伊藤洋三郎(「あぶない刑事」シリーズ、石井隆監督作品、『百円の恋』、『恋』)、佐野和宏(『バット・オンリー・ラヴ』監督・主演)、趣里(NHK連続テレビ小説「とと姉ちゃん」、山戸結希監督作『おとぎ話みたい』、池田千尋監督作『東京の日』)、寺島しのぶ(『ヴァイブレータ』『キャタピラー』)が出演する、詩人としても活躍する福間健二監督の最新作『秋の理由』の予告編が完成しました。

『岡山の娘』『わたしたちの夏』『あるいは佐々木ユキ』などで、映画の新しい語り方と誘惑を、主に女性たちの生きる「いま」のなかに探ってきた福間健二監督(67)が、長編第5作目となる本作では、60代を迎えた二人の男の友情を軸に、この世の迷路の先でなお生きることに「肯定」の炎をともそうとしています。

本予告編では、2011年に咽頭癌を患って声帯を失い、そこから奇跡的なカムバックを遂げた佐野和宏が、”代表作『秋の理由』以降、小説を発表していなく、精神的な不調から声が出なくなり、筆談器を使っている”という設定の作家・村岡役で登場。その親友で、実は村岡の妻である美咲(寺島しのぶ)のことを好きな編集者の宮本(伊藤洋三郎)と美咲が二人だけで会っている意味深なシーンや、宮本の前に突然現れる若い女性・ミク(趣里)のシーンの他、ソファを蹴る美咲の、「お前に死ねる勇気なんかあるのか!」というセリフも印象的です。

「ひとりで、生きていない……。でも、ひとりで生きている自分もいる。」というミクの声で始まり、「何を待っているのかわからない。でも、待っている……」というセリフで終わる本予告編では、「まだ途中だ。なにひとつ終わっていない。」という、本編に散りばめられた人生の“秋”を迎えた男の心情を表すセリフも紹介されています。
 
予告編解禁に合わせ、場面スチールも公開致します。

予告編::https://www.youtube.com/watch?v=wseF4_4uYXQ

2016年10月29日(土)より新宿K’s cinemaにてロードショーほか全国順次公開です。ぜひご紹介ください。

関連作品

http://data.cinematopics.com/?p=54859

執筆者

Yasuhiro Togawa