映画分野における人材育成事業「タレンツ・トーキョー」は、映画監督やプロデューサーを目指すアジアの参加者に、世界で活躍していくためのノウハウや国際的なネットワークを構築する機会を提供するものです。世界的に実績のある「ベルリン国際映画祭」と提携して実施しています。

近年、世界の主要な映画祭において、修了生たちの活躍がめざましい本プロジェクト。
今年は11月21日(月)から26日(土)までの6日間の日程で行います。

このたび応募選考の結果、15名の参加者(タレンツ)が決定しました。
メイン講師には、モフセン・マフマルバフ氏、イザベル・グラシャン氏、アレクサンドラ・アビコバ氏の3名を迎えます。

また、修了生対象のプログラム「ネクスト・マスターズ・サポート・プログラム」では、タレンツ・トーキョー修了生を対象に、a) 企画開発ファンド:製作前の企画を実現するための支援(上限100万円)、b)プロモーションファンド:完成間近の作品を後押しする支援(上限50万円)の2種類の資金援助を実施しています。

              <開催概要>

名称:Talents Tokyo 2016/タレンツ・トーキョー 2016(略称:タレンツ・トーキョー)
会期:平成28(2016)年11月21日(月)〜11月26日(土)
会場:有楽町朝日ホール他
公式サイト:http:// talents-tokyo.jp
主催:東京都、アーツカウンシル東京(公益財団法人東京都歴史文化財団)、
国際交流基金アジアセンター、タレンツ・トーキョー実行委員会(東京フィルメックス)
協力:東京ドイツ文化センター  提携:ベルリナーレ・タレンツ(ベルリン国際映画祭)
事業に関する問合せ先:実行委員会事務局 TEL: 03-3560-6393

(*本事業は、平成22年度は「ネクスト・マスターズ・トーキョー」、翌23年度から25年度は「タレント・キャンパス・トーキョー」、26年度より「タレンツ・トーキョー」の名称で実施しています。)

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別紙1「タレンツ・トーキョー 2016」 メイン講師

モフセン・マフマルバフ(監督)
1957年、テヘラン生まれ。民主主義のために闘い、17歳で投獄され、5年近くを牢獄で過ごす。釈放後も文学や映画活動を通し民主主義と平等を追究する。30もの著作があり、30本の長編・短編映画およびドキュメンタリー映画を世界10ヶ国で監督した。カンヌ、ヴェネチア、ロカルノなどの映画祭で50を超える賞を受賞。優れた業績に対し、映画と文学における2つの名誉博士号が授与された。長年にわたり、「世界の批評家と専門家が選ぶ映画史に残る100本の映画」に何度も選ばれている。映画製作や作家活動の他に、イランやアフガニスタンにおける人権活動家としても活動している。また、これまでにいくつもの映画祭の審査委員長も務めている。これまでの東京フィルメックスでは『カンダハール』(2001年)、『セックスと哲学』(2005年)、『スクリーム・オブ・アント』(2006年)、『庭師』(2012年)、『微笑み絶やさず』(2013年)が上映され、『独裁者と小さな孫』(2014年)は観客賞を受賞し、日本公開もされた。

