−天国の母から届くカードには、母の愛が生きていました。−

誕生日に毎年届く、亡き母からの“バースデーカード”。それは、最愛の娘の成長を見守ることが出来ないことを悟った母が、ありったけの愛を込めて綴った未来の娘への“手紙”…。「娘と母」という関係は、同性ならではの特別な感情があって、その関係性や距離感は様々。けれど、根底にあるのは、娘にとって「母」という存在は、何物にも代えがたい唯一無二の存在であるということ。女性ならば誰もが抱いたことのある「尊敬と畏怖、そしてライバル心」それが、娘と母という特別な関係。本作で描かれる「娘」は、何事にもネガティブで、いつもチャレンジすることをあきらめてしまいがちな内気な少女。一方「母」は、明るく気丈に振る舞い、行動的で、いつも家族を温かく見守り大きな愛で包む太陽のような存在。そんな正反対な娘と母が織り成す愛の物語が本作「バースデーカード」です。

天国にいる母から毎年届くバースデーカードに秘められた人生を輝かせるヒントやサプライズ・・・それらを手繰り寄せて、精一杯幸せに向かっていく等身大の女の子・主人公の紀子(17-25歳)を若手実力派女優の橋本愛が演じます。大学生から社会人へと成長していく「少女」から「女性」への過渡期を、日々変わりゆく環境の中で、友人関係、恋愛、結婚で揺れ動く心の機微を繊細に演じています。一方、紀子が10歳の時に自らの命の限界を悟り、愛する娘へバースデーカードを書き残す母・芳恵には、観る者を作品に引き込む演技力と、その不思議な魅力で映画・テレビと多方面で活躍する宮崎あおいが、本格的な母親役で更なる新境地を見せています。
橋本愛×宮崎あおいのありそうでこれまで実現しなかったスペシャルなタッグが、この秋スクリーンで見る者の心を温かくし、爽やかに涙する最高の映画をお届けいたします。

■ユースケ・サンタマリア、須賀健太!共演陣も実力派俳優が集結!!

本作では共演陣も実力派俳優が集結。家族を温かく見守る紀子の父・宗一郎には、映画・ドラマ・バラエティ・CM・舞台とマルチに活躍するユースケ・サンタマリア。コミカルな役からシリアスな役まで演じ切るその確かな演技力で本作では、母・芳恵に優しく寄り添い支え続ける夫、亡くなった後は娘の紀子と息子の正男を不器用ながらも時に厳しく、時に優しく育てる父親を熱演しています。そして、共演シーンの少ない橋本演じる娘・紀子と宮崎演じる母・芳恵を結びつける重要な役割を担っています。さらにお姉ちゃん思いの弟・正男役に須賀健太。『ALWAYS 三丁目の夕日』シリーズを初め、子役時代から培われた定評のある演技力で一家のムードメーカーを好演しています。個性豊かな実力派俳優陣が明るくて朗らかな鈴木家を作り上げます。

■メガホンを取るのは期待の新鋭!感涙の監督・𠮷田康弘!!オリジナル脚本も執筆!

1979 年 7 月 5 日生まれ、大阪府出身。名匠・井筒和幸監督作品『ゲロッパ!』(03)の現場に見習いとして参加し、映画の世界へ。その後『パッチギ!』(05)、『村の写真集』(05)、『雨の街』(06)、『嫌われ松子の一生』(06)などの制作に参加し、実話をもとにしたオリジナル映画『キトキト!』(07)で鮮烈に監督デビュー。型破りな母子の物語として話題に。『旅立ちの島唄〜十五の春〜』(13)も実話をもとにしたオリジナル作品で、離島で暮らす少女の苦悩と成長を静謐に描き、観る者の心穏やかな感動を呼んで高い評価を得ました。そして、橋本愛は同作品を観て本作の出演を快諾しました。また、本作でも監督は、あるドキュメンタリー番組をきっかけにオリジナル脚本を 1 年以上の期間をかけて執筆。少女の成長と家族の絆を丁寧に、そして穏やかに描き、爽やかな涙を誘う珠玉の物語を書き上げました。撮影は、2015 年 7 月 12 日に長野県諏訪市にてクランクイン。諏訪湖を中心とした長野県各地、さらに小豆島、大阪にも移動し、約 1 カ月の全編オールロケーションを敢行しました。

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執筆者

Yasuhiro Togawa