CS映画専門チャンネル「ムービープラス」(ジュピターエンタテインメント㈱、東京都千代田区、代表取締役社長:寺嶋博礼)で放送中のオリジナル番組「この映画が観たい」。この番組は、様々な分野で活躍する著名人の方々にかけがえのない“映画体験”と、それに纏わる人生の様々なエピソードをお聞きする番組です。10月は、ブロードキャスターとして活躍中のピーター・バラカンさんが登場します。ピーター・バラカンさんがセレクトした映画「暴力脱獄」「カッコーの巣の上で」「お熱いのがお好き」「ブレードランナー」「ディーバ」について、番組で熱く語っていただきました。

子どもの頃は、「荒野の七人」や「アラビアのロレンス」といった話題作を映画館で観ていたというバラカンさん。中学生時代の60年代半ばになると、ヌーヴェルヴァーグやアメリカン・ニューシネマの映画に興味を持ち、音楽と一緒で、単なる商業的な作品にはほとんど興味がなかったそう。

まず最初に挙げたのは、ポール・ニューマン主演の「暴力脱獄」。「ちょうど高校生の多感な時期に観た映画で、僕の一番好きな映画です。最初は単純にポール・ニューマンのカッコ良さに惹かれたのですが、何度も繰り返し観るうちに権力に立ち向かう映画だと思うようになりました。60年代に青春時代を過ごした僕は、カウンターカルチャーの影響もあって“権威”というものが今も嫌いです。この映画からは、どんな状況でも環境に負けず、積極的に行動することの大切さを受け取りました」と語りました。

同じようなテーマで描かれたジャック・ニコルソン主演の「カッコーの巣の上で」については、「日本に来たばかりの頃に観た映画です。当時の日本は、イギリスに比べてルールが多く規制された社会でした。常に世間体を気にして暮らさなければならない自分と、「暴力脱獄」やこの映画の主人公の心境が重なる部分はあったかもしれません」と振り返りました。

さらに、SF映画の金字塔「ブレードランナー」について、「SFというジャンルに興味はないのですが、ドラマとして大好きな作品です。30年以上も前に現代の技術的進歩を予言していたかのような設定がとても面白いし、僕にしては珍しくサントラCDを買ってしまうほど音楽も良いですね」と大絶賛。「一番興味を持ったのは、ロボットが延命を希望するというところです。人間も医学の進歩でどんどん長生きするようになったけど、果たして長く生きることに意義があるのか?ということを考えさせられました」と、作風、映像、音楽に加え、未来の人類に警鐘を鳴らす、映画からのメッセージについても言及しました。

そのほかにも、ピーター・バラカンさんの人生に大きな影響を与えた映画について貴重なお話を伺った「この映画が観たい#26 〜ピーター・バラカンのオールタイム・ベスト〜」。ぜひムービープラスでお楽しみください。

「この映画が観たい#26 〜ピーター・バラカンのオールタイム・ベスト〜」
初回放送:10月5日(月)23:00〜23:30
再放送:10月8日(木)18:30〜19:00、13日(火)11:00〜11:30、25日(日)8:30〜9:00、30日(金)11:15〜11:45

ピーター・バラカン プロフィール
1951年、ロンドン生まれ。ロンドン大学日本語学科卒業後、1974年に来日。アメリカCBSの制作番組「60 Minutes」を主な素材とする、社会問題を扱ったドキュメンタリー番組「CBSドキュメント」(TBS)の司会を20年以上担当した。また、NHK-FMの「ウィークエンドサンシャイン」、InterFMの「Barakan Beat」など、ラジオを中心に活躍中。

12月は、日本を代表する衣装デザイナーのワダエミさんが登場予定です。ご期待ください。
※11月は、これまでの同番組内でSF映画について語っているシーンを再編集した「この映画が観たい 〜SF総集編〜」を放送します。

「この映画が観たい」公式ページ http://www.movieplus.jp/guide/mybest/

ムービープラス(ジュピターエンタテインメント株式会社、代表取締役社長:寺嶋博礼)は、今年開局26年目を迎えた日本最大級の映画チャンネルです。ハリウッドのヒット作をはじめとする国内外の選りすぐりの映画、映画祭、最新映画情報を放送し、J:COMなど全国のケーブルテレビやスカパー!、IP放送を通じ、約720万世帯のお客様にご覧いただいています。

執筆者

Yasuhiro Togawa