ビッグ・ダディ/BIG DADDY
無邪気な子供の人生がひとりの男に託された…
『ビッグ・ダディ/BIG DADDY』
1999年/コロンビア映画/ソニーピクチャーズエンターテインメント配給
原題:BIG DADDY/ビスタ/全5巻/2,552m/上映時間:1時間33分/SDDS/DTS
ドルビーSR・SRD/字幕翻訳:岡田荘平
・2000年お正月第2弾、日劇プラザほか東宝洋画系にてロードショー公開
<INTRODUCTION>
同級生たちがとっくに社会人として活躍しているというのに、ソニーはいまだに
気楽なバイト暮らし。とうとう恋人に愛想をつかされフラれてしまう。そんな時、
親友に本人も知らない”隠し子”がいたことが発覚。ソニーは自分が大人の責任を果
たせることを証明しようと、その子の親になることを思いつく。
これはキャリアにもマイホームにも興味のないお気楽青年が、ひょんなことから
5歳の男の子のパパになる物語。どっちが子供だかわからないようなヤンパパとや
んちゃなガキンチョのコンビが、ホットでクールな<子育て&親育て>を繰り広げ
るノンストップ・エンタテインメント作品です。
99年サマーシーズンに公開された本作は、『スター・ウォーズエピソード1/ファ
ントム・メナス』『オースティン・ハワーズ:デラックス』『ターザン』といった
先行する話題作・超大作を抑えて堂々の興行成績1位で初登場。二週目には早くも
トータル興収が1億ドルを突破、その後も6週に渡ってトップ10をキープするとい
う大ヒット作となりました。ソニーの常識破りでユニークな子育て術の数々と、そ
んなノーテンキなパパに無邪気についていく男の子のキュートな姿が、SFX大作や
ナンセンス・ギャグでは飽き足らない映画ファンの心をしっかりキャッチしたので
す。父子の絆がちょっぴり泣かせるセンチで酒落たオチもきっとハートをあったか
くしてくれるはず。新世紀をリードする新しい”父子=バディ”関係を描いた映画と
してもこれは見逃せない一本です。
主演は『ウェディング・シンガー』などヒット作を連発し今や全米でジム・キャ
リーを凌ぐ人気を誇る個性派俳優アダム・サンドラー。本作では製作総指揮と共同
脚本も兼ねている。ソニーの養子になる男の子ジュリアン役で全米1億人を笑って
泣かせる名演技を見せたのは、双子の兄弟コ一ル&ディラン・スプラウス。ソニー
との間に恋が芽生える心優しい弁護士レイラには『チュイシング・エイミー』で
ゴールデン・グローブ賞候補になった期待の若手ジョーイ・ローレン・アダムズが
扮しています。
脇を固めるのはサンドラー・ファミリーとも言うべき仲間たち。『ウェディング・
シンガー』でもノークレジットで出演してファンを驚かせたスティーブ・ブシェー
ミは今回も意外な役どころで顔を出す。ソニーのルームメイトのケビン役はニュー
ヨークのコメディ・クラブに出演していた頃からサンドラーを知るジョン・スチュ
ワート(『パラサイト』)。ウェイトレスの露出度が高いことで悪名高いレストラン
チェーン、フーターズで働いていたことでいつもソニーにからかわれるコリーン役
は、サンドラーとは、数年来の知り合いのレスリー・マン(『ジャングル・ジョー
ジ』)。『ウォーターボーイ』に続いてサンドラーと共演するのは配達人を演じる
ロブ・シュナイダー(『ホーム・アローン2』)と、ゲイの弁護士フィル役のアレン
コパート(『25年目のキス』)。コパートは本作のアソシエイト・プロデューサーも
兼ねています。
監督は『俺は飛ばし屋/プロゴルファー・ギル』で、サンドラーと組んだデニス・
デューガン。共同脚本のティム・ハーリヒ(“歌うカンガルー”役で出演も!)、美術
のベリー・ブレイクはいずれもサンドラー主演映画の常連スタッフ。編集のジェフ
ガワーソンは『俺は飛ばし屋/プロゴルファー・ギル』以来の参加。撮影のセオ・
バン・デ・サンデ『ウェインズ・ワールドクルーエル・インデンジョンズ』)、衣
装テザイナーのエレン・ラッター(『54』『コップランド』は新規参入組。
製作は『レイダース/失われた聖櫃』のメイキング版でエミー賞を受賞したシド・
ギャニスと、ニューヨーク大学でのサンドラーの同級生かつルームメイトで『アダ
ム・サンドラーはビリー・マジソン/一日一善』以来、彼の主演作をプロデュース
してきたジャック・ジャラプート。製作総指揮はサンドラーと、『プロブレム・
チャイルド/うわさの問題児』『ウェディング・シンガー』のロバート・シモンズ
『コーラスライン』『8mm』のジョゼフ・M・カラッチオーロ。
