映画『共犯者たち』劇場トークイベント開催&コメント到着
この度、12/1(土)よりポレポレ東中野にて公開のドキュメンタリー映画『共犯者たち』。
公開を記念して劇場イベントの開催が決定いたしました。
12/15 (土)には森達也さん×堀潤さんの豪華トークショーを行います。さらに阪本順治さん、荻上チキさん、東京新聞・望月衣塑子記者ら各界から熱いコメントが届いています。
<東京メイン館・ポレポレ東中野 劇場イベント>
◎12/15(土)12:20 回『共犯者たち』上映後 特別トーク!
既存メディアとは一線を画す独自の視点で『A』『A2』『FAKE』など映画作品を発表している森達也さん、NHK 退職後、現在はジャーナリストとして国内外取材を続ける堀潤さん。『共犯者たち』から見えてくる日本メディアのリアルを大いに語っていただきます!
ゲスト:森達也さん(映画監督/作家) × 堀潤さん(ジャーナリスト/キャスター)
◎12/1(土)12:20 回『共犯者たち』上映後
監督・スタッフのビデオメッセージ上映 & 岡本有佳さん(編集者)によるレクチャー
◎12/9(日)12:20 回『共犯者たち』上映後
李美淑さん(立教大学 助教授)によるレクチャー
◎12/22(土)12:20 回『共犯者たち』上映後トーク
金香清さん(コラムニスト、翻訳家) × ハン・トンヒョンさん(日本映画大学教員)
<コメント> ※敬称略/順不同
社会派ドキュメンタリーは敷居が高いと思っている方がいれば、言いたい。これは至極のエンターテインメントである。泣けるし、笑えるし、最後には、自分たちの国に置き換えざるをえなくなる。
『タクシー運転手 約束は海を越えて』『1987、ある闘いの真実』を観た方々は、この二本、『スパイネーション/自白』『共犯者たち』を観ないと完結しない。自分の生活に没している人ほど、感動します。
―――阪本順治(映画監督)
国を私物化するために「共犯者たち」を送り、メディアを支配していく権力者。
報道というチェックが入らなければ、個人に「自白」を強要して抹殺することもたやすい。
「弾圧からの解放」が、歴史に刻まれているはずの韓国で、今なお続く闘いの記録。
―――荻上チキ(評論家・ラジオパーソナリティ)
政府によるメディアへの介入に対して、生活を賭けても拒否しようとする現場のテレビマンたちと、権力に追従する経営幹部たちの、9年にわたる対決の記録。
「公正な報道」とは何か。「共犯者」とは誰なのか。垣間見える一人ひとりのドラマからも目が離せない。
―――加藤直樹(ノンフィクション作家。著書『九月、東京の路上で』『謀叛の児 宮崎滔天の「世界革命」』ほか)
メディアは危険だ。でも僕たちはメディアを手放せない。
ならば対抗策は一つ。メディアを以てメディアを制す。
これができるかどうかに、国の存亡がかかっている。
―――森 達也(映画監督/作家)
2014年5月、私は韓国公共放送 KBS を訪ねた。この映画の舞台だ。
大統領府からの圧力に抗議し職員がストを続けていると聞き、いてもたってもいられなくなった。
その前年私は NHK を辞めた。屈したくなかったからだ。エレベーターホールではプラカードを掲げた若い職員たちが声をあげていた。
夢中でカメラを回しマイクを向けた。「公共放送は国民の財産です。
権力者の所有物ではない。国民の財産です」。
この声が届くか? 見るべきだ。日本でこそ、いま。
―――堀 潤(ジャーナリスト/キャスター)
主犯は政権のトップ、共犯者は権力に擦り寄った放送局員。どの国のテレビ局もこの罠にはまりかねない。しかし局を叩き出された人間が、メディアは民主主義の砦と信じて闘い挑む姿に、元放送マンの血が騒ぎ、涙が溢れてくるのを止められなかった。
―――三上智恵(映画監督/ジャーナリスト『標的の村』『沖縄スパイ戦史』)
「日本人の意識は低いです」。去年、旧知の MBC プロデューサーが「報道の自由」についてそう言った。三度も会って酒も酌み交わしているのに、私は彼の実像を知らなかった。『共犯者たち』に彼は登場している。「あなたたちの自由は闘い獲ったのではなく、与えられたものだからですよ…」彼はそうも言った。この国の言論状況は危ない。
私は、私たちは、あんな風に闘えるだろうか…。
―――阿武野勝彦(東海テレビ放送/『ヤクザと憲法』『人生フルーツ』プロデューサー)
大統領による露骨なメディア介入に屈する韓国大手メディアの“共犯者”たち。
だが、反骨の記者たちは、自らの存在意義をかけ、腐敗を許さず、マイクを向け続けた。
これは“対岸の火事”ではない。
―――望月衣塑子(東京新聞記者)
厳しい状況を乗り切るユーモア、知性と誠実さの共存、自分と他人を信じる力。長い民主化を経験してきた社会が持つ、直情的なほどの「まっとうさ」が光る。
―――小熊英二(歴史社会学者)
国家とは為政者の体制に非らず。
故に国民は為政者が理不尽を為せば彼らを倒す権利がある。
『共犯者たち』はそれを僕らに教えてくれた。
―――金平茂紀(TV ジャーナリスト)
日本のマスコミで働くみなさん、絶対にこの映画を観てください。
あなたも共犯者になりたいのか、それとも一人のジャーナリストでいたいのか。
韓国人記者たちのジャーナリスト魂が凄いのか。
それとも、自主規制と忖度と沈黙と腐敗に慣れ、会社員に成り果てた日本のジャーナリストが異常なのか。
―――大矢英代(ジャーナリスト/映画監督『沖縄スパイ戦史』)
脅され、懐柔され、解雇され、なお権力の共犯者となることを拒む記者たちの表情――独立した言論を体現するこの顔を見ることができなくなった時、国は壊れるのだろう。
―――熊谷伸一郎(『世界』編集長)
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監督:チェ・スンホ 脚本:チョン・ジェホン 撮影:チェ・ヒョンソク 音楽:チョン・ヨンジン
製作:ニュース打破 2017 年/韓国/105 分/DCP/カラー/原題:공범자들(英題:Criminal Conspiracy)
日本語字幕:安田幸弘/字幕監修:根本理恵 配給:東風