸前高田の山奥に建てられた郵便ポスト。現在も多くの手紙が届き、数は500通を超える。手紙は同じ境遇の人々にシェアされ、心の蘇生を助けている。
出演:雪中梨世、神岡実希、中尾百合音、藤公太、小田弘二、植村恵、永倉大輔
監督:清水健斗
☆ 漂流ポスト☆
ロンドン国際映画祭2019(London IFF 2019)にて、
Best Director・Best Lead Actress・Best Supporting Actressの
3部門にノミネート!
その他、海外・国内10以上の映画祭で上映。
多数の賞を受賞!
☆ 瞬間少女☆
8/31~池袋シネマ・ロサにて公開(2013)
WGFF長編部門グランプリ(2015)
LA Eiga Fest2015招待作品
予告:https://www.youtube.com/watch?v=FfAUr1RyL8A