2019年初夏 世界一クズな一家がやってくる!
映画『台風家族』

本年初夏、『箱入り息子の恋』の市井昌秀監督と、そのスタッフによる最新作『台風家族』が公開する事が決定しました。2018年の7月、39.2度という県内史上最高気温をたたき出した栃木県佐野・藤岡の中でロケが行われた本作は、市井監督が12年間の構想を経て、自身のオリジナル脚本によって映像化が実現したブラックユーモアあふれる、ある一家の真夏の1日の物語。スタッフが口を揃えて「脚本が面白い!」と称賛する本作には、個性あふれる豪華キャストがその企画の確かな面白さに集結。たった1日の中に“苦笑”と“共感”そして“衝撃の愛のラスト”がぎゅっと詰まった本作の主演には、昨年『クソ野郎と美しき世界』に出演、限定2週間興行で25万人動員の成績を残し、さらにユーチューバー草彅として、好きなユーチューバーランキングで2位という、新しい形での活躍に注目の集まる草彅剛(くさなぎつよし)が一家の長男・小鉄を好演。また、昨年公開作5本への出演など、過去多くの映画での男優賞を獲得、確かな演技力で日本映画界には今や欠かすことの出来ない新井浩文(あらいひろふみ)が、次男・京介役として。鈴木家兄弟の3番目・長女の麗奈役には、本格派女優として多くのジャンルで幅広く活躍するMEGUMI(めぐみ)。そして三男・千尋役の中村倫也(なかむらともや)は、昨年のYahoo!検索ランキング・俳優部門で1位を取るなど、ドラマ・映画でその顔を見ない日は無い、今一番輝いている俳優の一人。また、市井監督の作品として「ドラマW 十月十日の進化論」で主演を務めた以来の参加となる尾野真千子(おのまちこ)は、『クソ野郎と美しき世界』でも共演した草彅と2度目の夫婦役。日本テレビ・朝ドラ「生田家の朝」など、お茶の間の話題作にも立て続けに出演している。そして、小鉄の一人娘役・甲田まひる(こうだまひる)は、ツイッターフォロワー15万人という、ティーンを代表するファッショニスタとして活躍する傍ら、2017年にプロのジャズピアニストとしてデビューし、昨年、初のアルバムを発売。17歳にして、プロアーティスト・ファッションサイトでの人気ブロガーとしての顔を持つ異色の逸材が本作で女優ビューを果たす。また、長女・麗奈の彼氏役として、1歳の時から大衆演劇での芝居経験を持ち、昨年は『サラバ静寂』などの話題作4本に出演する人気急上昇の若葉竜也(わかばりゅうや)、本作で、重要な人物として観客の皆さんを驚かせる存在となる謎の女には、蜷川幸雄演出作品に過去多く出演し確な演技力を評価される長内映里香(おさないえりか)が抜擢。そして、この鈴木家兄弟の両親役として、ドラマ「気になる嫁さん」(72年)、「帰ってきたウルトラマン」(71年)でのヒロインなど多くのドラマ・映画に出演してきた榊原るみ(さかきばらるみ)と、『愛のコリーダ』(76年)で報知映画賞・最優秀主演男優賞受賞で爆発的な話題を呼び、ダンディーな俳優として、『龍三と七人の子分たち』(15年)や『東の狼』(16年)など、いまだ主演として演じ続ける藤竜也(ふじたつや)が初共演。
以下、キャスト10名と、市井監督より、コメントが届きました。

★草彅剛(くさなぎつよし)/長男:鈴木小鉄(すずきこてつ)役) コメント
とてつもなく暑い真夏の撮影でした。撮影の序盤、市井監督に「草彅さんの中に小鉄は十分居るから、作り出そうとしなくて良い」と言ってもらえて、それが難しくもあり、だけど新しい自分を引き出してくれたと思っています。改めて、市井監督、すこいなぁ、と。脚本を読んだときも、面白いと思ったんだけど、現場に入って実際に演じてみると本当に笑っちゃって。そんな現場の空気がとても良かったです。僕が演じた小鉄の役は、本当にダメダメな奴なんですけど。逆にそういうところが魅力的で、愛くるしく、むしろ愛すべき人物だな、と思えました。撮影を重ねていくうちに、自分では気づいていないんですけど、自然と「鈴木家」っていう、家族のリアルな感じが出来上がっていった気がします。ラストカットの撮影は、なんかすごいジーンときちゃいましたね。映画を観てくれた人には、必ずあの真夏の暑さと、僕らの“パッション”がスクリーンの中から「ぶわ~ん」と伝わると思います!
プロフィール
1974年生まれ。1991年CDデビュー。2017年9月にオフィシャルファンサイト「新しい地図」を立ち上げる。昨年は映画『クソ野郎と美しき世界』、フェデリコ・フェリーニ監督の映画を舞台化『道』などの話題作に出演。本年の公開作『まく子』(3月15日)で父親役として出演。そのほか、NHK『ブラタモリ』、abemaTV『7.2新しい別の窓』にレギュラー出演。

