悪を弄ぶ“友人”によって、人生と精神を破壊された弁護士。彼は自らを不幸のどん底へと追い詰めたサイコパスを社会から葬り、目を逸らし続けていた過去と決着をつけるため、“危険な賭け”に出た! その先に“出口の見えない漆黒の闇”が待っているとも知らずに…。小栗旬が“脆い心を抱え込んだ弱々しい男”を演じる衝撃のクライムサスペンス『代償』(原作/伊岡瞬)を、今秋から日米同時配信予定! “人間の恐ろしき業”が途方もない恐怖と嫌悪感を呼ぶHuluオリジナル連続ドラマが、世界を震撼させる——。

小栗旬主演のHuluオリジナル連続ドラマが遂に解禁——
この秋、Huluオリジナル連続ドラマに小栗旬主演作品が登場! 日米同時配信という華々しい形で公開される予定だ。この“国境を超えた大作”の原作に選ばれたのは、2005年に『いつか、虹の向こうへ』で第25回横溝正史ミステリ大賞とテレビ東京賞をW受賞した伊岡瞬が、2014年に上梓した『代償』(角川文庫)。第5回山田風太

郎賞の候補にもなった傑作クライムサスペンスだ。
物語は強盗殺人事件の容疑者・達也(高橋努)から、弁護士の圭輔(小栗)に弁護依頼が舞い込むところからスタート。しかし、それは圭輔にとって“新たなる悪夢との闘いの幕開け”でもあった——。圭輔にとって達也は遠い親戚であり、少年時代に一緒に暮らした友人でもある。だが、その“友人”は家庭崩壊に人格否定、犯罪教唆、近親憎悪、人身操作…あらゆる卑劣な手を使い、かつて圭輔を“不幸のどん底”へと追い詰めたサイコパスだった!
達也の狙いとは何なのか!? そして、どんな代償を払ってでも、達也という悪魔をどうにかしなければならないと立ち上がった圭輔を待ち受ける運命とは…!? 人間の正義感と悪意、策略が交錯する中、驚愕のラストへと疾走していく『代償』。日本発・震撼のクライムサスペンスが海を越え、空前の衝撃を与える!

こんな小栗旬、見たことない! “弱々しい男”を全身全霊で演じる
これまで実験的な作品にも果敢に挑戦し、さまざまな役を演じてきた小栗だが、『代償』ではさらなる新境地を開拓。“精神の限界まで追い詰められた弱々しい男”の役に挑む! 小栗が演じる弁護士・圭輔は少年時代、達也の底知れぬ悪意によって、家族や大切な人たちの命を次々と奪われ、自身もまた人格崩壊寸前に至るような“凄惨な環境”を強いられてきた。そんな壮絶な過去によって強迫性障害を患った上に、今度は達也の弁護を担当するはめに。弁護士として彼を救うのか、それとも…。圭輔は正義と悪の間で揺れに揺れ、ますます追い詰められていく。このかつてない役に、並々ならぬ意欲をたぎらせる小栗。自らの身と心を削りながら、役を追求する小栗の鬼気迫る姿勢が、圭輔と重なり合う時、あなたは“とんでもない表現”を目撃することになるだろう——。

高橋努、片岡礼子、平田満、石橋凌ら幅広い年代の実力派俳優が集結!
理屈では割り切れない“人間の恐るべき業”が観る者を震え上がらせ、恐怖と嫌悪の渦の中へと引き込んでいく『代償』。地上波では映像化不可能と言っても過言ではない問題作を、手を緩めず徹底的に立体化すべく、他キャストにも錚々たるメンバーが集められた。得体の知れぬサイコパス・達也を演じるのは、数多くの映画やドラマで独特の存在感を放ち続ける高橋努。あたかもゲームを楽しむかのように、自らの手を汚さずに周囲を操り、犯罪を繰り返す脅威の存在を、どこまでも薄気味悪く演じる! また、淵上泰史、柳英里紗、?俊太郎といった今注目の若手俳優らも出演。確かな演技で脇を固め、物語を盛り上げていく。
そして、達也の義母で、これまた悪の権化である道子役には片岡礼子。今回の役のために美しい容姿を封印し、堕ちるところまで堕ちた女を熱演する。一方、平田満は、心を病んだ圭輔を見守り続ける医師・肇をハートフルに立体化。背筋が凍るような物語の端々に温かみをにじませていく。さらに、圭輔の実力を認めながらも、彼の心の闇を危険視する法律事務所の所長・慎次郎役にはベテラン俳優・石橋凌をキャスティング。その唯一無二の佇まいと深淵なる芝居が、本作にさらなる重みをもたらす!

小栗旬 コメント
——圭輔という役どころの印象と、実際に演じてみての手応えをお聞かせください。
「圭輔は心の病気を患いながらも、表向きは普通の顔をして生活していかなければならないキャラクター。“他者に対してある種、嘘をついている”ということを常に考え、感じながら演じなければならないんです。原作を読んだ時点で『これはしんどい役になるだろうな』と予想はしていましたけど、実際に撮影をしてみて『やっぱり、なかなか大変だな』と(笑)。特に、達也と再会してからの圭輔は、そわそわしている時間が最後まで続きますからね。撮影以外の時は、役のことをあまり考えないようにしようと思ってはいても、結局考えてしまうので、僕自身も日頃からざわざわしている感じがあります。
 今回はありがたいことに、最初に全話分の台本を頂いたんですよ。キャラクター作りについて考える時間がたっぷりあるので助かっている半面、実はこれまでに経験したことのない難しさも感じています。というのも、撮影では一日中、苦しんで薬を飲むシーンを何話分も撮ったりするんです。『どうやって差をつけたらいいんだろう!?』と、表現のバランスの取り方で試行錯誤する日々ですね」

——達也役の?橋努さんとは今回の役柄設定と真逆で、昔から“大切な親友同士”だそうですね。
「今回の現場でも、努くんの存在にすごく助けられています。普段から親しい間柄なので、先々撮るシーンのお芝居について話したり、読み合わせをしたりしながら、1人だけでは埋まりきらない部分を2人で共有できているんですよ。また、努くんが演じる達也は何を考えているのかよく分からないし、それでいて相手を射抜くような目をしているところもある! いざ会ってみると、やっぱりちょっと気持ち悪くて(笑)、僕もより圭輔として気持ちが入るんです」

——日米同時配信を予定されているようですが。
自分たちが作った作品が海外の方にどのように感じていただけるのか気になりますね。キャストもスタッフも精一杯やりましたので。

——本作の見どころを含め、視聴者へのメッセージをお願いします。
「『代償』は地上波のドラマなどではなかなか題材にしにくい物語。それを連続ドラマという枠組みで、約6時間使って掘り下げて作っていますし、面白がって見てもらえる作品になってるんじゃないかな、と思います。最初は弁護士モノのスタイルで始まり、途中からはだいぶ路線が変わるんですけど、そういう点では“弁護士の仕事をしている1人の人間の生きざま”みたいなものが出ている作品でもあります。何と言っても、後からまとめて一気見できるのがいい! 実は僕自身、ネット配信サービスでドラマを見る時は、一気見できる作品を選びがちなんですよ(笑)。特に、この『代償』に関しては、最後にまとめて一気見することで、世界観がより深く伝わってくる作品なんじゃないかなって思います」

執筆者

Yasuhiro Togawa