この度、長編映画『イノセント15』(イノセントフィフティーン)が、12月17日より、テアトル新宿にて劇場公開されることになりました。アート要素の強いチラシや印象的な予告編から「気になる映画」という噂が噂を呼び、「田辺・弁慶映画祭セレクション2016」イベントでの限定上映時には瞬く間にソールド・アウトとなった為「観たいのに観られない」という声が殺到し、その異様な熱気と支持を受け、異例の劇場公開を果たすこととなりました。また、第24回レインダンス映画祭オフィシャルセレクション部門に、『二重生活』、『セトウツミ』に並び、日本からの正式招待作品3本のうちの1本として上映されることも決定いたしました。本作の公開決定に際しまして、特報・新ビジュアルも解禁いたします。

特報::https://youtu.be/mSFX5ivDHwQ

◆新鋭新人俳優のデビュー!
主人公の銀役には、『オケ老人!』『ちはやふる』等、映画・ドラマで活躍中の若手実力派俳優・萩原利久。ヒロインの成美役には、CM・ドラマで女優として活躍しながらも、今年のゆうばり国際ファンタスティック映画祭で監督としても注目を浴びている女優・小川紗良。2人ともに映画初主演でありながら、繊細に揺れ動く言葉にならない感情を見事に演じきった。銀の父親役には山下敦弘監督の作品に欠かせない怪優・山本剛史。美の母親役にはNHK連続テレビ小説「まんてん」のヒロイン役で人気を博した宮地真緒。その他にも様々な実力派俳優が脇を固め、物語の彫りを際立たせている。

◆惹かれあい、傷つけあう、孤独な2人の淡すぎる青春。

 —15歳、人を愛せると思っていた— 『イノセント15』は、現代の地方都市を舞台に、とある秘密を抱えた同級生の2人が織りなす、これまでにない切なさを持ったラブストーリーです。虐待、ゲイなど、現代の社会問題を、自身も「行き場のない子ども達を保護するシェルター施設」で働く甲斐博和監督が寄辺のない目線で描きながらも、一コマ一コマが絵画のように美しく、観客の視線を画面に釘付けにします。そして、まるで「絵を見つめるだけで泣ける」ように、登場人物達の表情が、台詞よりも雄弁に観客に訴えかける稀有な作品です。「青春映画」、そして「アート映画」の側面を持ちながらも、生きるとは何か、人を愛するとは何か、という永遠のテーマを正面から問いかける、重厚な純日本映画が誕生しました。

◆主演の2人からのコメント
今回の劇場公開決定・海外映画祭参加に際し、主演である萩原利久・小川紗良両人からコメントを頂いています。
萩原利久「まず、撮影期間を振り返ると苦しかったです。繊細な15歳の銀にガムシャラに食らいついて模索してました。それでもわからなくなり毎日監督と話し合ってましたね。そんな撮影もあっという間で、終わってみると苦しかったのも楽しかったという気持ち変わっていました。何が楽しかったのかと言われると未だに何が楽しかったのかわかりませんが。。。海外でも上映されるのはさらに嬉しく思います。撮影当時15歳だった自分が15歳の銀に向き合い、リアルに感じたものが日本の人にも海外の人にも伝わってほしいです。」
小川紗良「15歳の静かな愛の物語が、再び東京の真ん中で、更には海を越えて、また誰かの心に届くことがとても嬉しいです。無垢で、無知で、無実な「あの頃」を切り取ったこの作品。撮影当時18歳だった私は、ひたすらあの頃の記憶と感覚を思い起こそうとしていたのを覚えています。生まれて初めてスクリーンに飛び込んだ、かけがえのない作品です。誰もが「あの頃」を引きずって生きているのだと思います。ぜひ、この作品を劇場でご覧になって、それぞれの「あの頃」に思いを馳せてみてください。」

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執筆者

Yasuhiro Togawa