★新井浩文(あらいひろふみ)/次男:鈴木京介(すずききょうすけ)役) コメント
MEGUMIさんのすっぴんと、うちの顔は非常に似ているので、兄妹設定は説得力があるかと思われます。
プロフィール
1979年生まれ。2001年デビュー。『青い春』(02年)にて高崎映画祭・最優秀新人男優賞を受賞。近年の主な出演作品に、『百円の恋』(15年)、『バクマン。』(16年)、『葛城事件』(16年)、『銀魂』(17年)、『散り椿』(18年)、『泣き虫しょったんの奇跡』(18年)、『犬猿』(18年)など。公開待機作に『善悪の屑』(19年)がある。

★MEGUMI(めぐみ)/長女:鈴木麗奈(すずきれな)役) コメント
エンディングに向かうにつれて分かりやすく役者陣やつれていきます笑。それくらい汗かいて、ぶつかって、剥き出しで演じました。人との関わりが気薄なこの時代に、やっぱり人間ってイイなぁーなんて思って頂けたら。。
プロフィール
1981年生まれ。2001年デビュー。多くのバラエティ番組・ラジオ・CMで活躍、その後、女優としてテレビドラマや映画にも出演。主な出演作品に、大河ドラマ『八重の桜』(13年)、『巫女っちゃけん』(18年)、『孤狼の血』(18年)、『ニート・ニート・ニート』(18年)、『闇金ドックス3』(16年)、『トイレのピエタ』(15年)、『潔く柔く』(13年)、『へルタースケルター』(12年)、『人の砂漠』(10年)、など。

★中村倫也(なかむらともや)/三男:鈴木千尋(すずきちひろ)役) コメント
今回、鈴木家4兄妹の末っ子、千尋役を演じさせていただきました、中村倫也です。映画のタイトル通り、気温も湿度も風速も高い「濃ゆい」作品に参加できて、思い出の多い夏を過ごすことができました。ワケありまくりの暗雲立ち込める鈴木家に、果たして台風一過は訪れるのか。ぜひご期待ください。
プロフィール
1986年生まれ。所属事務所の養成所にて演技を学び、映画『七人の弔』(05)で俳優デビュー。2014年に『ヒストリーボーイズ』にて舞台初主演。同作で読売演劇大賞優秀男優賞受賞。2018年のYahoo!検索大賞俳優部門を受賞するなど、いま最も旬な俳優の一人。主な映画出演作に『孤狼の血』(18年)、『伊藤くん A to E』(18年)、『先生! 、、、好きになってもいいですか?』(17年)、『3月のライオン』(17年)、『愚行録』(17年)、『日本で一番悪い奴ら』(16年)、『星ガ丘ワンダーランド』(主演・16年)、『やるっきゃ騎士』(主演・15年)、『風俗行ったら人生変わったwww』(13年)、『ラブクラフト・孤狼の血ガール』(13年)、『SPINNING KITE』(主演・12年)など。

★尾野真千子(おのまちこ)/小鉄の妻:鈴木美代子(すずきみよこ)役 コメント
市井組に参加できた事はとても嬉しい事でした。一人一人の人物の裏設定から、性格、色んなことを大切にしながらの撮影、皆んなで作っているんだという雰囲気がとても素敵でした。そして共演者との真夏での撮影、大変でしたが助け合いながら和気藹々と楽しい撮影でした!草彅さんとの2度目の夫婦役、また違った草彅さんに出会えてもっともっと違う草彅さんに会いたくなりました!
プロフィール
1981年生まれ。主演作『萌の朱雀』(97年)でデビュー。同作で第10回シンガポール国際映画祭主演女優賞を受賞。主な出演作品にNHK連続テレビ小説「カーネーション」(11年~12年)、『そして父になる』(13年)で日本アカデミー賞・主演女優賞を受賞。近年の出演作には、『クソ野郎と美しき世界「光へ、航る」』(18年)、『素敵なダイナマイトスキャンダル』(18年)、『いつまた、君と ~何日君再来~』(主演・17年)、『ブルーハーツが聴こえる<ハンマー(48億のブルース)>』(17年)、『ナミヤ雑貨店の奇蹟』(17年)、『エヴェレスト 神々の山嶺』(16年)、『後妻業の女』(16年)、『ミュージアム』(16年)『きみはいい子』(15年)など。

