『チェブラーシカ』(ロマン・カチャーノフ監督)、『霧につつまれたハリネズミ』(ユーリー・ノルシュテイン監督)の制作スタジオとして著名なモスクワのソユーズムリトスタジオが15年の歳月をかけて紡ぎあげた異色ファンタジー『ホフマニアダ ホフマンの物語』が完成し、本国に続き、日本でも東京都写真美術館ホールにて緊急公開されることが決定した。

主人公はドイツ幻想文学の巨匠E.T.A.ホフマン。『くるみ割り人形とネズミの王様』『黄金の壺』『砂男』といった代表作の登場人物達とともに、現実世界と空想世界(アトランティス)を彷徨い続けるという、ホフマン文学の世界観に溢れた作品である。

引用作品:E.T.A.ホフマンの著作から
作の登場と、“ホフマンの物語”は時代を超えて、語り続けられています。
『くるみ割り人形とネズミの王様』 『黄金の壺』 『砂男』
『こびとツァヘスまたの名をツィノーバー』 『ブランビラ王女』他

 これは、狂気か!芸術か!?
『ホフマニアダ ホフマンの物語』は一コマずつ撮影を重ねるストップモーションで制作された長編アニメーションで、パペットの衣装をはじめ、目や唇の動きまで意識した細部へのこだわりは狂気的ですらある。クライマックスのシーンでは、総勢50体にのぼる人形たちが共演しており、その数はロシア・パペットアニメーション界の記録になっている。

もうひとつの『ホフマン物語』!
昨年末、ホフマン原作『くるみ割り人形』が実写映画化され話題を集めました。ホフマン関連の作品としては、J.オッフェンバックによるオペラ『ホフマン物語』も有名です。また、その映画化『ホフマン物語』(1951年)はベルリン、カンヌ両映画祭で受賞したオペラ映画の傑作です。そして新たに本作の登場と、“ホフマンの物語”は時代を超えて、語り続けられています。

E.T.A.ホフマン  

原題:HOFFMANIADA  邦題:ホフマニアダ ホフマンの物語
制作:ソユーズムリトフィルム・アニメーションスタジオ(ロシア)
監督:スタニフラフ・ソコロフ
脚本:ヴィクトル・スラフキン、スタニスラフ・ソコロフ
キャラクター・デザイン:ミハイル・シュミアキン
音楽:シャンドル・カロシュ
監修 木野光司
配給 リスキット
協力 太秦/T&Kテレフィルム/Stylab
(2018年/ロシア/ロシア語・日本語字幕/72分)
http://www.hoffmaniada.net
©Soyuzmultfilm

4月、東京都写真美術館ホールにて緊急公開決定!
上映日、上映時間、その他詳細は2月中旬にHP(www.hoffmaniada.net)にて発表

<ソユーズムリトフィルムについて>
ソユーズムリトフィルムは1936年6月10日に設立された、ソビエト時代から続くロシアの国立アニメーション制作会社。80年以上の歴史を持ち、その間1500本以上の様々なジャンルのアニメーションを制作、ロシア国内外から数多くの賞を受賞している。ロシア文化を語る時には不可欠の組織である。日本でも『チェブラーシカ』(ロマン・カチャーノフ監督)、『霧につつまれたハリネズミ』(ユーリー・ノルシュテイン監督)の制作スタジオとして知られている。