三島由紀夫賞、向田邦子賞受賞、岸田國士戯曲賞など錚々たる賞を受賞し、劇団「五反田団」を主宰する、異才の劇作家・前田司郎が、『ジ、エクストリーム、スキヤキ』から満を持してオリジナル脚本で人間ドラマに挑んだ。前田監督のもと、強烈な魅力を放つ二人の女優、独自の存在感でトップスターの座に君臨し、『毎日かあさん』以来 5 年ぶりの主演となる小泉今日子と、日本映画界の若きミューズ二階堂ふみを W 主演でむかえ、最強のタッグを組む。自分が本当の母親だという未来子の出現によって、退屈していた女子高生の果子は、眩い生き生きとした世界を見てしまう。そんな二人のひと夏の物語だ。まるで夏休みに宝島を探しに行くような、眩しく可笑しくも切ない、愛と孤独と成長の物語が誕生した。

この度、小泉今日子と二階堂ふみが W 主演を務める映画『ふきげんな過去』に、シティボーイズの 3 人(大竹まこと、きたろう、 斉木しげる)が出演することが分かった。きたろうと斉木しげるは、舞台となるエジプト風豆料理屋“蓮月庵”の常連客や近所の店主として登場し、わずかな登場時間にもかかわらず、圧倒的な存在感で、強烈なインパクトを残している。一方、大竹まことは、蓮月庵の亡くなった店主という設定。

前田司郎監督が、昨年 6 月に行なわれたシティボーイズのライブ「シティボーイズ ファイナル part.1『燃えるゴミ』の作・演出を手がけたことをきっかけに意気投合。前田の監督第 2 作となる本作への出演を快諾したという。シティボーイズと舞台、映画の現場を共にした前田監督は、シティボーイズの魅力を次のように語る「シティボーイズの皆さんは、ああいうバカなことをやって人を笑わせるのに“品がある”ところが大好きです。きたろうさんの芝居は本気でやってるのに本気に見えないその抜き加減が絶妙です。斎木さんの存在感は居るだけ印象に残り、下町の風情とリアリティーが漂います。大竹さんに至っては写真だけの演技で蕎麦屋の店主を演じきっています。そしてやっぱり三人の持つ風格と品が上手く表現されていて、上手い監督だなあと思いました。」
異才の劇作家であり、映画監督でもある前田司郎が作り出す、どこか可笑しくも切ない台詞回しと掛け合い、そこから生まれる空気感・・・そんな世界にぴったりなシティボーイズの“くすっとする笑い”と存在感を、ぜひスクリーンでチェックしてみよう。「ふきげんな過去」は、6 月 25 日(土)よりテアトル新宿ほか全国ロードショー。

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執筆者

Yasuhiro Togawa