この度、「最強のふたり」のスタジオ「Gaumont」(ゴーモン)が、映画「アーティスト」のアカデミー賞俳優ジャン•デュジャルダンを迎え製作した「おとなの恋の測り方」
(6月17日(土)配給:松竹)から、辛酸なめ子さんによる、書き下ろしイラスト(プレスシートに使用)につきまして、解禁いたします!全ての女性にとっての永遠のテーマである「オトコの価値は何で決まる?」という問いに、ヒロインが出した答えが注目の本作。逆身長差だけど“最強のふたり”が織りなす、ロマンティックで楽しいフレンチ・ラブストーリーを、「全然彼でいいじゃないですか!と内心ゆずってほしいくらいの気持ち」という、辛酸さんのコメントとともに、SNSで話題になりそうな楽しいイラストです!

<辛酸なめ子 コラム>
フランスの恋愛映画は展開がスピーディで激しく燃え上がるパターンが多いですが、この作品の二人はフランス人にしては恋愛に慎重で、観ている側もじらされ、ピュアな感覚に浸れます。
とはいえ出会いはさすがフランス人。ヒロインのディアーノがお店にスマホを置き忘れ、拾った男性、アレクサンドルから電話がかかってきます。そこでいきなり彼女を食事に誘う肉食系男子。スマホを渡すために二人は会うことになりますが、その時のアレクサンドルの一言「僕は目立つからわかるよ」という言葉の意味が、待ち合わせの時に発覚。アレクサンドルはかなり小柄だったのです。戸惑いを隠せないディアーノ。フランス人はフィーリングが合えば相手の容姿がどんなでも恋に落ちる、という印象があったのですが、意外と世間体を気にするということがわかりました。ディアーノは小柄男子アレクサンドルを周りの人に紹介するのを躊躇し、彼女の微妙な態度にアレクサンドルが傷ついて二人の関係が危うくなったりします。観ている側としては、アレクサンドルは普通に素敵で、最高のスペックの持ち主。建築家として成功し、プールつきの豪邸を所有、デートではゴージャスなサプライズをしかけてくれます。朝起きたら素敵な朝食が用意されていたり、全然彼でいいじゃないですか!と内心ゆずってほしいくらいの気持ちに。背が低い男性はコンプレックスをばねに、仕事で成功するという法則もあるような……。同性に嫉妬されにくく、相手を油断させて出し抜いて出世しそうです。「世界中の社長の55%は身長172cm未満」という説も。
世の中的にも、高身長男子ばかりをもてはやす風潮は変化しつつあり、「高学歴・高身長・高収入」の3高から、「低姿勢・低リスク・低依存・低燃費」の「4T」、「4低」男子が注目されつつあります。たしかに、図体が大きい男性は食費もかかるし、場所を取るし燃費は良くないです。航空機もジャンボジェットから燃費の良い小型のタイプに移行している昨今。小柄男子アレクサンドルみたいなタイプが今後、人気を集める予感です。恋愛先進国であるフランスが、この作品を産み出したのはさすがの先見性です。
小柄男子には萌えポイントもたくさんあります。アレクサンドルの場合、飼い犬に飛びかかられると倒されてしまう、というシーンがかわいかったです。スカイダイビングが趣味というのも、どんな高身長男子より高い視点から下界を見下ろしたかったのかもしれない、と思うと胸キュンです。この作品を観た人はいち早く小柄男子の魅力を知ることができて、幸せな恋愛ができそうです。

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