この度、シアター・イメージフォーラムにて公開されるピンク四天王・佐藤寿保監督の最新作『眼球の夢』の初日が 7月 30 日に決定!東京のシアター・イメージフォーラム、大阪の第七藝術劇場の初日来場者(限定 100 名様)には『眼球の夢』で無惨にも抉り取られる無数の眼球にかけて、眼球チョコレートをプレゼント!みんなで食べよう、眼球!

さらにさらに『眼球の夢』の公開を記念して、ピンクレジェンド 佐藤寿保監督レトロスペクティブ(7 月 23 日〜29 日 ※別紙参照)の実施が決定!1985年の『激愛!ロリータ密猟』でデビュー以来、日常に潜む狂気と倒錯のエロティシズムを独特の映像美で描き続けてきた鬼才・佐藤寿保——。真夏の夜の悪夢を堪能する一週間だ。

■提供元
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『眼球の夢』公開記念・佐藤寿保監督レトロスペクティブ
〜監督生活30周年総決算!切り裂く〜

最新作『眼球の夢』の公開を記念して、1985年『激愛!ロリータ密猟』でデビュー以来、日常に潜む狂気と倒錯のエロチシズムを独特の映像美で描き続けてきた佐藤寿保監督作の特集上映。真夏の夜の悪夢を堪能する一週間だ。

会場:シアター・イメージフォーラム 日程:7月23日〜29日レイトショー(連日21:00〜)
料金:1200円均一 (本特集上映作品の半券を持参すれば『眼球の夢』の当日料金から200円引きに)

■各作品ストーリー
LOVE-ZERO=NO LIMIT 配給会社には別作品の脚本を提出し、実際にはピンク映画らしからぬ夢野史郎の脚本で撮影を強行した超問題作。川端康成の小説「みづうみ」と、当時社会問題化したエイズウィルスの蔓延を背景に、自らを“未確認尾行物体確認者”と称する男が、現代の吸血鬼女と対峙する。主演俳優・伊藤猛の低音ボイスによるモノローグが無機質な都市の孤独をあぶり出し、無意識下の殺人も含めて『眼球の夢』へのリンクもある。原題はボブ・ディランの同名曲から採用された。
ラフレシア 童話世界と土着的集団劇をミックスした、漫画チックなブラック・コメディ。狂信的な父親に囚われていた無垢な少女が下界へと逃避行を図った事から、とある変態一家の価値観が大きく揺らいでいく。相対性理論の崩壊、シンデレラ、電気ノコギリバトル、日本刀VS.包丁などの不条理かつコミカルなギミックがある一方で、爽快感あるガールズ・ムービーの味わいもある。世界最大の花・ラフレシアへの説明もあり、『華魂』の原点的作品としても読み取れる。

仮面の誘惑 三島由紀夫の小説「仮面の告白」と館淳一の小説「ナイロンの罠」をベースにした、佐藤寿保監督初のゲイフィルム。白い壁の家ばかりを狙って放火する少年が逮捕される。刑事は取り調べを進める中で、少年が姉夫婦の夫からサディスティックな性的暴行を受けている事実を知る。凌辱的なSMシーンは、エロを越えてもはや陰湿なホラーの領域。のちに佐藤監督と共に“ピンク四天王”と呼ばれる、俳優で監督の佐野和宏が刑事役で佐藤組初出演。

オスティア〜月蝕映画館〜 テネシー・ウィリアムズの短編「片腕」をベースに、イタリアの鬼才ピエル・パオロ・パゾリーニ監督へのオマージュをミックスした残酷幻想譚。ゲイの青年が、愛するあまりに片腕を切り落としてしまった恋人を探すうちに暗黒の舞踏会へと誘われていく様を、ドイツ表現主義的映像感覚で重厚的に描く。ロッテルダム国際映画祭に出品され、アメリカでも劇場公開された。Hisayasu Satoの名を世界に知らしめた記念碑的傑作。

誕生日 崩壊した変態家族の再生を願う離人症性障害の青年と、生き別れた恋人を探すためにあてもなく電車に乗り続けるヒロインの出会いと別れをリリカルな少女漫画タッチで捉えた、瑞々しくも切ないラブストーリー。佐藤組常連女優・伊藤清美とヒロイン役の林由美香が、実際に走行中の電車内で痴態をさらす場面や、一般の乗客がいる中での変態家族の再会シーンなど、現在では再現不可能なライブ感に驚愕する。ピンク映画のアナーキーな底力を見せつける力作だ。

視線上のアリア 佐藤寿保監督は、川端康成の小説「眠れる美女」からインスパイア。一方の脚本家・夢野史郎は、監視カメラに対する疑問とケン・ラッセル監督の『アルタード・ステーツ/未知への挑戦』の密室感覚からイメージして作り上げた。幻覚症状を起こす睡眠薬ハルシオンに囚われたヒロインと、秘密組織の猟奇殺人事件が絡む。パリ人肉事件を起こした佐川一政が、秘密組織「眠室」の怪しげな客としてゲスト出演。事件を起こしたパリ留学時代に、川端康成の論文を書いた経験がある事から起用された。

華魂 幻影 抑圧された人間の欲望や暴力性が花開く姿を、毒々しくも美しい幻の花“華魂”に託した、全4部作構想のシリーズ第2弾。閉館間近の映画館で映写技師として働く貞一(大西信満)は、ラブロマンス映画『激愛!』の中に存在するはずのない少女の面影を見る。フィルムから抜け出したその少女との邂逅が、映画館に阿鼻叫喚の“華魂”を降臨させる。閉館が相次ぐ単館映画館への愛と惜別が込められた、“血まみれ版”『ニュー・シネマ・パラダイス』。

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執筆者

Yasuhiro Togawa