この度、2016 年アカデミー賞®外国語映画賞にノミネートされた映画『彷徨える河』が本年 10 月よりシアター・イメージフォーラム他にて公開決定し、また、劇場公開に先立ち、8 月 11 日(木)より開幕する国際美術展覧会「あいちトリエンナーレ 2016」映像プログラムでの上映が決定致しました。
本作は昨年、京都ヒストリカ国際映画祭にて『大河の抱擁』という邦題で上映された作品で、この度、劇場公開に伴い『彷徨える河』という邦題にて公開決定致しました。

本作は、20 世紀初頭と中盤にアマゾンに足を踏み入れた実在する二人の白人探検家(ドイツ人民族誌学者テオドール・コッホ=グリュンベルクと、アメリカ人植物学者リチャード・エヴァンズ・シュルテス)の手記に触発されて作られた物語。神秘的な幻覚や呪術に彩られたマジックリアリズム的な世界観に、大アマゾンを舞台にした美しいモノクロームの映像、繊細で情感溢れる多層に重ねられた音が伴うことで、失われた先住民の“記憶”がスクリーンに強烈に焼き付けられる。

監督は、米エンタメ業界紙 Variety にて、「2016 年に注目すべき監督 10 人」に選出されるなど、近年世界的な注目を受けているコロンビアの俊英、シーロ・ゲーラ。本作も 2015 年カンヌ国際映画祭監督週間芸術映画賞受賞、2016 年アカデミー賞外国語映画賞ノミネート(コロンビア映画史上初)など、数々の映画祭で高い評価を得ている。また、米国では初週土日の成績が 2015 年公開の外国語作品のトップになるなど異例のヒットを記録し、フランスでもロングランを記録するなど、興行面でも世界的成功を収めている。

関連作品

http://data.cinematopics.com/?p=55188

執筆者

Yasuhiro Togawa