この度、架空のロックバンド「スパイナル・タップ」の全米ツアーに密着し、当時隆盛を極めていたハード・ロック/ヘヴィ・メタル文化や音楽を風刺した、カルト的人気を誇るロック・モキュメンタリー『スパイナル・タップ』のBlu-ray&DVDが2月13日に発売になります(レンタル同日開始)。今回、本作の発売に先駆け、最新作『記者たち~衝撃と畏怖の真実~』の公開に合わせて来日したロブ・ライナー監督から本作についてのコメントが到着しました。

 『スパイナル・タップ』は、架空のロックバンド「スパイナル・タップ」のニューアルバムを引っさげた伝説の全米ツアーを収めた――という設定の《ロック・モキュメンタリー》でロック映画というくくりにおいては映画史上に残る金字塔的作品。理不尽なことがあったとき、「それじゃスパイナル・タップじゃないか!」と表現されるほどロック界で愛されている。実は本作はあの名作『スタンド・バイ・ミー』(86)を手がけ、 『記者たち~衝撃と畏怖の真実~』が3月29日に公開されるロブ・ライナー監督が自ら監督役として出演しながら1984年に手がけた初監督作で、各ランキングにも上位にランクインし、今なおカルト的にアツい支持を受けている。日本では製作から34年を経た2018年6月に初公開時され、音楽ファンはもちろん、多くの観客たちに熱狂的に迎えた。

 そんな状況を聞いたのか、ロブ・ライナー監督は日本で『スパイナル・タップ』が公開されたことと、たくさんの人に愛されているということをうれしく思うと述べ、さらに『ボヘミアン・ラプソディ』より好きだという人もいるらしいが、この作品にはフレディ・マーキュリーのように歌える人は出てこないとユーモアたっぷりにコメントしている。(ちなみに、1992年に行なわれたフレディ・マーキュリーの追悼ライブにはデヴィッド・ボウイやエルトン・ジョン、メタリカ、U2らとももに本作でバンドを演じた俳優陣が本物のバンド“スパイナル・タップ”として参加している)
 さらに、あのスティングは本作50回も鑑賞し「リアル過ぎて泣いていいのか笑っていいのかわからなかった」と絶賛(!?)し、スティーブン・タイラーはあまりのリアルさに「本当のことを茶化しやがって」と怒りに震え、U2のギタリストのジ・エッジは落涙したといわれている内容についても、「ばかばかしいと思うのか、知的だと思うのかは皆さんが決めてください」と本作の監督らしい、煙に巻いたコメントをしている。

ロブ・ライナー監督のデビュー作の『スパイナル・タップ』は笑撃モキュメンタリー、最新作『記者たち~衝撃と畏怖の真実~』は硬派な社会派作品とその振れ幅にも驚くが、2作を比べて鑑賞するのも面白いだろう。


『スパイナル・タップ』 Blu-ray&DVD 2月13日 発売 (発売・販売:キングレコード)
Blu-ray:KIXF-593|¥4,800+税|本編83分
DVD:KIXF-1614|¥3,800+税|本編83分
SYNOPSIS・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「スパイナル・タップ」は60年代にデビューし、かつて一世を風靡したイギリスの人気ロックバンド。ビートルズ・スタイル、フラワーチルドレン、…時代とともに音楽性も変化させてきた彼ら。そして時は80年代、最先端であるハードロック・スタイルを武器に現在に至っている。そんななか、アルバム「Smell the Glove」のリリースが決定、大々的な全米ツアーを行うことになった!彼らの大ファンである映画監督マーティ・ディ・ベルギーは、ツアーに密着を決意。映し出されるのは、結成秘話からメンバーたちの苦悩、歴代ドラマーの怪死、トラブルから感動のステージまで、次々と明かされるファン必見のエピソードの数々。伝説のロック・ドキュメンタリー『スパイナル・タップ』がここに誕生する――!!

『記者たち~衝撃と畏怖の真実~』(配給:ツイン)
3月29日よりTOHOシネマズ シャンテ他にて全国ロードショー!
主演:ウディ・ハレルソン
出演:ジェームズ・マースデン、ロブ・ライナー、ジェシカ・ビール、ミラ・ジョボビッチ、トミー・リー・ジョーンズ
監督:ロブ・ライナー『スタンド・バイ・ミー』