本作は、アラン・ドロン、ロミー・シュナイダー、ジェーン・バーキンといった錚々たる顔ぶれが出演し、ジャック・ドレーが監督した映画『太陽が知っている』のリメイク。主演は、『フィクサー』でアカデミー賞®に輝き、中性的な美しさで魅了するティルダ・スウィントン。マリアンの元恋人には『イングリッシュ・ペイシェント』『グランド・ブダペストホテル』のレイフ・ファインズ。揺るぎない名優の域に達した彼が果敢にも新境地を開拓し、レイフ史上かつてないハイテンションぶりに、笑いがこみ上げてくる。

今回解禁となる予告編は、恋人とヴァカンス中のロックスターの元に昔の男ハリーとその娘ペンが押しかけてくるところから始まる。喉を手術し声がうまく出せないと主張するマリアンと対照的に、エネルギーの塊のように喋り踊り、復縁を匂わすハリー。そしてペンはマリアンの年下の恋人・ポールを誘惑しはじめる。声を出せないが故に“招かれざる客”たちを制すことができず、彼らのペースに流されてゆくマリアン。特に、マリアンの心を掻き乱す「陽気で刺激的な昔の男」と「少し退屈だが、女性に尽くす今の男」の対決、若い娘との恋のさやあてなど、一筋縄ではいかない予感が満載。また、世界的人気デザイナーのラフ・モンズが、マリアンの心の変化を映し出そうとデザインをした、エレガントなDiorの衣装も見逃せない。注目すべきは、

舞台となったシチリアのパンテッレリーア島。日本では馴染みが薄いが、実は多くのセレブたちがお忍びで訪れることで知られる、シチリアとチュニジアの間に位置する島で、ジョルジオ・アルマーニが、船を一隻貸し切って島に乗り入れ一ヶ月以上滞在したり、かつてはトム・クルーズがペネロペ・クルスとお忍びで訪れた事もあるという。泥浴を楽しめる温泉や、天然のプール、雄大な自然の中に溶け込んだ、小さなレストランもあり、大人のための楽園とも言える島である。
こんな楽園で一体何が起きたのか…。

声を出せない筈のマリアンの、かすれた絶叫が意味するものとは・・?ある意味、度肝を抜かれるヴァカンスらしいラストをお楽しみに。

本予告編::https://www.youtube.com/watch?v=CskhBNIuBs0

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執筆者

Yasuhiro Togawa