ピクチャーズデプト配給、映画『MERU/メルー』(監督:ジミー・チン)は、2016年12月31日(土)より、新宿ピカデリー、丸の内ピカデリー、109シネマズ二子玉川他にて全国ロードショーが決定しました。

本作は、ナショナル・ジオグラフィックの山岳カメラマンであり、トップ・クライマーのジミー・チンが、多くのクライマーを拒絶してきた難攻不落の「世界一の壁」、ヒマラヤ・メルー峰シャークスフィン登頂を、壮大な映像スケールで伝えるドキュメンタリー映画です。
2015年のサンダンス映画祭にて観客賞を受賞するなど、その内容は単なる山岳ドキュメンタリーを超えたヒューマンドラマとして観るものの心を打ち、複雑なクライミングテクニックと超人的なメンタリティを必要とする、世界最難ルートのひとつとされる頂上を目指す男たちの姿に圧倒される映像は、エンターテイメント・ノンフィクションの決定版と言えます。

■プロクライマーも大注目する貴重な登頂記録
本作の監督であり、プロデュースと出演、撮影までを手がけたジミー・チンは、アートとアドベンチャーの両立を自身のキャリアで成功させている数少ないカメラマンであり、ドキュメンタリー映像作家です。ナショナル・ジオグラフィックのカメラマンとして、クライミングの聖地であるヨセミテで撮影を続ける一方で、世界のトップアスリートのブレイクスルーとなる挑戦の撮影も多く実現してきました。
また、エベレスト山を頂上からスキーで滑降した数少ないスキーヤーの一人でもあります。

本作は、過酷なメルー峰登頂の行程が、たった2台の小さなカメラによって撮影された映像です。
難攻不落の壁に立ち向かうその詳細は、プロのクライマーが注目する程、山岳記録としても非常に貴重な価値を持つものです。

■自分の中の「人間」と向き合わされる瞑想的ドキュメンタリー
コンラッド・アンカー、ジミー・チン、レナン・オズタークの3人のクライマーや、コンラッドの妻であるジェニファー・ロウ・アンカーを通して描かれているのは、究極の環境で育まれた「人間関係」の下、生と死の狭間で迫られる「決断」に関する、スピリチュアルなメディテーション(瞑想)です。
多くのトップクライマーを拒絶し続けてきたメルー中央峰・シャークスフィンに挑む男たちの挑戦を追体験することで、誰もが自分の中の「人間」と向き合わざるを得なくなるこの作品は、自らの人生における「挑戦とは?」「情熱とは?」を正面から問いかけてくる、まさにメディテーション・ドキュメンタリーです。

公開は大晦日。単なる山岳映画ではない、圧巻のスケールと瞑想的なものがたり、極限の環境で研ぎ澄まされる男たちの人生観が、新しい一年を迎える多くの人々のチャレンジスピリッツを奮い立たせてくれる事でしょう。

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執筆者

Yasuhiro Togawa