今作でシリーズ23作目となる『映画クレヨンしんちゃん オラの引越し物語〜サボテン大襲撃〜』。今年のテーマはその名の通り「引越し」で、シリーズ史上“初めて”住み慣れた春日部の街からお引越しします。言わば、しんちゃんが誕生して以来の有史に残る大事件!あの野原家が春日部から引越し、舞台をメキシコに移します。春日部の仲間たちとのつらい別れを乗り越え、慣れない土地や文化・そして動くサボテン!?に立ち向かい、野原家が大暴れ!!
4月18日(土)より全国339スクリーンで公開し、これまでこの“公開日=引越し日”に向けて日本で着々とメキシコへの引越し準備を進めてきたしんのすけ。春日部市役所への転出届提出(3/25)や、駐日メキシコ合衆国大使館へVISA申請書の提出(4/16)、そして初日舞台挨拶にはちゃっかりパスポートの取得を終えて登場するなど、映画を飛び出し繰り広げられたリアルな引越し準備の様子で周りを驚かせてきました。
そしてこの度、外務省やメキシコ・日本の両国大使館の多大なるご協力のもと、本当にしんちゃんがメキシコへ上陸!「世界初となるプレミア上映会」を実施し、さらにメキシコの日本国大使館を訪問、在留届を提出してきました!!

メキシコプレミアの会場となったのは、日本とメキシコ両国の文部科学省に認定され、日本人学校と現地の学校が1つになった世界的にも珍しい学校、日本メキシコ学院(リセオ)。上映前には小学生の授業に特別参加してメキシコの公用語であるスペイン語やメキシコの歌を歌う音楽の授業で現地の生徒たちと一緒に交流しました。しんのすけが教室に入った途端、喜びの声を上げしんのすけに駆け寄るなど、生徒たちは大興奮!!「HOLA〜!(オラ)」と元気よく挨拶をしてくれる姿に、メキシコでのしんちゃんの人気ぶりがうかがえました。
初を意味するプレミアとスペイン語で友達を意味するアミーゴをかけて≪プレミアミーゴ≫名づけられた上映会には日本人コースに所属する小学1年生〜中学3年生までの生徒と保護者を合わせた約200名が参加しました。映画冒頭から観客は大爆笑で、上映中は終始歓声や笑いが絶えず、物語に合わせて何度も拍手が起こるなど会場は大盛り上がり!!鑑賞後、興奮冷めやらぬ様子の観客からは「しんちゃんの映画を初めて観れて嬉しかった」「しんちゃんがメキシコに来てくれてとっても嬉しかったです!」「自分たちの住んでいるメキシコが舞台になっていてすごく嬉しかった」「転勤が決まって旅立つまで、自分も同じ状況だったので、気持ちが高ぶってうるうるしちゃいました」「メキシコの街の描写がリアルで、とても良かった」など、数々のコメントが寄せられ、大満足の様子で上映会は終了しました。

現地学校での上映会終了後に訪れた、在メキシコ日本国大使館では、現地メディア計9媒体も取材に駆け付ける中、“日本とメキシコの交流アミ〜ゴ”任命式が行われました。これは駐メキシコ日本国特命全権大使・山田彰さんが、日本とメキシコがもっと仲良くなれるように願いを込めて、しんのすけが両国の懸け橋になるよう任命したもの。しんのすけは任命状とたすきを受け取るとクルクルと回って喜び、その使命感をしんのすけらしく表現しました。また、しんのすけの来墨を聞きつけた“メキシコ版アニメでしんのすけの声を担当する、トレス・ラウラさん(「ドラゴンボール」孫悟空も担当)がお祝いに駆けつけ、「私はここにいられて光栄です。15年前からずっとしんちゃんのことを知っていました。しんちゃんと出会えて本当に幸せになりました。」と挨拶。さらにしんちゃんの声でリズムに乗りながら歌も披露し、喜びを体全体で表現しました。
任命式終了後には山田大使から「ずいぶん前からしんちゃんのアニメや漫画を見ていたので、メキシコで会えるなんて非常に嬉しく思いました。日本とメキシコは400年以上に渡る長い友好と歴史があり、最近は日本から多くの企業が進出しています。ですが、まだまだ日本人がメキシコについて知らないことも多く、逆もそうだと思います。しんちゃんがメキシコに来ることをきっかけに、日本の人がよりメキシコの事を知ってもらうことが出来れば幸いです。(メキシコへの引越しを)春日部の人はずいぶん残念がっていると思いますが…しんちゃんもいずれ日本に帰る時が来るでしょう。その時はメキシコのいい思い出を持ち帰り、日本でその話をしてほしいです。是非、メキシコでもこの映画が少しでも早く公開されることを期待しています!」とコメントを頂きました。
最後に、海外で滞在するときに出しておくと安心な“在留届”をきちんと提出。無事にメキシコでの目的を終了し、大盛況のメキシコ訪問となりました!!

日本では現在全国339スクリーンにて公開され、公開10日間で興行収入7億6800万円、観客動員65万人を突破。そして、すでに世界では台湾、韓国、タイでの公開も決まっており、今回のプレミアミーゴ上映会での観客による絶賛の声を追い風に、興収20億突破に向け、順調な滑り出しとなりました。

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執筆者

Yasuhiro Togawa