このたび、黒沢清監督が初めてオール外国人キャスト、全編フランス語で撮りあげた最新作『ダゲレオタイプの女』(10月15日(土)からヒューマントラストシネマ有楽町、新宿シネマカリテほか全国公開)
の予告編と本ビジュアルが完成致しました!

本作は、『岸辺の旅』で2015年カンヌ国際映画祭ある視点部門監督賞を受賞、本年度ベルリン国際映画祭では『クリーピー 偽りの隣人』が正式出品され、好評を博すなど、世界中に熱狂的な支持者を持つ黒沢清監督の最新作。
先日、9月8日から開催される北米最大の映画祭である第41回トロント国際映画祭への正式出品も決定し、公開を前に国内外から高い注目を集めています。

世界最古の写真撮影方法“ダゲレオタイプ”を軸に、芸術と愛情を混同した写真家の父の犠牲になる娘と、“撮影”を目撃しながらも娘に心を奪われていく男の、美しくも儚い愛と悲劇の物語を描き出しました。
主役のジャンを演じるのは、数々の名匠の作品への出演が続くタハール・ラヒム。ジャンが想いを寄せるマリー役に『女っ気なし』の新星コンスタンス・ルソー、マリーの父であり、ダゲレオタイプの写真家をダルデンヌ兄弟作品で知られるオリヴィエ・グルメ。そして、デプレシャン作品常連の名優マチュー・アマルリックが脇を固めます。

完成した予告編は、観る者を一気に黒沢清監督の世界観に引きずり込んでしまうような、登場人物たちの“愛”が引き起こす、想像を超える悲劇的ラストを予感させるものとなりました。
また、フランスのロケーションとキャストが、これまでの黒沢清監督作品とはひと味違った雰囲気を感じさせつつ、監督ならではの美しくもどこか不穏な映像も光ります。
そして、今回完成したビジュアルは、愛おしい眼差しで、長時間の写真撮影のためマリーを固定器具で拘束する主人公ジャン。
そして、“ダゲレオタイプ”で撮影された銀板に映るマリーが、永遠性を持った異様な存在感を放つ、印象的なものになりました。

予告編::https://www.youtube.com/watch?v=EYVwv-X8H7o

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執筆者

Yasuhiro Togawa