イザベル・グラシャン(プロデューサー)
フランスのテレビ局、[Canal+]でジャーナリストとしてキャリアをスタートさせた。1998年から2003年まで、在中国フランス大使館で視聴覚担当を務める。2004年にエグゼクティブ・プロデューサーとして、中国映画『青紅ーShanghai Dreams』(ワン・シャオシュアイ監督/2005年/カンヌ国際映画祭審査員賞受賞)を製作した。それ以降、アソシエイトプロデューサーとして、『ロスト・イン・北京』(リー・ユー監督/2007年/ベルリン映画祭コンペティション)、『南京!南京!』(ルー・チュアン監督/2009年/サンセバスチャン国際映画祭最優秀作品賞)、共同プロデューサーとして『パリ、ただよう花』(ロウ・イエ監督/2011年/トロント国際映画祭)、プロデューサーとして『我らが愛にゆれる時』(ワン・シャオシュアイ監督/2008年/ベルリン国際映画祭銀熊賞脚本賞)、『三姉妹ー雲南の子』(2012年/ヴェネチア映画祭オリゾンティ部門最優秀作品賞)などのワン・ビン監督のドキュメンタリー、『重慶ブルース』(ワン・シャオシュアイ監督
/2010年/カンヌ国際映画祭コンペティション)、『僕は11歳』(ワン・シャオシュアイ監督/2011年/フランスと中国による初の公式共同制作)等の作品製作に携わる。現在は、キット・ホイ、ロウ・イエ、ワン・シャオシュアイ他、新世代の中国人監督達と新しいプロジェクトを企画中。2011年にフランスと中国との共同製作における功績に対して、フランス文化省から芸術文化勲章シュバリエを授与される。2012年1月より、ユニフランス中国支局長を務める。

アレクサンドラ・アビコバ(ワールド・セールス)
2010年ベルリンのフンボルト大学を卒業(専攻は美術史、社会学、アジア学)、2014年、同大学大学院修了(アジア学専攻)。2010年からはm-appeal社のセールス、配給担当を務める。ベルリンを拠点としたm-appeal社は若手のワールド・セールス会社であり、東ヨーロッパ、南ヨーロッパ、ドイツ、アジア、ラテンアメリカなど様々な国から新鮮で質の高い映画を集めている。m-appeal社を通して最近手掛けた作品には、“WITHOUT NAME” (Lorcan Finnegan監督/2016年/トロント国際映画祭)、“4 DAYS IN FRANCE” (Jerome Reybaud監督/2016年/ヴェネチア国際映画祭批評家週間)、”LIPSTICK UNDER MY BURKHA” (Alankrita Shrivastava監督/2016年)、“BLANKA” (長谷井宏紀監督/ 2015年/ テルアビブ国際子ども映画祭)、“SINGING IN GRAVEYARDS” (Bradley Liew監督/2016年/ヴェネツィア国際映画祭批評家週間)等がある。

また、今回のプログラムにはベルリン国際映画祭(ベルリナーレ・タレンツ)より、フロリアン・ウェグホルン(プログラム・マネージャー)も参加いたします。

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別紙2「タレンツ・トーキョー2016」 参加者(タレンツ)

監督:
NEANG Kavich(カンボジア)
CAI Jie(中国)
MO Jinjin(中国)
Timothy YEUNG(香港/カナダ)
Shalahuddin SIREGAR(インドネシア)
木下雄介(日本)
中村真夕(日本)
Sein Lyan TUN(ミャンマー)
Martika ESCOBAR(フィリピン)
Charena Theressa ESCALA(フィリピン)
Tongpong CHANTARANGKUL(タイ)
LE Binh Giang(ベトナム)
DOAN Duc(ベトナム)

プロデューサー:
LI Yang(中国)
Gita Fara PRADITYA(インドネシア)

*氏名(国名)

*タレンツ名は国名のアルファベット順で表示しています。
*平成28年9月26日時点の情報であり、変更になる可能性があります。

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別紙3 ネクスト・マスターズ・サポート・プログラム  選抜企画:

a)企画開発ファンド

SHAN Zuolong (TT2011年修了, 中国)
平柳敦子 (TT2011年修了, 日本)
LEE Joo Hyun(TT2015年修了, 韓国)
LAU Kek Huat(TT2015年修了, マレーシア)
Siege LEDESMA (TT2014年修了, フィリピン)
Leon CHEO (TT2012年修了, シンガポール) 
Rina TSOU(TT2015年修了, 台湾)

b)プロモーションファンド

Bianca BALUBUENA (TT2012年修了, フィリピン)

*氏名(TT修了年, 国名)<企画名>

*受賞者名は国名のアルファベット順で表示しています。
*平成28年9月26日時点の情報であり、変更になる可能性があります。

執筆者

Yasuhiro Togawa