1960年代に発足し、既存の日本映画とは一線を画した傑作の数々を世に送り出した伝説の映画会社「日本アート・シアター・ギルド(ATG)」。この度、燦然と輝く歴史の中からDVD37作品、Blu-ray14作品をお値打ち価格(DVD:1,900円、Blu-ray:2,500円)で2月13日に発売することとなりました。

日本映画界が下降線を辿る中、1961年に設立されたATGは、フランスのヌーヴェルヴァーグ、イタリアのネオレアリズモ、アメリカのニューシネマなどの世界的な映画の潮流を背景に、他の映画会社とは一線を画す非商業主義的な芸術作品を製作・配給した。その作風は前衛的な芸術作品や野心的な青春映画を中心に、不穏さや陰鬱さに満ちたもの、そして性や愛を過激に描く作品も多く、若者たちから絶大な支持を受けた。また森田芳光や井筒和幸、大森一樹などの若手監督を起用し、日本映画史に多大な影響を与えた、まさに伝説的な映画会社だ。

 今回のリリースでは、ATGの膨大な作品群の中から、代表的な作品からカルト作品までいまだ色褪せることのない多彩なラインナップが集まった。時代を彩った作品としては、松田優作を主演に森田芳光監督が受験戦争を描いた邦画史上に残る傑作『家族ゲーム』(83)、『日本のいちばん長い日』の巨匠・岡本喜八監督が自身の代表作と称した『肉弾』(68)、寺山修司が脚本を手がけ永島敏行が不良少年を演じその年の各賞を総なめした青春映画の金字塔『サード』(78)、原田芳雄主演で坂本龍馬の最期の3日間を描き新しい龍馬像を創造した青春時代劇『竜馬暗殺』(74)など。カルト映画からは鬼才・若松孝二監督が『愛のコリーダ』の松田英子を主演に官能の世界を描いた『聖母観音大菩薩』(77)をはじめ、坂口安吾による日本推理小説史上不滅の名作を原作に曽根中生監督が手がけたミステリー映画『不連続殺人事件』(77)、原発建設をめぐる陰謀と復讐の鬼と化した若い海女を描いた超カルトバイオレンス・アクション『人魚伝説』(84)など。そのほか、実相寺昭雄監督の『曼陀羅』(71)、桃井かおりが本格的映画デビューを果たした『あらかじめ失われた恋人たちよ』(71)、寺山修司監督の『田園に死す』(74)、井筒和幸監督の『ガキ帝国』(81)などもお得な価格で再リリースされる。
日本映画の激動期を駆け抜けた伝説の映画会社ATGの歴代作の中から厳選した作品群。これらを観ずに日本映画は語れない!

発売日:2月13日
発売・販売元:キングレコード   
価格: DVD(37作品)=¥1,900+税
    Blu-ray(14作品)=¥2,500+税
※ジャケ写のみになりますので、©は不要です。
※ジャケット写真は変更になる場合があります。

≪DVD≫
あさき夢みし(74/実相寺昭雄)、あらかじめ失われた恋人たちよ(71/清水邦夫、田原総一朗)、哥(72/実相寺昭雄)、遠雷(81/根岸吉太郎)、音楽(72/増村保造)、怪異談 生きてゐる小平次(82/中川信夫)、海潮音(80/橋浦方人)、ガキ帝国(81/井筒和幸)、風の歌を聴け(81/大森一樹)、家族ゲーム(83/森田芳光)、金閣寺(76/高林陽一)、九月の冗談クラブバンド(82/長崎俊一)、原子力戦争(78/黒木和雄)、絞殺(79/新藤兼人)、心(73/新藤兼人)、午前中の時間割り(72/羽仁進)、サード(78/東陽一)、さらば箱舟(82/寺山修司)、讃歌(78/新藤兼人)、書を捨てよ町へ出よう(71/寺山修司)、青春の殺人者(76/長谷川和彦)、聖母観音大菩薩(77/若松孝二)、近頃なぜかチャールストン(81/岡本喜八)、田園に死す(74/寺山修司)、吶喊(75/岡本喜八)、肉弾(68/岡本喜八)、任侠外伝 玄海灘(76/唐十郎)、人魚伝説(84/池田敏春)、廃市(84/大林宣彦)、初恋・地獄篇(68/羽仁進)、ピポクラテスたち(80/大森一樹)、不連続殺人事件(77/曾根中生)、本陣殺人事件(75/高林陽一)、曼陀羅(71/実相寺昭雄)ミスター・ミセス・ミス・ロンリー(80/神代辰巳)、無常(70/実相寺昭雄)、竜馬暗殺(74/黒木和雄)
≪Blu-ray≫
遠雷(81/根岸吉太郎)、ガキ帝国(81/井筒和幸)、風の歌を聴け(81/大森一樹)、家族ゲーム(83/森田芳光)、サード(78/東陽一)、青春の殺人者(76/長谷川和彦)、近頃なぜかチャールストン(81/岡本喜八)肉弾(68/岡本喜八)、人魚伝説(84/池田敏春)廃市(84/大林宣彦)、初恋・地獄篇(68/羽仁進)、ピポクラテスたち(80/大森一樹)本陣殺人事件(75/高林陽一、竜馬暗殺(74/黒木和雄)