『アナと雪の女王』『ベイマックス』のディズニーが贈る、人間のように暮らす動物たちの“楽園”を舞台にした感動のファンタジー・アドベンチャー『ズートピア』が、日本では公開7週目にして、ついに興収60億円突破し、「名探偵コナン」を抜いて2016年公開作品としてNo.1映画となった。さらに世界では、ディズニーのアニメーション作品として「トイ・ストーリー3」「アナと雪の女王」のたった2本しか成し遂げていなかった世界興収10億ドルの壁も突破し、まさに歴史的映画の仲間入りを果たした。6月5日時点での累計は興行収入:
6,034,859,900円、動員: 4,677,207人。興収70億円の突破も確実となっており、今後の興行の行方からも目が離せない。

公開から7週間経った今でも、偏見や差別といったテーマにも言及している本作は、大人が楽しめるエンターテインメントとして幅広い支持を獲得している。
また、ヒロインジュディが新社会人としてぶち当たる“理想と現実の差”を描いたリアルな展開や、自分を奮い立たせて夢に向かって突き進む姿にパワーをもらう人も続出しており、ついには“ズートピアセラピー”という言葉まで誕生した。映画という架空の世界での楽しみだけではなく、観客の日常にまで影響を与えるという、あの「アナ雪」とは全く違う現象が巻き起こっている!

その他、キュートでユニークなキャラクターたちの人気も根強く、創作マンガ、擬人化イラストなど『ズートピア』関連のファンアートが日々絶えずSNSで投稿されている。笑いや感動、ドキドキのサスペンスと1度では観きれない様々な隠れネタなど、何度も観たくなる要素が盛り沢山ともあってリピートしたい作品としても話題となっており、まだまだ息の長い興行が期待される。

90年以上も続くディズニーアニメーションの歴史で、『アナと雪の女王』『塔の上のラプンツェル』のプリンセスシリーズだけでなく、『シュガー・ラッシュ』や『ベイマックス』など、近年続くディズニーが得意とする“その時代に寄り添ったテーマにチャレンジする”新しい物語が、現代人の共感を呼び、大ヒットの要因ともなっているようだ。特に『ズートピア』は、性別、年齢、学齢、出身地など、自分たちが日常で体感する偏見という難しいテーマを描き、まさに人間世界の縮図そのものを表現している。観た人は<自分の物語、自分の住む世界>に置き換えて感じることで、周囲へのより幅広い口コミとなり、週末への動員アップにもつながっているようだ。
いまだに話題がたえない『ズートピア』是非今後の成績にもご注目下さい!

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執筆者

Yasuhiro Togawa