5月29日(金)《トウ小平》上映のお知らせ
5月の上映会は5月29日(金)午後6時55分から、文京シビックホール(小ホール)において、中国を改革開放に導き現在の中国の礎を作った国家指導者・トウ小平の1976年以降の姿を描いた伝記映画《トウ小平》を上映します。
★第444回現代中国映画上映会(定期上映会)★
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●上映作品:劇映画《トウ小平》
2003年 珠江電影制片公司・電影頻道節目中心 共同出品
35mm/カラー/シネスコ/110分/中国語/日本語字幕スーパー
使用言語◎中国語 公映許可番号◎故字[2003]第1号
原題◎deng小平(Deng Xiaoping)
監督◎丁蔭楠(ティン・インナン)
脚本◎龍平平(ロン・ピンピン)、高屹(ガオ・イー)
丁蔭楠(ティン・インナン)
撮影◎沈星浩(シェン・シンハオ)
音楽◎程大兆(チェン・ダーチァオ)
美術◎那樹楓(ナー・シュフォン)
録音◎呉凌(ウー・リン)、呉江(ウー・ヂァン)
主演◎盧奇(ルー・チー)、王蘇ya(ワン・スーヤー)
劉殿臣(リウ・ディェンチェン)、張云立(ヂャン・ユンリー)
李晋明(リー・ヂンミン)、董世澤(ドン・シーヅァー)
史崇仁(シー・チョンレン)、李一清(リー・イーチン)
邸国強(ディ・グオチァン)、張春祥(ヂャン・チュンシァン)
●上映日時:5月29日(金) 午後6:55〜(開場は6:35)
●上映会場:文京シビックホール(小ホール)
(文京区役所がある文京シビックセンター2F)
東京メトロ丸ノ内線・南北線 後楽園駅 直結
都営地下鉄三田線・大江戸線 春日駅 直結
地図: http://www1.parkcity.ne.jp/gentyuei/civic.htm
●会 場 費:1200円(会員=有効な会員証をお持ちの方)
1600円(非会員=当日)
●入 会 金:600円(同時入会可、有効期間1年)
1976年、丸10年にわたり中国を混乱に陥れた“文化大革命”が終結した。政治的失脚状態にあったトウ小平は中国南方でこのニュースを聞いた。しばらくして復職した彼は、危機に陥っている中国を救うべく立ち上がった。彼は、“4つの近代化”を実現するため、教育界から手を付けた。全国各地に眠る優秀な人材を集めるため大学入試を復活させた。優秀な青年たちがこれに応えた。復活後の統一入試は後世に語り継がれるものとなった。
政治的教訓から前に出ることをためらう人が多くいる現状を打破すべく、トウ小平は“実事求是”というスローガンを発表した。実践こそが真理を確かめる唯一の方法だと説いたのだ。中国共産党内に反発が強かったが、ついに1978年末、“改革開放”政策が決まった。一方で、文革で犠牲になった人たちの名誉回復が次々に行われ、追放されていた人たちは元の職場に復帰し、下放されていた青年たちは親元へ帰ることができた。
文革期に注目を浴びた大慶油田を視察したトウ小平は現場の労働者の賃金が能力に無関係なことを知り、給与改革に乗り出した。人々からやる気を引き出す手段が軽視されていたのを正したのだ。疲弊した農村では人民公社を廃して生産請負制が始まり、目覚ましい成果をあげ始めた。彼は言った。「貧乏は社会主義ではない、人々が豊かになってこそ国家も強大になれる」。
トウ小平は日本各地を視察し、家電メーカーや自動車工場、製鉄所などを自分の目で見、その発展を実感した。アメリカでは飛行機工場や宇宙センターなどを見学し、世界と中国との差を思い知ることになった。
1981年には毛沢東の革命を総括する“歴史決議”が採択され、社会主義の下で市場経済を発展させる基盤が整った。各地に経済特区が作られ、そのモデル地区になった深センは小さな漁村からビルが建ち並ぶ巨大都市へと変貌した。
トウ小平は厳しい交渉の後、1982年には香港返還問題を解決させ、1997年7月1日の全面返還が決まった。株式市場も開設され、ブームが巻き起こった。
経済発展を確認し、1989年には隠居生活に入った?小平だったが、“六・四事件”の影響から発展が一時的にスローダウンしたのを感じ取ったトウ小平は、1992年の春、列車に乗って中国南方を視察した。その行程で出された“南巡講話”により中国の経済発展は勢いを取り戻し、急速な回復を始めた。そして、中国は“世界の工場”といわれるまでに発展した。
香港返還が間近に迫った1997年2月19日、トウ小平は93年の生涯を閉じた。
世界経済危機にあって驚異的回復を遂げつつある中国経済。若干のスピードダウンはあるものの、今年も不況に喘ぐ各国を尻目にダントツの成長力を見せそうである。その原動力の基礎を作ったのがトウ小平である。解放戦争では卓越した戦術で国民党軍を苦しめ、建国後は経済面で新中国の成長に尽力した。
今回上映する《トウ小平》は劇場未公開作です(映画祭での特別上映を除く)。
DVD類も発売されていませんので、この機会をお見逃しなくご覧下さい。
★★★新型インフルエンザへの対応について★★★
新型インフルエンザの発生により日本でも多数の感染者が出ていますが、このインフルエンザは比較的軽いものと判明しています。現代中国映画上映会では、当局の方針に準拠し、次に該当するとき以外は予定通り上映会を開催します。
1.シビックホールがある文京シビックセンターが閉鎖された場合
2.映画館やコンサート、美術展などの催し物の開催中止が指示された場合
3.公共交通機関が運行停止した場合
やむを得ず上映会を中止する場合はHPにその旨の表示を行うと共に、メールでお知らせします。また、知らずに来場された方への対応のためスタッフが会場前で対応します。
現実には上記のような状態になることは余程のことがない限り、ないと思われます。
スタッフまたはその家族に感染者が出た場合は、そのスタッフに欠席してもらいます。スタッフ間の接触は上映会の7日前が最後となっているため、残りのスタッフは濃厚接触者ではありません。
今回の新型インフルエンザは既存のものとあまり変わらないことが判明したため、大きな心配はしなくてもいいとされています。ご心配な方はマスクや手洗い、うがいなどで対応をお願いします。
なお、上映会当日のスタッフはマスクをして作業に当たる場合がございますので予めご了承下さい。
上映会は余程のことがない限り予定通り開催します。
★★★今後の上映予定★★★
5月29日(金) 18:55〜 《トウ小平》(2003年作品、原題:deng小平)
6月27日(土) 18:55〜 《さくらんぼ〜母ときた道》(2007年制作)
7月18日(土) 18:55〜 上映作品未定(1作品上映予定)
8月22日(土) 18:55〜 上映作品未定(1作品上映予定)
9月12日(土) 10:00〜 上映作品未定(2〜3作品上映予定)
9月26日(土) 18:55〜 上映作品未定(1作品上映予定)
11月28日(土) 18:55〜 上映作品未定(1作品上映予定)
上映会場はすべて文京シビックホール(小ホール)です。地図は次をご覧下さい。
http://www1.parkcity.ne.jp/gentyuei/civic.htm
執筆者
Yasuhiro Togawa