主人公の絵の成長に合わせてヴィジュアルを変化させながら、漫画家を目指す男の半生を語る実験的アニメーション&モキュメンタリー作品で、20 分と短編ながら数々の映画祭を席捲している川尻将由監督の『ある日本の絵描き少年』。
めくるめく映像の変化と爽やかな余韻が短編とは思えない充足感を与える本作が、短編専門館としてスタートし今年開館 20 周年を迎えるトリウッドでいよいよロードショーです!

『ある日本の絵描き少年』(2018/20 分)
出演:上原剛史、矢島康美、あべけん太、石井佳子、鈴木崇太
監督・脚本:川尻将由
キャラクターデザイン:枩岡佳範、吉川健司(NPO 法人かうんと5)
デザイン・作画:梅下麻奈未、大村耕平、大村将司、落合良亮、海瀬大、竹澤清貴
音楽監督:永井秀和 音響監督:田中克 実写監督:岡田真樹
プロデューサー・広報:田上和佳

幼い頃から絵を描くことが好きな少年・シンジは、自然と漫画家を目指すようになる。小学生になると、同じく絵が好きだが覆面レスラーばかり描く不思議な少年・マサルと出会い、家族ぐるみで付き合うほどの親友になる。しかし学年があがると共に、環境も変わり二人は徐々に疎遠になっていく。
その後もシンジは変わらず漫画家を目指し、美大に進学、賞に入選、アシスタントを経てやがて大きなチャンスをつかむが…

第 40 回ぴあフィルムフェスティバル コンペティション部門
「PFF アワード 2018」 準グランプリ、ジェムストーン賞(日活賞)
第 12 回小田原映画祭 シネマトピア 2018 グランプリ
第 10 回下北沢映画祭 グランプリ
第 65 回 TOKYO 月イチ映画祭 グランプリ
第 13 回那須ショートフィルムフェスティバル 2018
準グランプリ、観客賞

<川尻将由(かわじりまさなお) プロフィール>
1987 年生まれ、鹿児島県出身。大阪芸術大学在学中、原恵一監督作などに影響を受けアニメーション制作を志す。アニメスタジオに勤務後、映像制作会社を起業。
『ニッポニテスの夏』(09 年)、『ステラ女学院高等科 C3 部』(13 年)など。

面白く観せてもらいました。「絵描き少年」の自伝風の作品を語る中に自然な形で実写を挿入させて観せる演出には、何かこれからの映画技法を刺激する要因が含まれているように感じ、映画表現について何か考えたくなるような想いが残る作品でした。─ 杉井ギサブロー(アニメーション映画監督)

純粋にものをつくること、何かを生み出すことができていた時とそうでなくなってしまってからの葛藤。そのどうしようもなさをかわいらしく描いているこの作品がさまざまな人を和ませ、新しい創作に向かわせるだろう。─ 今泉力哉(映画監督)

モノを創る仕事は「自分は天才だ」と「自分は無能だ」の繰り返し。そんな葛藤を抱える人たち全員に見てほしい作品です。
自分も今の仕事の原点を思い出しました。
─ 博史池畠(アニメ監督)

2019 年 3 月 2 日(土)より下北沢トリウッドにてロードショー!
3/2(土)~8(金)土日 16:00/19:00 平日 16:30/17:20 │ 3/9(土)~15(金)土日 15:00/18:00 平日 16:30/19:00
料金 一律 800 円 ※火曜定休 ☆川尻監督他、キャスト・スタッフによる舞台挨拶も予定!