撮影は1998年9月にスタートし、60日に渡ってニューヨーク一帯でロケが行われま
した。自由の女神像、セントラル・パーク、有名なプラザ・ホテルの筋向かいにあ
るグランド・アーミー・プラザといった名所の他、トライペッカ、ソーホー、
ブルックリンといった地区がカメラに収められた。その後、クイーンズのシルバー
カップ・スタジオで屋内シーンの撮影を行い12月21日にクランクアップしました。
<STORY>
ソニー・コーファックス(アダム・サンドラー)の人生はお気楽そのもの。法学部の
同級生たちはとっくの昔に出世コースをひた走っているというのに、キャリアにも
マイホームにも興味がない彼は、32歳にもなっていまだにヒマ人。高速道路の料金
所でたまにバイトをするほかは、ひたすら宅配フードとテレビのスポーツ番組漬け
の毎日。いつまでも子供みたいなソニーに、恋人のバネッサ(クリスティ・スワン
ソン)もとうとう愛想を尽かしてしまう。
そんな時、ソニーのルームメイトで学生時代からの親友ケビン(ジョン・スチュ
ワート)が仕事で中国へ出張することになる。ケビンは壮行会の場で恋人のコリー
ン(レスリー・マン)に晴れてプロポーズして旅立った。
ところがケビンの出発後、幼い男の子が彼を訪ねて来る。どうやらケビンがかつて
一夜を共にした相手が、息子を手放し、父親のもとへ寄越してきたらしい。ソニー
は出張中のケビンに代わってその子のパパになろうと思いつく。子育てをしている
姿を見せれば、バネッサも目分を見直すだろうと考えたのだ。彼はケビンを名乗っ
て福祉課に電話を入れると、子供を引き取る許可を得る。
こうしてソニーとジュリアン(コール&ディラン・スプラウス)の奇妙な生活が始
まった。けれども、オネショもすればゲロも吐く5歳の男の子の子育ては、ソニー
が思った以上に厄介だ。しかも仲直りを期待したバネッサはさっさと新しい恋人を
作っていて、子連れのソニーなど見向きもしない。すっかり当てがはずれたソニー
は子育てをあきらめ、ジュリアンを福祉課に連れていく。だが母親は病気で亡く
なっており、ジュリアンは施設に入れられるという…。ソニーの心が動いた。たっ
た三日一緒に居ただけだが、いつの間にかソニーの中にはこの子への愛情が生まれ
ていたようだ。彼は里親が見つかるまでジュリアンの面倒を見ることにする。
教育パパだった父親に反発して育ったソニーは、最初、ジュリアンを徹底した放任
主義で育てようとする。ジュリアンが名前をフランケンシュタインに変えようが、
フロ嫌いだろうが、あたたか〜く見守るのみ。ジュリアンもソニーから色んなこと
を学んでいくスーパーの缶詰はへこませてから買い物カゴに入れれば半額だし、オ
シッコをしたくなったら所がまわず立ちションするし、何か床にこぽしたものがあ
れば新聞紙をかぶせて済ませてしまう……。
だがジュリアンの担任の先生に注意されてからは、ソニーも考えを改めて、衛生や
勉強にも気を配るようになっていく。そんなふたりを微笑ましく見つめるのは、コ
リーンの姉レイラ(ジョーイ・ローレン・アダムズ)である。彼女は公園で迷子に
なった(させられた!?)ジュリアンに親切にしたのがきっかけで、ソニーと親しくつ
きあうようになったのだった。
だがソニーとジュリアンの”父子”ゲームは長くは続かなかった。ソニーの父親ぶり
がようやく板についてきた頃、彼が本当の父親ではないと知った福祉課の職員が、
ジュリアンを連れて行⊃てしまったのだ。ソニーはジュリアンとの生活を取り戻す
ため、聴聞会で保護権回復を訴えるが……。
<STAFF>
監督:デニス・デューガン
脚本:ステイーブ・フランクス、ティム・ハーリヒ、アダム・サンドラー
原案:スティーブ・フランクス
製作:シド・ギャニス、ジャック・シャラフート
製作総指撞:アダム・サンドラー、ロバート・シモンズ
ジョゼフ・M・カラッチオーロ
撮影:セオ・バン・デ・サンデ、ASC
美術:ベリー・アンデリン・プレイク
編集:ジェフ・ガワーソン
音楽:テディ・カステルッチ
音楽監修:マイケル・ディルベック
衣装デザイン:エレン・ラッター
<CAST>
ソニー:アダム・サンドラー
レイラ:ジョーイ・ローレン・アダムズ
ケビン:ジョン・スチュワート
ジュリアン:コール・スプラウス、ディラン・スブラウス
ブルックス氏:ジョッシュ・モステル
コリーン:レスリー・マン
フィル:アレン・コパート
配達人:ロブ・シュナイダー
バネッサ:クリスティ・スワンソン
ホームレス:スティーブ・フシェー