社会派サスペンス『ドリーム ホーム 99%を操る男たち』が、1月30日(土)よりヒューマントラストシネマ有楽町、新宿シネマカリテほか全国順次公開となります。

本作で描かれるのはリーマン・ショック後のアメリカ・フロリダ州を舞台に、金、欲望、モラルの間で人生を狂わせていく男たち。ノーベル賞を受賞したアメリカの経済学者ジョセフ・E・スティグリッツが『世界の99%を貧困にする経済』の中で唱えた説をベースに、住宅ローンの返済不能により家を差し押さえられた人々への徹底取材を敢行。2分で強制退去を強いられたり、人々の運命を決める裁判がわずか60秒で済まされるといったにわかに信じがたい実態をすくい取るかたちで映画化された。

突然失ったわが家を取り戻すために奮闘する結果、自分を見失っていく主人公デニスを演じるのはハリウッド若手トップスターのアンドリュー・ガーフィールド。悪に身を染める下劣な男であると同時にカリスマ的魅力を備える不動産ブローカー・リックを演じるのは、本作で賞レースを席巻中のマイケル・シャノン。一家をまとめ、アメリカの“良心”を体現するデニスの母親リンを演じるのは、TVドラマ「ツイン・ピークス」新シリーズへの出演も明らかになったローラ・ダーン。本作を手掛けることにした動機について、ラミン・バーラニ監督は「ニュースやデータを通してしか知らない世界の実情を、多くの人に知ってほしいのです。実際に遭遇した時にしか理解できないような激しい感情を」と語るが、優れた俳優たちによる演技合戦が、一見難解な社会派サスペンスを感情的なヒューマンドラマとして昇華させている。
公開を今月30日に控え、各界著名人からの絶賛コメントが続々到着! これらのコメントが、その魅力を手がかりが伝わるものになっているので、ぜひチェックしてほしい。

■『ドリーム ホーム 99%を操る男たち』に寄せられた絶賛コメント一覧(五十音順)

アンドリュー・ガーフィールドの誠実さがにじむ等身大の主人公に涙…。対する不敵な人生の勝者を体現するマイケル・シャノンの不気味な存在感に圧倒される。まさに怪物!
—今祥枝(映画ライター)

人の才能、って何なのだろう?人生の勝ち負け、って?と胸が軋みました。
私たちは結局、勝者でなければならないという罠にはめられて生きてしまい、社会を作ってしまっている!
生活を突然奪われた少年たちの、無垢な眼差しがいつまでも消えません。
—加藤登紀子(歌手)

リーマン・ショック後のアメリカでマイホームを失った人々の不幸がリアルに描かれている。
非情で強欲な世界に身を投じ、最後の一線を越えてしまった男が辿る運命に目が釘付けになった!
—門倉貴史(エコノミスト)

スティグリッツ教授が看破したとおり、99%の人々に押しつけられる金融危機のしわ寄せ。
文字や数字では知っている1%の所業を、生々しく肌で実感させられる一作!
—峯村利哉(『世界の99%を貧困にする経済』共訳者)

これは単なるサスペンスではない。他人事でもない。
近未来の日本人が、確実に直面することになる社会の未来予想図だ。
—森永卓郎(経済アナリスト)

“素の狂気”のM・シャノン、“狂気にのみこまれる”A・ガーフィールドの演技にクギヅケ。社会問題を描きつつも、我欲が狂わせる人生にゾワゾワさせられる。
—よしひろまさみち(映画ライター)

ヒリヒリするほど、リアル。
ニュース解説で聞いても実感できないサブプライムローン問題の現実を突きつけられる。
—渡辺真理(アナウンサー)

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執筆者

Yasuhiro Togawa