黒沢清監督らを輩出した立教大学 SPP/パロディアス・ユニティと並び、70 年代末から 80
年代にかけて学生映画のエース的存在だった早稲田大学シネマ研究会(略称、早大シネ研)。

映画作家および俳優としてその中核的存在のひとりだった里亮弘(さとあきひろ)を偲ぶ上映会が、4月20日、アテネ・フランセ文化センターで開催されます。

里は卒業後、フリーの助監督からディレクターとなり、テレビ・ドキュメンタリー『証言記録 東日本大震災』(NHK
2012~)などで活躍してきましたが、肺炎を患い、2018 年 10 月に惜しくも急逝。これを受けて、彼と早大シネ研の日々を過ごした OB
有志により、追悼上映会が企画されました。

当初は仲間うちのものとして進められてきましたが、主演作『アナザ・サイド』『自己と他者』(両作とも監督、山川直人)、監督作『マルセイユの死神』は、いずれもその時代を代表するばかりか、今日でも充分刺激的な作品。里のほか、室井滋、内藤剛志、諏訪太朗、石井めぐみといった自主映画出身のスターたちや、舞台演出家の鈴木勝秀の若き日の演技が見られるのも貴重です。

特に『アナザ・サイド』には、当時既に有名だった意外な役者や、現在も活躍する監督などの映画人が多く顔を出しているのも見逃せません。

これらの事情から外部の人々にも周知すべきだと判断し、一般向けの情報公開に踏み切りました。企画者一同、里亮弘が当時に果たした役割をスクリーンを通して目に焼き付けて頂きたいと願っております。

里亮弘さんを偲ぶ上映会
日時:4月 20 日(土) 13 時開映
会場:アテネ・フランセ文化センター ※会場への問合せはお控え下さい
料金:カンパ制(要予約)
予約フォーム
www.livecinema-vtr.com/sato/

上映プログラム
第一部 13:00~14:55
『アナザ・サイド』(1980 年・112 分・16 ミリフィルム上映予定)
監督:山川直人 出演:里亮弘 室井滋 内藤剛志
(休憩)
第二部 15:05~16:10
『マルセイユの死神』(1984 年・10 分)※
監督:里亮弘 出演:鈴木勝秀
『自己と他者』(1979 年・55 分)※
監督:山川直人 出演:里亮弘 室井滋
※8 ミリフィルムあるいはデジタル上映(未定)

主催:早大シネマ研究会 OB 有志一同(代表:高城千昭 島田元 新保正浩)
協力:アテネ・フランセ文化センター