“炭鉱ガール”二人が語る <炭鉱>その歴史と文化の鉱脈
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2011年5月25日、名もない一人の炭坑夫、山本作兵衛が残した絵や日記697点が、日本初の世界記憶遺産に登録されました。幼い頃から筑豊炭田(福岡)で働き続けた作兵衛が描いたのは、暗く熱い地の底で、命をかけて石炭を掘り出し、この国と私たちの生活を支えた人々の生々しい姿と、「炭鉱」という共同体が育んだ豊かな文化です。作兵衛が「日本の縮図」と表した炭鉱。その記憶と向き合い、日本の底から近現代史を描いたドキュメンタリー映画『作兵衛さんと日本を掘る』が5月25日(土)より東京・ポレポレ東中野ほか全国にて公開となります。

公開を記念し、監督の熊谷博子さんと文芸評論家の斎藤美奈子さんによるトークイベントを開催します。ドキュメンタリー映画『三池 終わらない炭鉱(やま)の物語』など炭鉱から日本を見つめる映像作品を多数制作している熊谷監督と、「炭鉱ファン」として炭鉱跡を訪れることもあるという文芸評論家の斎藤さんが炭鉱の魅力を語りあいます。

【開催日時】2019年5月17日(金)19時~21時
18:15 受付開始
18:30 開場
19:00 イベント開始
21:00 終了予定

【登壇者】
熊谷博子(くまがい・ひろこ)
映像ジャーナリスト
1951年、東京都出身。1975年より、番組制作会社のディレクターとして、TVドキュメンタリーの制作を開始。戦争、原爆、麻薬などの社会問題を追う。『幻の全原爆フィルム日本人の手へ』(1982)など。85年にフリーに。主な監督作に映画『よみがえれ カレーズ』(1989:土本典昭氏と共同監督)、映画『ふれあうまち』(1995年)、映画『三池~終わらない炭鉱(やま)の物語』(2005年:JCJ特別賞、日本映画復興奨励賞)、NHK ETV特集『三池を抱きしめる女たち』(2013年:放送文化基金賞・最優秀賞、地方の時代映像祭奨励賞)。

斎藤美奈子(さいとう・みなこ)
文芸評論家
1956年、新潟市生まれ。1994年、『妊娠小説』(ちくま文庫)でデビュー。2002年、『文章読本さん江』(ちくま文庫)で第1回小林秀雄賞受賞。他の著書に『名作うしろ読み』『吾輩はライ麦畑の青い鳥』(中公文庫)、『戦下のレシピ』(岩波現代文庫)、『学校が教えないほんとうの政治の話』(筑摩書房)、『文庫解説ワンダーランド』『日本の同時代小説』(岩波新書)など多数。

【チケット代金】1500円(ワンドリンク付き)

【イベント詳細&お申し込み】
https://www.jimbocho-book.jp/801/

【主催】神保町ブックセンター
【協力】オフィス熊谷/岩波書店

<映画『作兵衛さんと日本を掘る』に関する情報>

■公開情報
2019年5月25日(土)より東京・ポレポレ東中野ほか全国順次公開

■公式サイト
https://www.sakubeisan.com/

©Yamamoto Family
©Taishi Hirokawa
©2018 オフィス熊谷

■予告編
https://www.youtube.com/watch?v=xkFeJwdoMJ0

■作品クレジット
ドキュメンタリー/111分/DCP/2018年/日本

出演:井上冨美、井上忠俊、緒方惠美
   菊畑茂久馬、森崎和江、上野朱
   橋上カヤノ、渡辺為雄

監督:熊谷博子
朗読:青木裕子(軽井沢朗読館)
ナレーション:山川建夫
音楽:黒田京子(作曲・ピアノ)、喜多直毅(ヴァイオリン)
製作・配給:オフィス熊谷
配給協力:ポレポレ東中野