3月26日より公開中の岩井俊二監督作・黒木華主演の「リップヴァンウィンクルの花嫁」は、公開初日から2か月を越えた現在も国内外でロングラン上映を記録しています。
「半世紀に一本の傑作」「見終わった後自分の幸せに気づく映画」など絶賛と共感のコメントがSNSや口コミで広がり、何度も劇場に足を運ぶリピーターが続出しています。

この熱狂は国内に留まらず、国内に先駆けて公開した香港でも異例のロングラン上映を記録、さらにシアトル国際映画祭、上海国際映画祭など海外からの招待も続々と決定しており、国内外で話題の尽きない作品となっています。

本作の主人公「七海」を演じるのは、現在放送中のドラマ「重版出来!」が話題の
女優・黒木華。
黒木演じる23歳の「七海」は、都会の片隅で、恋や仕事に人なみに悩みながら日常を過ごしている、誰もが自分自身の一面を彼女のなかに見出すような女性。
七海はある結婚を機に、目くるめく事態に遭遇するも、様々な人々との出会を通して愛と幸福をさがしていく・・・
黒木は「岩井美学」とも称される、岩井俊二の描く圧倒的な世界観の中で生きていく七海の感情の機微を見事に表現し、
女性層を中心に大きな共感を呼びました。

そんな“リップヴァン”の世界をより深く味わいたい、というリクエストに応え黒木華にフォーカスした写真集の発売が急遽決定しました!
2014年11月のクランクインから翌年7月の撮影終了まで、長期間に及ぶ映画の撮影現場に写真家・菊池修が密着し撮りためたスチール写真や、現場でのオフショットを、監督の岩井俊二の監修・デザインでまとめ上げました。
女教師スタイルや華やかなウエディングドレス姿、古風なメイド服まで劇中の様々なスタイルに身を包んだ黒木華は必見。
これまで見たことのない黒木華の姿が映し出されています。

東京の四季をまたぎ長期間撮影された現場の空気の中で、黒木華が主人公・七海を生きる姿をあますところなく収録した
一冊です。

【コメント】

まさか、写真集が出る日が来るとは思いませんでした。
リップヴァンウィンクルの花嫁の世界がこうして一冊になるなんて嬉しい限りです。
少しでも皆さんに楽しんでいただければ幸せです。
——黒木華

黒木華という共犯者を得て、皆川七海というヒロインを造形した日々。
写真を眺めていると、あの濃密な至福の時間が蘇る。
——岩井俊二(帯文より抜粋)

【プロフィール】

■黒木 華 くろき はる
1990年大阪生まれ。2010年NODA・MAP番外公演「表に出ろいっ!」のオーデションに合格し、中村勘三郎、野田秀樹との3人芝居で娘役を射止めた。その後も話題の舞台に出演。『東京オアシス』にて映画デビュー。『シャニダールの花』では映画初主演を果たし、『小さいおうち』で第64 回ベルリン国際映画祭最優秀女優賞(銀熊賞)を受賞。テレビでは、「花子とアン」「天皇の料理番」「重版出来!」等に出演。岩井監督とは「日本映画専門チャンネル」の「マイリトル映画祭」のオーデションで出会う。その時の監督の第一印象は“ 映画の匂いのする女優” であった。
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■岩井俊二 いわい しゅんじ
1963年生まれ。1988年よりドラマやミュージックビデオ、CF 等多方面の映像世界で活動を続け、その独特な映像は“ 岩井美学”と称され注目を浴びる。映画監督・小説家・作曲家等活動は多彩。主な監督作品は『打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?』『Love Letter 』『スワロウテイル』『四月物語』『リリイ・シュシュのすべて』『花とアリス』『ヴァンパイア』『花とアリス殺人事件』がある。
2012 年復興支援ソング「花は咲く」の作詞を手がける。
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■菊池 修 きくち おさむ
1968年茨城県生まれ。写真家。92 年、ユーゴスラビア紛争をきっかけに本格的に戦争取材を開始し、多くの紛争地を撮影。
現在は雑誌ドキュメンタリーを中心に、企業広告、映画スチールなどで幅広く活動。

【リリース情報】

 タイトル: 黒木華写真集 映画『リップヴァンウィンクルの花嫁』より
監修・デザイン 岩井俊二  撮影 菊池修
刊行:リトルモア
発売日:2016年6月10日
定価:本体価格2500円+税
ISBN 978-4-89815-442-7 
2016年発行 仕様[B5判/104ページ/並製]

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執筆者

Yasuhiro TogawaYasuhiro Togawa