2014年の吉祥寺バウスシアター閉館により、開催が途絶えていた東京での爆音映画祭。2016年は4月に恵比寿ガーデンシネマでの坂本龍一セレクションによるスペシャル・ヴァージョンの爆音映画祭をお届けしましたが、さらに特別仕様にチューンナップした爆音映画祭2016の開催が決定しました!

今回の爆音映画祭はタイの“イサーン地方”に焦点を当てた音楽と映画の特集。タイの中でもイサーン地方は特別な風土と歴史を持ち、その土地と時間が育んだ独特の文化を育てています。そのイサーン地方が主要のロケ地でもあり、第69回ロカルノ映画祭でインターナショナル・コンペティション部門に正式出品が決まったばかりの空族、富田克也監督最新作『バンコクナイツ』を爆音上映で東京プレミアします!

上映後は、『サウダーヂ』に引き続き、空族とがっちりタッグを組んだ山梨のヒップホップ・クルー<stillichimiya>のミニライブ、そして、監督の富田克也、脚本の相澤虎之助、それから本作の音楽面で大きく貢献したタイ音楽の伝道師ことDJユニット<Soi48>、爆音映画祭主宰の樋口泰人らのトークも有り。これが東京で『バンコクナイツ』の全貌が明かされる初めての機会となります。

加えて、本作にも出演しているタイの人間国宝、アンカナーン・クンチャイらも招聘し、「モーラム」と呼ばれるイサーン独自の音楽を生で体感する貴重なライブもあります。

更には、イサーン地方を題材にしてイサーンの音楽がふんだんに流れる、日本ではめったに観られない貴重なタイ映画を6本をタイから取り寄せてこのために字幕をつけての限定上映。

最後に、イサーン文化を背景に生まれた国際的映画監督アピチャッポン・ウィーラセタクンの3作品、新作『光りの墓』の東京初爆音上映を始め、これまでの監督特集でもなかなか上映されることのなかった長編『アイアン・プッシーの大冒険』と中・短編で構成される「アートプログラム」を上映。これらの作品を通し、タイの歴史と未来だけではなく、日本現在と未来とが同時に浮かびかがってきてくれたらと願っています。

「爆音映画祭2016 特集タイ|イサーン」
日程:2016年9月27日(火)〜10月1日(土)
会場:Shibuya WWW、Shibuya WWWX(渋谷区宇田川町13-17 ライズビル)
主催:boid、空族、Soi48
協力:WWW、Thai Film Archive、Donsaron Kovitvanitcha、Nonzee Nimibutr
助成:国際交流基金アジアセンター URL: bakuonthai2016.com

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執筆者

Yasuhiro Togawa