往年の名作『八月の鯨』を彷彿させる
“超シニア世代の青春寓話”が誕生!

 信州上田を舞台に、40年ぶりに再会した対照的な老兄弟の絆を、ほろ苦い笑いと共に瑞々しく描いた“青春寓話”、『兄消える』。

 兄、金之助を演じるのは、軽妙洒脱な演技で人気を博し、「本作を遺作にしたい」という思いで撮影に臨んだ戦後昭和を代表する伝説の喜劇俳優、柳澤愼一(86歳)。
弟、鉄男役には、俳優座養成所出身で、舞台や映画で活躍する名優、高橋長英(76歳)。

監督は、文学座の演出家で、日本を代表する演劇界の重鎮、西川信廣(映画初監督/1949年生/日本劇団協議会会長、日本演出家協会理事)。
そして、第40回川端康成文学賞、第38回野間文芸新人賞受賞作家で、『俳優・亀岡拓次』が映画化されたことも記憶に新しい戌井昭人が、西川の自伝的エピソードをモチーフにオリジナル脚本を書き下ろし。

かつてリリアン・ギッシュ、ベティ・デイヴィスが姉妹を演じた名作『八月の鯨』(‘87)を彷彿させる、心にしみる人生賛歌が誕生した。

 このたび、5/17(金)より、ロケ地である上田にて先行上映の後、5/25(土)より、ユーロスペースほか全国順次公開が決定! 
主演の柳澤愼一さんよりコメントも到着しました。

◉柳澤愼一さんコメント
生まれてくる時や 皆ハダカ
演技も勿論 無垢無色。
せめて人生の最終公演は、
発声・形相、手を替え品を替え、
芝居の残滓(ざんえい) 洗い浚(ざら)い、
カメラの前で晒け出す。
軽挙妄動、ご寛恕(かんじょ)を。
椎間板ヘルニアで
曲がらぬ腰を枉(ま)げて 曲げて 
お頼みします。

<STORY>
 町工場を細々と続け、100歳で亡くなった父親の葬式を終えたばかりの76歳の真面目な独身、鉄男のもとに、40年前に家を飛び出した80歳の兄・金之助がワケあり風の若い女、樹里を連れて突然舞い戻ってきた。その日以来、奇妙な共同生活を始める3人。やがて金之助の過去や樹里の素性が明らかとなる中、兄と弟それぞれの胸中に静かな確執とともに「故郷」や「家族」への思いが蘇っていく——。

柳澤愼一・高橋長英
土屋貴子 / 金内喜久夫 たかお鷹 原康義 坂口芳貞 / 新橋耐子
雪村いづみ(特別出演) 江守徹(特別出演)

監督:西川信廣 脚本:戌井昭人 音楽:池辺晋一郎
企画・製作:新田博邦 エグゼクティブ・プロデューサー:井上元文
撮影監督・編集:小美野昌史|助監督:平波亘|照明:淡路俊之|美術:橋本千春 仕上げ:荷田一隆|整音:松本能紀|音効:藤田昌
衣装:深野明美|メイク:渡辺祐子|スチール:谷川真紀子|協力プロデューサー:増田徳也|AP:春山智
協力:上田市|特別協力:文学座|企画・制作:ミューズ・プランニング
製作:「兄消える」製作委員会|配給:エレファントハウス、ミューズ・プランニング
2019/日本/カラー/5.1ch /シネスコ/104分  ©「兄消える」製作委員会