アートとファッションの分野でいち早く、世界に羽ばたいた2人の女性、草間彌生と山口小夜子。
ふたりと親交のあった松本貴子監督渾身のドキュメンタリー映画2本『≒草間彌生 わたし大好き』『氷の花火 山口小夜子』が2016年秋にリニューアルオープンする東京都写真美術館 トップミュージアム開館20周年記念として同時上映が決定いたしました。

この2作品の同時上映に松本貴子監督は「60年代に日本を飛び出しNYで名を馳せた前衛芸術家の草間彌生さん。
そして、70年代アジア人初のトップモデルとしてパリで大活躍した山口小夜子さん。
世界を舞台に闘った二人の日本人女性との出会いは、強烈でした。奇しくも同じおかっぱ髪。
私は、映像という分野で関わることが、運命だと感じました。加えて言えば、二人とも“本物”。
ドキュメンタリー映画の制作過程には、辛いことも沢山ありましたが、
それを上回る掛け替えのない幸せな時間を味わい尽くすことが出来ました。
今回、トップミュージアムで2作品を同時上映出来ることは、この上ない喜びです。
異彩を放つ二人の表現者の生き方が、多くの方々の記憶に残ることを願って!
天才と美しい女(ひと)は、見飽きない!」とコメント。

また、『氷の花火 山口小夜子』がカナダ・モントリオールで8月25日〜9月5日(現地時間)に開催される『第40回モントリオール世界映画祭』の「ドキュメンタリー部門」に正式招待作品として決定いたしました。
正式招待作品の決定に松本貴子監督は「世界を舞台に活躍した山口小夜子さんだったので、映画も世界の方々に観て欲しかった。
その一歩が実現して嬉しい」とコメントを寄せています。

『≒草間彌生 わたし大好き』
未だに止むこと無く世界の美術界を疾走する草間を、1年半もの間追い続けたドキュメンタリー映画『≒草間彌生 わたし大好き』。
「生」と「死」と「愛」の せめぎ合いの中から湧きあがる草間芸術の真髄を、カメラは時には饒舌に記録し続ける。
今まで観ることの叶わなかった、草間の創作活動と日常。
自らを天才と自負する揺るぎ無き自信、作品に挑む時の凛とした精神の高み、日常の佇まいに見え隠れする
人間味あふれる表情と仕草など、映像の一つひとつが解き明かす草間ワールドは、永遠に見え続けていても決して飽きることがない。
監督:松本貴子 製作・配給・宣伝:B.B.B.inc. 協力:草間彌生スタジオ 
2008年/日本/DV/102分/カラー ©2008 B.B.B.Inc.  ©YAYOI KUSAMA

『氷の花火 山口小夜子』
2015年度日本映画ペンクラブ文化映画部門 第1位
第25回日本映画批評家大賞 ドキュメンタリー賞
70年代初頭、 “日本人であること”を武器にたった一人で世界に闘いを挑んだ女性がいたのです。
黒髪に切れ長の瞳…その名は、山口小夜子。世界中の一流ファッションデザイナーに愛され、
トップクリエイターのミューズとなってイマジネーションを与え、常に時代の先端を走り続けました。
この映画は、生前、山口小夜子と交友のあった松本貴子監督が彼女と親交のあった人々の証言を集め、
残された貴重な映像に触れながら、「山口小夜子」を探す旅に出ます。
監督:松本貴子 制作・配給:コンパス 協力:パルコ 特別協力:資生堂/オフィスマイティー
助成:公益財団法人東京都歴史文化財団 2015年/日本/97分/カラー
©2015「氷の花火 山口小夜子」製作委員会

世界が魅せられたふたりの異才 草間彌生×山口小夜子 〜松本貴子監督ドキュメンタリー特集〜
■上映作品:「氷の花火 山口小夜子」「≒草間彌生 わたし大好き」
■上映場所: 東京都写真美術館 東京都目黒区三田1-13-3恵比寿ガーデンプレイス内 TEL 03-3280-0099
■上映期間 :2016年9月4日(日)〜9月9日(金)【休映日 : 9月5日(月)】
https://topmuseum.jp/contents/exhibition/movie-2645.html

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執筆者

Yasuhiro TogawaYasuhiro Togawa