北米最大の国際映画祭サンダンス映画祭と NHK が主宰する NHK / Sundance Institute 脚本ワークショップ・2016 年度日本代表脚本作品の映画化がついに決定いたしました。
37 秒間仮死状態で産まれた時のことが原因で脳性麻痺になった主人公・貴田夢馬(タカダユマ)の自己発見と女性としての成長を描いたストーリー。
2018 年早春、全国から身体に障がいを持つ女性達を一般公募し、東京、名古屋、大阪でのオーディションを開催。主人公に抜擢されたのは、先天性脳性麻痺の佳山明さん(23歳)。脇を固めるのは、主人公・夢馬の母親役に神野三鈴さんその他実力派俳優陣が集結しています。7 月 16 日より千葉県市川市にて撮影をスタートしました。8 月末、タイでの撮影にてクランクアップ予定。約 45 日間の撮影となります。

<ストーリー>
「生まれた時に 1 秒でも早く呼吸ができていたら、私はもっと自由に生きれたのかもしれない…」
漫画家のゴーストライターとして、陰で空想の世界を描き続ける先天性脳性麻痺の貴田夢馬(23)。異常なまでに過保護なシングルマザーと閉鎖された生活を送ってきた夢馬が、ひょんなことから出会う人々によって、未知の世界を切り開いていきます。実写と漫画の表現を織り交ぜながら描かれた、夢馬の成長物語。
不可能と思われ続けてきた事を力強く打壊し、夢馬は前に進みます。

映画『37 Seconds』概要
■製作:株式会社ノックオンウッド
■監督、脚本:HIKARI(『Tsuyako』、『A Better Tomorrow』、『Where We Begin』他)
■撮影期間:2018 年 7 月 16 日〜8 月末
■公開:2020 年予定
■出演:佳山明、神野三鈴(『光』、『武曲 MUKOKU』、『BLANK13』他)


★主人公 貴田夢馬役・佳山明さん
プロフィール:
1994 年 10 月生まれ・現在 23 歳
四人娘の四女として生まれる。健常者の双子の姉がおり、出産時にたった数秒間 呼吸をしていなかったことが原因で、先天脳性麻痺となる。
現在は、日本福祉大学を経て社会福祉士として活動。本作オーディションを通じて監督に見出され主役に抜擢されました。
コメント:
今でも障害をもった自分が映画の主人公になれるなんて信じられず、この機会を頂けたことに感謝でいっぱいです。撮影は不安もありますが楽しめるように頑張っていきたいです。
HIKARI 監督はじめ素敵な皆さんと映画作りを通して過ごす時間が楽しみで、何よりもとても幸せに思います。

★ 貴田恭子役:神野三鈴さん
コメント:
この作品に出会えたことを心から感謝しています。
毎日 主人公演じる佳山明さんと過ごす時間の中で、当たり前に過ごしていた世界を新しい視点でみつめる経験をしています。
そして一人の女性が社会の中で親からも自立していく姿は障害あるなしに関わらず普遍的な私達の物語でもあると感じています。
発見と理解 想像力 分かり合おうとぶつかるエネルギー 生命力溢れる人間の姿を生きたいと願っています。

★脚本、監督 HIKARI
コメント:
ある一つのインタビューからインスパイアされ生まれたこの作品は、初稿から現在に至るまで幾つもの変化がありました。その大きな一つは主人公の貴田夢馬です。元々は交通事故で下半身不随となった女性を描いていましたが、身体に障害を持つ女性たちからの一般オーディションで選ばれた佳山明さんは、先天性脳性麻痺の方でした。ストーリーはもちろん、明さんにあったカメラの動きや、新しい夢馬の描写の仕方などを一から描き直しました。
彼女に出会ってからは、私の毎日が学びの日となりました。それは映画を作るプロセスだけではなく、障害者と健常者の違いについて。それは本当に紙一重で、私たちが持つハートや想いは全く同じなんだということです。
主人公夢馬の女性としての成長と、ある一人の人間としてのディスカバリーの毎日に吸い込まれていく、そんな体験ができる作品に仕上がることを祈りつつ、撮影に挑みたいと思います。