映画『明日の世界』“棒線画の魔術師”にしてインディ界の第一人者、ドン・ハーツフェルト、米アカデミー賞にノミネートの新作
ニューディアー配給となるアメリカのアニメーション作家、ドン・ハーツフェルトの新作『明日の世界』(2015年、原題:WORLD OF TOMORROW)が、第88回米アカデミー賞の短編アニメーション部門にノミネートされたことが発表となりました。これまで、サンダンス、カンヌを筆頭に、国際映画祭でこれまで100以上の賞を受賞、作品上映ツアーを行えばソールドアウトが続出する、アメリカのインディペンデント・シーンで熱狂的な人気を博すドン・ハーツフェルト。世界中のインディ・アニメーション界の常識を塗り替え続け、圧倒的な作品世界と影響力を現在に至るまで保ち続ける彼の、『リジェクテッド』以来自身15年ぶりとなる米アカデミー賞短編アニメ部門のノミネートは、ホットな出来事として世界中の映画ファンを幸福な驚きで包み込み、ここ日本でもSNS上を中心に感嘆の声が上がりました。
<少女エミリーはある日遠い未来からの交信を受ける。同じくエミリーと名乗るその女性は、彼女のクローンなのだという。未来のエミリーは、少女エミリーを、彼女の暮らす未来の世界へと連れていく。そこで待ち受けていたのは、「死」が消えて、永遠に生きることを余儀なくされた人々の、ボンヤリとして切ない人生の物語だった。>
アメリカを代表するインディペンデント作家ドン・ハーツフェルトが到達したネクストステージ。近未来、そしてクローンをテーマに、人間にとって生きるとはどういうことか、その意味を改めて問い直させる。
「明日の世界」(原題:World of Tomorrow)
監督:ドン・ハーツフェルト/ 2015 / アメリカ / 16分 ©Bitter Films
アカデミー賞短編アニメーション部門ノミネート/サンダンス映画祭グランプリ
SXSW最優秀アニメーション作品/ファントーシュ国際アニメーション映画祭グランプリ/アヌシー国際アニメーション映画祭短編部門スペシャル・ディスティンクション&観客賞/ザグレブ国際アニメーション映画祭長編部門ゴールデンザグレブ(準グランプリ)ほか38の賞を受賞
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執筆者
Yasuhiro TogawaYasuhiro Togawa