電力とオートメーションテクノロジーで世界をリードするABBグループの18台の産業用ロボットが、ワーナーブラザーススタジオの新作映画、「ターミネーター4」(原題:Terminator Salvation)に登場します。日本では、2009年6月13日に封切られます。

12台のIRB6620と6台のIRB1600が、万能製造マシーンという「はまり役」で、2008年の夏からニューメキシコ州アルバカーキの発電所跡地に作られた映画セットでの撮影に臨みました。特殊効果によって、ロボットはターミーネーター製造工場で果てしなく続く製造ラインにずらりと並び、ターミーネーターの軍隊を次々と大量生産していく、という設定です。

プロダクトプレイスメント会社のジャフ・エンターテインメントが、ABBと他のロボット製造業者に、ロボットを実際に使うことが可能かどうか、そしてどのようなラインアップがあるのかの調査のために接触を試みました。その中から、アカデミー賞受賞コンビのセットディレクターのビクター・ゾルフォと美術担当のマーティン・レイングがABBロボットの製品ラインに大変興味を持ち、ABBロボティクス事業部マーケティング担当バイスプレジデント、テッド・ウォドスロースキと、映画の詳細やどのロボットが適役なのかなど、本格的な協議に入りました。

ゾルフォは、「私たちはたくさんの、そして様々なタイプのロボット製造業者を見て来ました。そのなか、特にABBの大型ロボットの圧倒的な存在感に衝撃を受けたのです。ラインアップも充実していて、まるで本当にターミーネーターを製造できそうな雰囲気がありました。我々が最も魅力的に感じたのは大型のIRB6620の屈強さと耐久性、そして壁に据えつけられたIRB1600の軽さと俊敏な動きです。」と述べています。

ABBでフィールドサービスを担当しているエリック・リスカンプは、ところどころ他の技術者の応援を受けながら、ロボットの設置、プログラミング、そして実際のロボットの作動のため、2008年夏の10週間を撮影現場で費やしました。
それぞれのロボットにはABBのIRB5コントローラーが割り当てられ、様々なシーンに必要な、詳細なプログラミングを支援しました。

「エリック、そして彼のチームと我々は、とても緊密に作業をしました。そして、ロボットと俳優陣、スタントマン、そして主演のクリスチャン・ベールとの見事なシーンを創り出したのです。ABBのプログラミングは、我々の創造をはるかに超えることを、ロボットにさせることができるのです。映画のクライマックスで、ロボットはとても重要で、目立つ役どころを演じています。」とゾルフォは述べています。

一方リスカンプは、「もともとは、我々は5週間ほどの予定で撮影に入りました。映画監督のマックGが、実際のロボットの動きがどんなにかっこいいかを見て、出番が増えたのだと思います。我々のプランと努力が全てのシーンに生かされていると思います。」と述べています。

人間の俳優と同じように、たくさんのロボットには真っ黒なススでメーキャップが施され、まるで長い間、薄汚いところで過酷な使用に耐えてきたような風情です。

「ロボットは人間とターミーネーターのちょうど中間のような、本当に革命的なキャラクターです。」とゾルフォは述べています。

撮影後、ロボットはABBに戻り、それほど派手ではありませんが、同等に重要な工業生産の現場での将来の仕事に備えています。

「今回の映画出演は、双方にとって、大変有益でした。「ターミネーター4」にとっては、ABBのロボットとエンジニアリングにおける専門性をフルに活用できたこと、そして我々ABBにとってもABBのロゴの入った産業用ロボットが映画出演できたというのは素晴らしい経験でした。」とウォドスロースキは述べています。

ABBロボットの映画スターとしての活躍は、6月13日封切の「ターミネーター4」でお楽しみいただけます。

ABBは、産業用ロボット、モジュール製造システムの主要サプライヤーです。
ソリューションに注力し、環境への影響を最小に抑えつつ、お客さまの生産性、品質の向上、従業員の安全の向上を支援します。ABBは全世界で16万台以上のロボットを納入した実績があります。ABB株式会社はABBグループの世界的な塗装機の開発・製造拠点です。自動車産業向け静電塗装機の分野では圧倒的なシェアを占めています。

■ABBについて ( http://www.abb.com/ )
ABBは、世界のおよそ100カ国に120,000人の従業員を擁する電力技術とオートメーション技術のリーディングカンパニーです。環境負荷を最低限に抑えながらお客さまの業務効率を最適化するソリューションの数々を、産業界と公益事業の皆さまに提供しています。

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執筆者

Yasuhiro Togawa