東宝が贈る“昭和の爆笑喜劇”を代表する『社長』シリーズ、『クレージー』シリーズに並び、多くの映画ファンに愛されてきた『喜劇 駅前』シリーズ。ラピュタ阿佐ヶ谷では、5月1日(日)より 『喜劇 駅前大集合!』 と題し、1958年から10年に及ぶロングスパンで全24篇製作された 『駅前』 シリーズより、8篇を厳選。一挙特集上映いたします。
本シリーズのみどころは、何といっても主演トリオの息の合った名演の数々 —— 稀代の個性派俳優・森繁久彌、伴淳三郎、フランキー堺の3人によるアンサンブルはまさに絶品!そのほか、淡島千景、淡路恵子、三木のり平、山茶花究ら芸達者なバイプレーヤーとの共演も、爆笑必至で目が離せません。各作品、異なる地元や下町の商店街などを舞台に、その土地の特色や当時のトレンドを織り交ぜながら描かれる一話完結型の庶民派人情喜劇となっております。

 また、毎回さまざまな人気歌手やスポーツ選手などゲスト出演することでも話題を呼びました。福島・磐梯熱海の駅前温泉街が巨大ホテル参入に対抗し、悪戦苦闘する『駅前温泉』では、歌ゲストに五月みどりが出演。『金色夜叉』を下敷きに“色と欲”をテーマとして描かれた異色作『駅前金融』では松尾和子、和田弘とマヒナスターズの面々が主題歌『駅前小唄』を歌います。また『駅前飯店』には読売巨人軍の王貞治選手が、『駅前茶釜』にはジャイアント馬場が特別出演していたりと、1960年代初頭の空気感がいきいきとスクリーンに蘇ります。
 『駅前漫画』では、藤子不二雄の『オバケのQ太郎』や、赤塚不二夫の『おそ松くん』など、当時の人気漫画とコラボレーションしたり、『駅前探検』には大ヒットドラマ『事件記者』のキャストが特別出演するというファンサービスも。弊館レイトショー(『事件記者』シリーズを連続上映いたします)とも併せてお愉しみください。

特集上映 : 『喜劇 駅前大集合!』
開催期間 : 2016年5月1日(日) 〜 2016年6月25日(土)   連日10:30より一回上映
上映作品 : 『喜劇 駅前温泉』(1962年 / 監督:久松静児)  『喜劇 駅前飯店』(1962年 / 監督:久松静児)
『喜劇 駅前茶釜』(1963年 / 監督:久松静児)  『喜劇 駅前天神』(1964年 / 監督:佐伯幸三)
         『喜劇 駅前金融』(1965年 / 監督:佐伯幸三)  『喜劇 駅前漫画』(1966年 / 監督:佐伯幸三)
『喜劇 駅前満貫』(1967年 / 監督:佐伯幸三)  『喜劇 駅前探検』(1967年 / 監督:井上和男)
出 演 者 : 森繁久彌  伴淳三郎  フランキー堺
淡島千景  淡路恵子  池内淳子  乙羽信子  大空真弓
三木のり平  山茶花究  森光子  中村メイコ  沢村貞子 ほか

執筆者

Yasuhiro Togawa