奏でよ、希望を!拓け、未来を!
クラシック音楽でブラジルを動かした、教師と生徒の感動の実話!!
この夏、4年に一度のスポーツの祭典、オリンピックが繰り広げられるブラジルから、奇跡の感動実話が日本に届いた。

本作は、スラム街の子供たちが、クラシック音楽を教えるという音楽教育システムを通して、結成された「エリオポリス交響楽団」誕生の実話を映画化したもの。貧困がはびこり、防音の教室なんてもちろんないスラム街から、 “クラシック”の交響楽団が生まれ、自身の運命を変え、ブラジル社会を動かした奇跡を描いている。
このたび解禁となったポスタービジュアルや予告編で印象的なのは、クラシック音楽であるにも関わらず、楽器を持った子供たちが屋外で演奏しているシーン。クラシックなんて興味ない。そう思っていた彼らが、ひとりの教師と出会ったことで、徐々に音楽に向き合うようになり、笑顔で楽器を奏ではじめるシーンは観客の心をわきたたせる。

本作の注目となる音楽は、予告編の最後に流れるパッヘルベルのカノンのほか、モーツァルト、シューマン、ブラームス、パガニーニ、バッハ、ラフマニノフ、ヴィヴァルディ、チャイコフキーなど錚々たる作曲家の名曲の数々、ブラジルの名門サンパウロ交響楽団も登場する。さらに、ブラジルのヒッピホップシーンを牽引するハッピン・ウッヂやクリオーロも登場し、ブラジルらしい音楽の豊かさを堪能できる。
監督は『セントラル・ステーション』で助監督とつとめたセルジオ・マシャード。
教師役は、ブラジル最高の俳優で、自身もスラム街出身の俳優ラザロ・ハーモス。700名以上のオーディションで選ばれた個性豊かな子供たちの生き生きとした姿も魅力的だ。
ブラジル最大の映画祭、サンパウロ国際映画祭で圧倒的な支持を得て見事観客賞に輝いた本作。

ブラジルオリンピックイヤーの本夏、ブラジル人が最も愛した映画『ストリート・オーケストラ』の公開を楽しみにして欲しい。

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執筆者

Yasuhiro Togawa