このたび、日米合作、リリー・フランキー15年ぶりの単独主演作『シェル・コレクター』が、
7月14日からアメリカ・ニューヨーク・ジャパン・ソサエティーで開催されている第10回JAPAN CUTS 〜ジャパン・カッツ!で、(現地時間)21日(木)上映され、主演のリリー・フランキーが、日本映画界に貢献している監督や俳優の功績をたたえる
“CUT ABOVE賞 for Outstanding Performance in Film”を『シェル・コレクター』で受賞!
そこで、リリー・フランキーと坪田義史監督とNY在住のプロデューサー エリック・ニアリによる歓喜の舞台挨拶を行いました。

本作は、ピューリッツァー賞受賞作家アンソニー・ドーアの同名小説を原作に、デビュー作『美代子阿佐ヶ谷気分』が各国の映画祭で絶賛され、2012年文化庁在外芸術家派遣によりニューヨークでも活躍してきた坪田義史監督が、舞台を沖縄に置き換え、オール沖縄ロケで撮影。
厭世的生活を送る主人公の盲目の貝類学者にリリー・フランキーを迎え、寺島しのぶ、橋本愛、池松壮亮といった豪華共演者が脇を固めた。
今年2月に日本で公開されると、アーティスティックな映像と、キャストの演技が唯一無二の個性を放つ話題作として注目を集めた。

米作家アンソニー・ドーアの原作を、日本を舞台に置き換え撮影された本作は、今回、待望のアメリカ凱旋上映ということもあり、上映前から高い関心を集め会場は満席。NY在住の日本人のみならず、多くの観客が息を呑んで上映を見守った。

舞台挨拶ではリリー・フランキーが「園子温監督に代わって駆けつけました」と直前に欠席が伝えられた園監督にちなんでマイペースに挨拶すると客席は爆笑に。
坪田監督は米文学の原作を映画化したことについて「僕のフィルターを通してアンソニー・ドーアさんの静謐な小説が映画になっていく、自分を通してインプットしたものをミックスする作業に興奮した」と語り、改めて日本=アメリカ合作の手ごたえをかみ締めていた。

また、本作の映画音楽を担当したメデスキ,マーティン&ウッズのビリー・マーティン、NYと京都を往復して活躍している劇中絵画を手掛けた下條ユリ、ジム・ジャームッシュ作品のプロデューサーとして知られ本作では出演も果たしているジム・スタークも北米プレミアである本上映に駆けつけ、Q&Aで観客に挨拶!
上映後にはアフターパーティとしてビリー・マーティンによるライブが行なわれ、観客とリリー・フランキー、監督も交流を楽しむなど、日本と世界の一流クリエイターが集う上映となった。
リリー・フランキーは、この第10回JAPAN CUTSで主演作『シェル・コレクター』のほか、
『恋人たち』(橋口亮輔監督)、『バクマン。』(大根仁監督)といった出演作の上映が行われるなど、NYでも存在感を示した。

【リリー・フランキーのコメント】
僕は幼い頃から、アメリカで生まれた映画、ロックンロール、自由に影響を受け育ったおじさんです。
その憧れの国、アメリカで、文化の最先端ニューヨークで作品が公開され、このような賞を頂いた事を光栄に思い誇りに思います。

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執筆者

Yasuhiro Togawa