このたび、伝説のロック歌手ジャニス・ジョプリンのドキュメンタリー映画『ジャニス:リトル・ガール・ブルー』(配給:ザジフィルムズ/提供:キングレコード)を、9 月 10 日(土)より、シアター・イメージフォーラムほか順次全国にて公開いたします。公開を記念して、激動の時代を駆け抜けたジャニスの生きざまに感動した 3 名の漫画家とイラストレーターから、ジャニスの新たな一面を切り取ったイラストが到着しました。

今も人々を魅了してやまない伝説に包まれた生涯。
ひそかに書き綴られていた手紙が開封され、今、等身大の「ロックの女王」が私たちの前に現れる。
「音楽史上最高の女性スター」と称される伝説のシンガー、ジャニス・ジョプリン。ベトナム戦争や公民権運動、ウーマンリブといった反体制の波にアメリカが揺れ、あらゆるカルチャーが花開いた混沌と変革の時代、彼女の存在は社会現象を巻き起こし、1970 年10 月 4 日、27 歳の若さでこの世を去るまで、その激動の真っただ中を全速力で駆け抜けた。派手なボヘミアン・ファッションを身にまとい、臆面もなく「私だけを愛して!」としゃがれた声で高らかに歌いきる彼女の奔放な生き様は、世界中の若者たちを熱狂させ、自分らしく生きたいと願うあらゆる世代の女性に勇気を与えた。

本作を監督したのは、『フロム・イーブル〜バチカンを震撼させた悪魔の神父〜』(06)がアカデミー賞長編ドキュメンタリー賞にノミネートされた気鋭のドキュメンタリー監督エイミー・バーグ。また、製作は、公開中の『ミスター・ダイナマイト:ファンクの帝王ジェームス・ブラウン』を監督した、アレックス・ギブニーが務めている。
ジャニスが亡くなった年に生まれたという監督は、実の妹やバンド仲間、恋人などの全面協力のもと、ジャニスが生前書き綴っていた貴重な手紙の数々を開封。今まで明かされることのなかったジャニスの声を聴くことができる。その他にも、名曲「サマータイム」のレコーディング中の映像や、モンタレー・ポップ・フェスティバル(67)や、ウッドストック・フェスティバル(69)のライブ映像など、1960 年代の貴重なジャニスの映像も満載、その鮮烈な姿は観たひとすべてを魅了せずにはいられない。

時代を代表する漫画家、イラストレーターからジャニスの一面を描いたイラストが到着!
1972 年のデビュー以降、思春期の女の子の恋愛を独自の視点で描き、心理描写の表現方法に大きな影響を与えた漫画家・くらもちふさこ。(代表作:『いつもポケットにショパン』『天然コケッコー』など)1993 年に『ガロ』でデビューし、研ぎ澄まされたリアルな言葉と、圧倒的な画力で熱狂的なファンを多く獲得した漫画家・魚喃キリコ。(代表作:『blue』『strawberry shortcakes』など)そして、思春期の少女のもつ感情や、人間の欺瞞や不信、愛憎といったものを、作品にちりばめられた様々な要素で表現する、新進気鋭のイラストレーター・eve。(雑誌「NYLON」「PERK」や、渋谷マークシティのサマーセールポスターなどで活躍)以上の 3 名より、ジャニス・ジョプリンの一面を描いたイラストが到着した。

くらもちは、明るく破天荒なイメージのジャニスの内面に潜む影の部分を表現し、憂いを帯びた表情が印象に残るイラストを描いた。ジャニスの魂が宿ったような瞳に釘づけになってしまう。魚喃は、ジャニスの後ろ姿ながら、パーマがかかったロングヘア、特徴のある鼻と口元から、ジャニスであることが一目瞭然のイラストで、鉛筆で書かれたことによって躍動感あふれ、今にも歌い出しそうなジャニスが表現されている。そして、eve のイラストは、丸メガネや、タバコなどジャニスのモチーフになっている要素をちりばめながら、笑顔で歌うカラフルでポップなジャニスと、無表情で座り込むモノトーンのジャニスを描き、ジャニスの二面性を表現している。それぞれの作家性が存分に活かされた三者三様の渾身のイラストが出そろい、どれもジャニスの魅力を余すことなく描いている。
なお、これらのイラストは、9月10日(土)より公開する、シアター・イメージフォーラム(渋谷)での公開中に劇場で展示する予定。(そのほかの全国の劇場は未定。)

関連作品

http://data.cinematopics.com/?p=54966

執筆者

Yasuhiro Togawa