この度は、松本穂香主演、中川龍太郎監督映画『わたしは光をにぎっている』の追加キャストを解禁する運びとなりました。
渡辺大知、徳永えり、吉村界人、光石研、樫山文枝の役者陣が脇を固めます。

渡辺大知 (銭湯の常連 緒方銀次役)
新しくひとに出会ったとき、なにをしてもらったわけじゃなくても、大層な言葉を交わしたわけじゃなくても、すごく大切なものをもらえた気になる時ってあると思います。この映画はそういう時間の連続で出来ていて、主人公の澪ちゃんがほんの少しずつ成長していく姿をとても繊細に描いている作品だと思います。ぼくの役は映画監督志望の、ナイーブなくせに少々圧の強い男ですが、その出会いの一片として澪ちゃんにとって素敵なものであったらいいなと思ってやりました。松本穂香さん演じる澪ちゃんは訥々と喋っていても希望に満ちていてとても魅力的です。ぜひ劇場で澪と一緒に新しい生活のドキドキを味わってください!

徳永えり(銭湯の常連 島村美琴役)
脚本を読ませて頂いた時に、日常の何気ないことが、人との関わり合いが、誰かの踏み出す小さな一歩に繋がるのだと改めて感じ、その儚く繊細で柔らかな空気感を大切に、撮影に臨もうと思いました。私が演じた島村美琴は、内気で無口な澪とは正反対の言いたい事をきちんと口に出して伝える芯の強い女性。撮影時も、のびのびと自由に演じさせていただきとても楽しかったです。この作品が、観てくださる皆様の心にそっと寄り添えますように。

吉村界人(美琴の彼氏 新井稔仁役)
今作は、こういうことが言いたいんだ!とかではなくディランのような映画だと、感じました。
言葉に表すのは難しく風情をまとって進んでいきながら、言いたいことは風の中にある、という印象でした。そして僕は短い撮影日数だったので偉そうなことなんて言えないのですが、現場は全員笑いながら淡々と進んでいました。その渦中で龍太郎くんがどしっと立って全員を仕切っていて本当にすごいなと感じまして、あまり褒めたくはないけど、それは龍太郎くんが現場にいるすべての方に愛を持ってそこに存在しているからなんだと思いました。超エンターテイメントムービーではないですが、不器用な人間を描いている素晴らしい作品になっていると思います。そんな方に是非見て欲しいです。

光石研 (銭湯の店主 三沢京介役)
6~7年前、「僕、ビックな監督になります!」と台本を携え、出演交渉してくれた中川監督。そして今回、また呼んで頂いた現場では、スタッフの数も予算も数倍に。台本もビジョンをしっかり持った揺るぎない世界観。
そして何より、明確な判断、的確な指示を出す本当にビックになった中川監督が居ました!今後益々、大きくなる中川龍太郎監督の新作映画を、どうぞ見届けて下さい!

樫山文枝 (澪の祖母 宮川久仁子役)
夜明けの野尻湖の風景は幻想的で美しく、映像詩人である中川龍太郎監督の世界観にぴったりの風景に身を置けて幸せでした。監督やスタッフの皆さんのあまりの若さに驚きながら、どんな世界を作ってくれるんだろうとわくわくし、学生時代に戻ったような気分になることができました。
若者が未来の映画を作っていくんだという姿にとても感動したのを覚えています。

【物語&イントロダクション】
宮川澪は、20歳。
両親を早くに亡くした彼女は、長野・野尻湖のほとりのこじんまりした民宿を祖母と2人で切り盛りし、淡々とした日常を送っていた。しかし祖母の入院を機に民宿を閉めざるを得なくなり、父の親友であった京介を頼って上京し、彼がひとりで経営する都内の銭湯の元で居候をすることになる。職を探すが、都会の空気にうまくなじめない澪は、徐々に銭湯の仕事を手伝うように。映画監督の夢を持つ銀次や会社員の美琴など、銭湯にたむろする常連客達と次第に親密になる澪。銀次の映画を観たり、美琴に飲み会に誘われたりと、東京での日々が少しずつ楽しくなっていく。しかし、区画整理のため銭湯が近いうちに閉店する運命にあることを知った澪は、ある決断をするのだが・・・。

本作の主演を務めるのは、NHK連続テレビ小説「ひよっこ」(17)で、主人公の同僚・澄子役を演じ、一躍脚光を浴びた松本穂香。TBSドラマ日曜劇場「この世界の片隅に」(18)では主人公すず役を務め、『チワワちゃん』(19)、『君と月夜に光輝く』(19)、『きみと、波にのれたら』(19)※声優として出演、『おいしい家族』(19)、『酔うと化け物になる父がつらい』(19)など出演作が続き、まさに飛ぶ鳥を落とす勢いの実力派若手女優です。本作のメガホンをとった中川龍太郎監督は、1990年生まれの若干29歳の新進気鋭監督。東京国際映画祭の公式部門のひとつである日本のインディペンデント映画を積極的に紹介する「日本映画スプラッシュ」で、『愛の小さな歴史』(14)、『走れ、絶望に追いつかれない速さで』(15)と2年連続の出品を最年少にて果たし、注目を浴びました。今回は、第39回モスクワ国際映画祭で国際映画批評家連盟賞を受賞した前作『四月の永い夢』(17)に続いて、2作品連続で同映画祭への出品も決定(第41回モスクワ国際映画祭の特別招待作品)。さらに、松本穂香主演映画での海外映画祭での上映は初となり、大きな期待が寄せられます。

【クレジット】
監督:中川龍太郎
脚本:末木はるみ 中川龍太郎 佐近圭太郎 脚本協力: 石井将 角屋拓海
出演:松本穂香 渡辺大知 徳永えり 吉村界人/光石研/樫山文枝
配給:ファントム・フィルム
©2019 WIT STUDIO / Tokyo New Cinema
公式サイト:phantom-film.com/watashi_hikari/