『ムーンライト』『レディ・バード』など話題作を続々と配給し続けている北米の映画会社A24。今、世界から最も注目を浴びる同社が選んだ次の題材は、斬新ながらもどこか懐かしさを感じさせるシーツ姿のゴーストが主人公の物語。これまでありそうでなかった、ゴーストの視点から見た「死後の世界」。死んでしまった者の魂は、その悲しみは、いったいどこへ行き着き、どのように消化されるのか?自分のいなくなった世界で、残された妻を見守り続ける、ひとりの男の切なくも美しい物語『A GHOST STORY/ア・ゴースト・ストーリー』が11月17日(土)に全国ロードショーとなります。不慮の事故死を遂げ、シーツ姿のゴーストとなって彷徨い続ける夫を演じるのは、『マンチェスター・バイ・ザ・シー』でアカデミー賞主演男優賞を受賞したケイシー・アフレック。夫に先立たれ、悲しみに暮れる妻を演じるのは『キャロル』でカンヌ国際映画祭女優賞を受賞したルーニー・マーラ。本作の監督デヴィット・ロウリーの『セインツ -約束の果て-』でも共演した、ふたりの超実力派俳優が再び集結しました。サンダンス映画祭の観客賞を筆頭に、世界各国の映画祭でノミネート&受賞、米映画批評サイトRotten Tomatoesでは驚異の91%の大絶賛を受けた話題作が、この秋ついに日本公開を迎えます。

2016年5月から本作の準備を始めていたというロウリー監督。最初は10ページしかなかったアウトラインを、40ページの資料へと膨らませ、それがそのまま脚本となった。当初から、この映画のことを誰にも知らせず、秘密裏に撮影することを決めていたとかで、自身の直感に沿って映画作りを進めるロウリー監督は、本作のプロジェクトをスタートさせるにあたり、情報を公開することで、第三者の期待や考えに左右されることなく、映画作りを進めたかったと明かしている。それもあり、ケイシー・アフレック、ルーニー・マーラの2人にも自ら連絡をとってキャスティングを行っている。2013年に手がけた映画『セインツ -約束の果て-』でもタッグを組んでいた2人は、短期間で秘密裏に撮影するこの作品のことを気に入り、再び同じチームで仕事ができることを喜んだという。

2人のキャスティングについて、ロウリー監督は「2人の演技力は把握済だったから、私から演技について指導するつもりなどなかったよ。2人の相性には文句のつけようがないし、『セインツ -約束の果て-』の撮影初日から彼らの演技力はたっぷりと目にしていたのだから。ただし、ケイシーはこの映画のほとんどの時間をゴーストとして過ごすことになる。そこで、生きる人間としての2人の情熱的な関係を少しは描いておきたかった」と明かしている。

シーツを被って数十年が経過するのを眺めていたり、ただひたすらチョコレートパイを食べ続けたりと、ストーリー上、カメラの前で無感情に静止していることが多い本作。さらに、片方が死んでしまった後も、2人は同じ部屋で共演し続ける、というユニークな設定にも関わらず、夫婦役として2人の親密感がスクリーンから溢れ出ているのは、お互いのことを知り尽くした仲間が再集結したからこそ。ロウリー監督は当時を振り返り、「2人とも個別に大好きだが、2人が共演している時が一番好きだ。お互い知った仲なので、今回は特に楽しく仕事ができた。撮影が終わった時、3、4年に一本テキサスで一緒に映画を撮ろうという話までしたよ」とエピソードを語っている。

映画を通して結ばれた3人の強い信頼関係と、それによって描き出された本作の世界観をぜひ、ご堪能ください!

『A GHOST STORY/ア・ゴースト・ストーリー』※タイトル表記は『A GHOST STORY』『ア・ゴースト・ストーリー』どちらかをご使用頂いても問題ございません。
公開表記:11月17日(土)全国ロードショー 監督:デヴィッド・ロウリー / 出演:ケイシー・アフレック、ルーニー・マーラ
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