この度、映画『怒り』(9/17(土)公開)が、第41回トロント国際映画祭、第64回サン・セバスティアン国際映画祭への出品が決定しました。

2010年、吉田修一原作、監督・李相日で挑んだ作品『悪人』。本作は、第34回モントリオール世界映画祭ワールド・コンペティション部門では最優秀女優賞を受賞。興行収入20億円の大ヒットを記録し、第34回日本アカデミー賞全13部門15賞受賞、内、最優秀賞主要5部門を受賞。このほか、国内外で多数の映画賞を受け、世界で高い評価を得る名作となりました。

そして、その大ヒットチームが再集結し、新たに挑戦する意欲作『怒り』。
八王子で発生した陰惨な殺人事件。被害者のものと思われる血で書かれた「怒」の一文字と、逃亡を続ける犯人。一年が経過しても犯人の有力情報は得られぬまま、事件から生まれた疑いが日本中に広まり、人々の“信じたい”気持ちに歪みを与えていく。前歴不詳の3人の男と出会い距離が縮まる3組の登場人物たちは、信じたはずが一度生じた疑いから逃れられず“信じる”“疑う”と対極の感情の間で揺れる。行き着く先は救いか破滅か。そして信じた先の“怒り”は凶行を生み思わぬ形で殺人事件を解き明かしていく。

本作では、主演の渡辺謙をはじめ、森山未來、松山ケンイチ、綾野剛、広瀬すず、宮崎あおい、妻夫木聡など豪華で実力のある俳優陣が新たな境地を開いており、おおきな本作の見所となっています。
行き場のない感情に葛藤する3組が織り成す群像劇は李相日作品の真骨頂として、現代社会に深く沁み渡る感動作となり、日本映画史に残る新たな最高傑作がここに誕生しました。

そして、9月17日の日本での公開を前に、第41回トロント国際映画祭スペシャル・プレゼンテーション部門に出品が決定!本編で父娘を演じた渡辺謙、宮崎あおい、そして李相日監督が招待を受け、9月10日(土)(現地時間)のプレミア上映に参加することが決定しました!!
トロント国際映画祭は、1976年より開催され、世界最大級の映画市場である北米にとって欠かせない映画祭に成長し、例年300本以上の作品が上映されます。ベルリン国際映画祭、カンヌ国際映画祭に次ぐ規模の来場者数32万人を集める、北米最大の映画祭です。また米アカデミー賞の前哨戦として広く知られ、最高賞となる観客賞は、観客の投票によって決定し、近年では観客賞を受賞した『英国王のスピーチ』(10年)、『それでも夜は明ける』(13年)などアカデミー賞を受賞しています。

さらに、同じく9月にスペインで開催される第64回サン・セバスティアン国際映画祭では、コンペティション部門での出品が決定! 『怒り』は邦画唯一のコンペティション部門への出品となり、9月23日(金)(現地時間)のプレミア上映に、渡辺謙・李相日監督が参加いたします。また、翌日現地時間24日に行われるクロージングセレモニーにも出席し、これまで日本作品が受賞していない最高賞となる最優秀作品賞を狙います。

なお、渡辺は、『明日の記憶』(06年)でハワイ国際映画祭、『硫黄島からの手紙』(06年)でベルリン国際映画祭、LA Eiga Fest2014、2013年公開の『許されざる者』でヴェネチア国際映画祭、釜山国際映画祭の参加以来3年ぶりの国際映画祭への参加となります。

渡辺謙コメント
僕が日本で出演した作品をアメリカで紹介したいとアメリカのパブリシストに言うと「トロント国際映画祭へ出品しろ」と言われるくらい北米最大の映画祭です。この作品に含まれている人間の本質的な痛みや悩みみたいなものは洋の東西問わないと思うので、海外の方々へどれだけ深く刺さるか、どういうリアクションがかえってくるか、興味深いです。
また、ヨーロッパの方は日本に近い感覚を持っていらっしゃるお客様が多いので、また北米とは違うリアクションがあるのではないかと、とても楽しみにしています。
オリンピックでもたくさんの種目があるように、日本の映画もいろいろなタイプの映画があります。今、本当に誇れる映画が出来たなという気がしています。ちゃんと日本でこういう映画をつくりました、という誇りを持って、日本代表として行きたいと思います。

宮崎あおいコメント
この作品で李監督と渡辺さんと一緒に映画祭に行けるというのは、本当に嬉しいです。
「すごい映画が出来ました」と自信を持って言える作品なので、その気持ちを伝えて、たくさんの人に観ていただけるように頑張りたいなと思います。とても緊張していますが、『怒り』を観た海外の方々の反応を楽しみにして行きたいと思います。そしてトロントは10年以上前ですが、ホームスティをした場所でもあるので、このようなかたちでトロントに行けることも嬉しいです。

★「GYAO!」にて映画『怒り』特集スタート&独占映像配信★
映像配信サービス「GYAO!」にて映画『怒り』の特集ページが8月25日(木)午後2時よりスタートします。
3つの舞台をテーマにした特別映像と、各舞台のメインキャストとなる俳優の特別インタビュー映像を、映画公開までの3週にわたって配信。第一弾として、25日より「東京編」の特別映像と、東京で出会う2人の男を演じる妻夫木聡、綾野剛のインタビュー映像を配信開始いたします。
■特設サイトURL:http://gyao.yahoo.co.jp/special/ikari_movie/ (8月25日(木)午後2時よりオープン)
■配信映像
【8月25日(木)〜 9月25日(日)配信】
 ・<東京編>スペシャル映像 ・妻夫木聡インタビュー映像 ・綾野剛インタビュー映像
【9月5日(月)〜 9月25日(日)配信】
 ・<沖縄編>スペシャル映像 ・広瀬すずインタビュー映像 ・森山未来インタビュー映像
【9月12日(月)〜 9月25日(日)配信】
 ・<千葉編>スペシャル映像 ・渡辺謙インタビュー映像 
・宮崎あおいインタビュー映像 ・松山ケンイチインタビュー映像

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執筆者

Yasuhiro Togawa