★甲田まひる(こうだまひる)/小鉄の娘:鈴木ユズキ(すずきゆずき)役) コメント
鈴木ユズキ役を演じました、甲田まひるです。本作は自分にとって奇跡的な出会いだと思っています。私もピアノをもともと弾いていたので、重なる部分がたくさんありました。でも久しぶりにクラシックを弾いたし、演奏シーンでは演奏と演技が同時に決まったテイクを出すのに苦労しました。演技は初めてでしたが、父親を嫌悪する女の子の役がすっと自分の中に入ってきて、自然にユズキとしてその空間にいることができたと思います。とにかく現場がとても暖かく、撮影が進むにつれ、本当の家族になったような感覚で過ごしていました。
プロフィール
2001年生まれ。小学6年生の時に始めたインスタグラムをきっかけにファッションスナップサイトでブロガーデビュー。ファッションアイコンとして業界の注目を集め、東京コレクションのフロントロウに招待される。以降、ファッション誌の連載やモデルとしても活躍。2017年から都内のライブハウスを中心にジャズピアニストとしての活動を開始、2018年5月にメジャーデビューし、アルバムを発売。本作品が映画初出演となる。

★若葉竜也(わかばりゅうや)/麗奈の彼氏:佐藤登志雄(さとうとしお)役) コメント
炎天下での撮影、しかも室内。キャストスタッフ、汗と埃まみれになりながら映画を撮りました。僕自身、5人兄弟の三男として育ってきたので、長男のあのかっこ悪さも、次男の優しさも、妹のムカつく感じも、全て生々しくて、可笑しくて、愛らしく思いました。すごく個人的な事ですが、なかなか僕が出てる映画を観てくれない兄や弟にも、観てほしいなぁと思う作品です。
プロフィール
1989年生まれ。1990年、大衆演劇【若葉劇団】にてわずか1歳で初舞台を踏む。1998年、NHK大河ドラマ「徳川慶喜」に出演。『葛城事件』 (16年)で第8回TAMA映画賞の最優秀新進男優賞受賞。その他主な出演作品にドラマ「ブラックスキャンダル」(18年・読売テレビ)、『パンク侍、斬られて候』(18年)、『サラバ静寂』(17年)、『明烏』 (15年)、『旅立ちの島唄 〜十五の春〜』(13年)、『源氏物語 千年の謎』(11年)、『GANTZ』 (11年)、『DOG×POLICE 純白の絆』 (11年)、『君が僕を知っている』、『雷桜』 (10年)など。

★長内映里香(おさないえりか)/富永月子(とみながつきこ)役) コメント
テーマを背負った役を初めて映画でさせていただきました。「とにかく役作りをしないでほしい」というなんともざっくりした市井監督の言葉に最初翻弄されそうになりましたが、自分が自分自身でそこに居られることを気をつけてみました。いざ現場に入ると、私の不安を吹き飛ばしてくれるような監督の包容力と、スタッフの方々の熱量に食らいついていました。そしてキャストの方々の体温高めの心配りに、そういう環境が当たり前ではないと感じつつ、私にとって、役にとっても、それが何よりの救いでした。皆さんのエネルギーをバシッと受けて、その後の作品への姿勢に影響するほど、有難い現場でした。
プロフィール
1989年生まれ。蜷川幸雄主宰のさいたまネクストシアター元2期生。。2012年~2016年までに数多くの蜷川演出作品に出演。主な映画出演作に『きらきら眼鏡』(18年)、『寝ても覚めても』(18年)、『22年目の告白 ー私が殺人犯ですー 」(17年)、『帝一の國』(17年)、『笑う招き猫』(17年)、『パンクしそうだ』(17年)、『ミュジックのこどもたち』(17年)、『かぐや姫の物語』(13年・声の出演)、など。

