この度、2011年にケータイコミックとして週刊連載され、第15回文化庁メディア芸術祭マンガ部門新人賞を受賞した、冬川智子原作の「マスタード・チョコレート」が映画化されることが決定し、主演に本作が単独初主演となる山田菜々が起用されることが明らかになった。
本作は山田演じる高校3年生の津組倫子(つぐみ りんこ)が、美大を目指し美術予備校に通い、そこで出会った講師の矢口や友人たちと心通わせていくあらすじである。愛想もなく不器用なつぐみは、高校では友達もいなく平凡な毎日を過ごしていた。そんな中、通い始めた美術予備校で出会った、共通の音楽の趣味を持つ孤独な青年・浅野と友達になり、何かが変わり始める。一方で、講師の矢口はみんなと馴染もうとしないつぐみのことが妙に気にかかるようになっていく・・・。他人と交わることが苦手でいつもマイペースなつぐみが、美大への受験をきっかけに、“友情”や“恋”というものを意識し始め、ゆっくりと大人になっていくという青春ストーリー。

主人公の津組倫子を演じるのは、本作が単独初主演となる山田菜々。今や国民的アイドルグループに成長したNMB48の中心メンバーとして活躍し、2015年4月に惜しまれつつも同グループを卒業。以降は、バラエティ・ラジオ・舞台・声優と幅広く活動し今後の動向が気になる存在である。山田が演じる津組倫子は、彼女が普段見せる天真爛漫な姿とは真逆な性格の持ち主だが、一体どのように演じるかに注目が集まる。

そんなつぐみを気にかける美術予備校の講師・矢口を演じるのは、注目の若手俳優・太田基裕。ミュージカル「テニスの王子様」(09、10)でブレイクし、大人気舞台「弱虫ペダル」シリーズ(12〜16)や「メサイア」シリーズ(13〜15)など、人気舞台への出演が相次ぐ太田だが、本作では主戦場としている舞台では見ることのできない美術予備校講師という役柄に挑んでいる。脇を固めるのは、こちらも人気舞台への出演が相次ぎ、声優ユニット「UNICORN Jr.」としても活動している染谷俊之、また若手イケメン俳優として注目を集める神永圭佑など、期待の若手俳優が多数出演しているのも注目である。メガホンをとるのは、脚本家・舞台演出家・俳優と幅広く活動し、その活躍の場を広げている笹木彰人が務める。さらに脚本には舞台「ギャクマンガ日和」や「ハンサム落語」を始め、数多くの話題の舞台の脚本・演出を務めている、なるせゆうせいが担当している。
現在、撮影の真っ最中であり、近日中にクランクアップを迎える。映画は2017年春の公開を予定している。

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執筆者

Yasuhiro Togawa