映画『ビール・ストリートの恋人たち』こだわりのセット美術が堪能できる場面写真が一挙解禁!70年代ニューヨーク・ハーレムを色鮮やかに再現! 主人公たちの息遣いを感じる、 愛に溢れたあたたかな生活が蘇る!!
この度、アカデミー賞®作品賞受賞『ムーンライト』バリー・ジェンキンス監督最新作『ビール・ストリートの恋人たち』が2月22日(金)よりTOHOシネマズ シャンテほか全国公開いたします。
前作『ムーンライト』で、『ラ・ラ・ランド』を抑えアカデミー賞作品賞に輝いたバリー・ジェンキンス監督。最新作は監督がずっと映画化を夢見ていた、愛よりも、もっと深い“運命”で結ばれた恋人たちのラブ・ストーリー。本作は、第76回ゴールデン・グローブ賞において、主人公の母親役で熱演を見せたレジーナ・キングが見事助演女優賞を受賞。先日発表された第91回アカデミー賞ノミネーションでは、脚色、助演女優、作曲の3部門に見事ノミネートを果たしました。現在、数々の映画賞で200ノミネート、71受賞を記録(1/25時点)。映画史を変えた前作に迫る勢いで映画賞を席巻中の本作。前作からより進化した映像美とスケールアップした世界観で2作連続のアカデミー賞®受賞なるか!?オスカー大本命作品として世界中から注目を集める、新たな恋愛映画の金字塔がいよいよ公開されます。
この度、こだわりのセット美術が堪能できる場面写真が一挙解禁となります!
『ムーンライト』では、舞台である現代のマイアミを重要なキャラクターの一つと位置づけ、強く降り注ぐ太陽の光や、木々の緑、青い月の光に照らされたビーチの姿を、生命力たっぷりに描いてみせたジェンキンス監督。本作では、今から50年前のNY・ハーレムの生き生きとした姿の再現に挑戦。70年代NYのイメージによく使われる茶やグレー中心のくすんだ色味ではなく、ロマンティックなラブ・ストーリーの感情の動きにぴったり寄り添う、情熱的でハイコントラストなカラーパレットを用意した。
ジェンキンス監督はインスピレーションを、ライフ誌、ヴォーグ誌で初の黒人専属カメラマンであり、世界最高峰の写真家集団マグナム・フォトにも所属したゴードン・パークスや、当時のNYのストリートの写真でよく知られるジャック・ガラファローらの作品から得たという。「撮影の準備段階においては僕と衣装、美術部門でじっくりと案をねった。一貫したデザインや色彩を、衣装とインテリアなどすべてに使いたかった。主人公のティッシュを、鮮やかな世界や、時には色あせた世界の中に置いていったんだ。」そして、「ボールドウィンの文章と、ハーレムの街へ敬意を示すためにも」との熱い思いから、撮影は2017年10月より、実際に映画の舞台となるNY・ハーレムで行われた。
美術担当のマーク・フリードバーグは、これまでジム・ジャームッシュ作品やウェス・アンダーソン作品の美術監督も務めている人物。ニューヨークを舞台にした作品では『脳内ニューヨーク』や昨年公開『ワンダーストラック』など、この魅力的な大都市の様々な顔をスクリーンの中で息づかせてきた。そんなフリードバーグは、「70年代のハーレムで主人公達が直面していた経済的な状況は、若きカップルであるティッシュとファニーのラブ・ストーリーを語る上で重要な文脈となっていた。ティッシュが生まれ育ったリヴァーズ家と、すでに独り立ちし、アーティストとして生きるファニーが暮らす家、それぞれに明確なビジョンを持って美術に落とし込んでいった」と語る。
「母シャロンの愛情に溢れるリヴァーズ家には、家庭的豊かさがある。ただ、居住年数20年くらい経つが資金不足でリフォームもできていないという経済状況も表す必要があって、複雑だった。」そこでフリードバーグは、改装工事を行うためちょうど空き家になっていたハーレムのアパートメントを見つけ出し、リヴァーズ家の内装をイチから思い描いた通りに作り上げるという大胆な方法をとった。
インテリアには、あたたかみのある優しい光を基調とした照明にカラフルな家具、使い込まれて少しくたびれた様子のソファ、時代感ある花柄の壁紙やリアルなキズが映し出されおり、70年代の黒人家庭の、決して裕福ではないものの、親しみと愛情を感じさせる生活空間を実現している。
一方、ファニーの住むアパートメントは、当時は移民が多く暮らしていたウエストヴィレッジのバンク・ストリートの地下という設定。22歳の駆け出しのアーティストが生活する現実味をだすため、リサイクルショップで買えるようなヴィンテージの家具が揃えられ、壁にはあえてヒビを入れるというこだわりも。このアイディアを実践したフリードバーグに対し、ジェンキンス監督は、「当時のヴィレッジにある欠陥住宅なら若いアーティストでも借りられるだろうと考えてくれた。このキズによって、ヴィレッジに一世紀以上も存在しているようなアパートに見えてきたんだ。映画では誰も気づかないかもしれないけれど、マークにとっては必要不可欠なキズだったんだよ。」と美術が映画の世界観に与えた影響の大きさを明かしている。
今回解禁された写真の中には、古いバスタブに板を乗せダイニングテーブルとして使っている様子も写されているが、これも彫刻家として生きるファニーらしい、貧しいながらも創造的な人物像を感じさせる細部へのこだわりだ。
その他、友人ペドロシートが働くスペイン料理店のレトロで華やかな壁紙やランプシェード、二人が相合傘で歩く雨の路地裏に停まる70年代らしいクラシックカー、若い二人と友人が囲む質素だが楽しげなご馳走の並ぶ食卓など、随所に光る監督とフリードバーグの美意識を感じさせるカットも見逃せない。
先日発表された<第91回アカデミー賞>のノミネーションでは、脚色賞、助演女優賞、作曲賞の3部門にノミネートされた本作。前作『ムーンライト』に続いて、2作品連続のオスカー獲得も期待されるその受賞結果も注目だが、登場人物たちが本当にそこで生活していたかのような息遣いを感じさせてくれる美術も注目となっている。
監督・脚本:バリー・ジェンキンス 原作:ジェイムズ・ボールドウィン「ビール・ストリートの恋人たち」(早川書房刊)出演:キキ・レイン、ステファン・ジェームス、レジ―ナ・キング他
提供:バップ、ロングライド 配給:ロングライド 公式サイト: longride.jp/bealestreet/ (c)2018 ANNAPURNA PICTURES, LLC. All Rights Reserved.