★榊原るみ(さかきばらるみ)/一家の母:鈴木光子(すずきみつこ)役) コメント
高齢者の母親役 光子をやらせて頂きました。初めてのノーメークで、髪も白髪を増やして、よりリアルな役作りをしてみました。勿論、何もしなくても既に充分高齢者なんですけどね。現場の雰囲気もとても暖かく、その上ラストに近いシーンでは、私達の世代にとって憧れの藤竜也さんに手を握ってもらうカットがあったのです。NGが出たお陰で、なんと3回も握って頂き、まあ、嬉しくて、心臓がドキドキ、ドキドキ。こんな事もあるから、年をとるのも決して悪くはありませんよ。監督はじめ皆さま、ありがとうございました。
プロフィール
1951年生まれ。3歳から雑誌モデル・ 女優業を行い、舞台・テレビなどで幅広く活躍。映画『男はつらいよ 奮闘篇』(71年)、テレビドラマ「帰ってきたウルトラマン」(71年) のヒロイン役や「気になる嫁さん」(主演・71年)などへの出演で人気を博す。11 年間のアメリカ生活の後、現在は仕事に復帰。映画『クロスロード』(15年)、テレビドラマ「アイドル×戦士ミラクルちゅーんず!」(レギュラー・17年)などに出演。掃除が趣味で「榊原るみのおそうじしましょ」、「榊原るみのお片づけしましょ」などを出版。

★藤竜也(ふじたつや)/一家の父:鈴木一鉄(すずきいってつ)役) コメント
「ウハッなんだこれは!これは面白い!!」これが市井さんの脚本を一読したあとの感想でした。草彅さんをはじめ、良い俳優さんたちとの現場は楽しかったですね。ひさしぶりに殴り合いのシーンなんかあって昔を思い出しましたよ。試写を観たんですが、とても短く感じました。面白い映画の証拠ですね。
プロフィール
1941年生まれ。大島渚監督『愛のコリーダ』(76年)で報知映画賞の最優秀主演男優賞を受賞、『村の写真集』(03年)で第8回上海国際映画祭の最優秀主演男優賞受賞、『龍三と七人の子分たち』(15年)で第25回東スポ映画大賞主演男優賞受賞。その他の主な出演作品に、『愛の亡霊』(78年)、『ションベン・ライダー』(83年)、『河童』(94年)、『アカルイミライ』(02年)、『許されざる者』(03年)、『海猿』(04年)、『ミッドナイト・イーグル』(07年)、『星守る犬』(11年)、『はやぶさ 遥かなる帰還』(12年)、『私の男』(14年)、『柘榴坂の仇討』(14年)、『東の狼』(主演・16年)、本年公開の作品で『初恋~お父さん、チビがいなくなりました』、『空母いぶき』などが控えている。

★市井昌秀(いちいまさひで)監督  コメント
富山に住む両親と離れて、僕は長年東京に住んでいます。両親の誕生日や結婚記念日に二人のことを考えることはあっても、普段は忙しさにかまけて二人の存在はほとんど頭の中にありません。そんな自分の薄情さに気づき、胸がチクリと痛んだ時、どうしても家族の映画を作りたい、作らなければと思ったのが、12年前です。長年に渡り温め続け、ようやく出来上がったシナリオを元に、最高の環境をスタッフが作ってくれました。そして、それに応えた魅力溢れる役者たちがちゃんと血の通った人間として演じ切ってくれました。映画「台風家族」は、地元を離れた兄弟たちが実家に帰省した際に起こる騒動を描いた、一日だけのお話です。一人でも多くの方の心の琴線に触れることができたなら幸せです。
プロフィール
1976年4月1日生まれ。富山県出身。漫才グループ「髭男爵」元メンバー。初長編作品となる自主映画『隼』(04)が、第28回ぴあフィルムフェスティバルで準グランプリと技術賞受賞。長編2作目となる『無防備』が第30回同映画祭にてグランプリと技術賞、Gyao賞を受賞。そして同年開催の第13回釜山国際映画祭コンペティション部門にてグランプリ受賞、若い才能に与える「ニューカレンツ」部門で自主映画が受賞する快挙となった。商業映画第1作目となる『箱入り息子の恋』(13)は、単館公開ながらも1億を超えるスマッシュヒットを記録。恋愛経験ゼロの青年と盲目の女性との恋を描き、高い評価を得た。同年、最も期待される新人監督に贈られる、第54回日本映画監督協会新人賞を受賞、主演の星野源を第37回日本アカデミー賞新人俳優賞受賞に導いた。瀬尾まいこ原作『僕らのごはんは明日で待ってる』(17)、ベストセラー青春小説『ハルチカ』(17)の2作品が相次いで公開。

出演 草彅 剛 新井浩文 MEGUMI 中村倫也
尾野真千子 甲田まひる 長内映里香 若葉竜也/榊原るみ・藤竜也

監督 市井昌秀(『箱入り息子の恋』『僕らのごはんは明日で待ってる』『ハルチカ』)
配給 キノフィルムズ/木下グループ  ©2019「台風家族」フィルムパートナーズ