『クリード チャンプを継ぐ男』が、賞レースでも台風の目になっている。全米映画賞レースの幕開けとなるナショナル・ボード・オブ・レビュー(NBOR)で、シルベスター・スタローンの《最優秀助演男優賞》の受賞、ベスト10作品に選出された。円熟の演技で新たな世代を支えるロッキーを好演したシルベスター・スタローンは、NBORに続き、ゴールデン・グローブ賞、オンライン映画批評家協会賞、サンフランシスコ映画批評家協会賞、サテライト賞、ワシントンDC映画批評家協会賞などで《最優秀助演男優賞》にノミネートされ、アカデミー賞®最有力候補に急浮上している。

また、新シリーズのアイデアを生み、脚本を書いた29歳のライアン・クーグラー監督も、LA映画批評家協会賞《新人賞》、アフロ・アメリカン映画批評家協会賞で《監督賞》を受賞。同賞では、アドニス役のマイケル・B・ジョーダンが《最優秀主演男優賞》、ヒロインを演じたテッサ・トンプソンが《最優秀助演女優賞》を受賞する3冠を達成、トップ10作品の2位に選出された。賞レースでの高評価は、アカデミー賞®《最優秀作品賞》など3冠に輝いた『ロッキー』(76)から最新作『クリード』へと、新たな伝説の誕生を予感させる展開となっている。

そして今日、友情、愛、夢を諦めない魂を描き、全世界の観客に激アツなエールを贈る『クリード チャンプを継ぐ男』が、遂に日本公開初日を迎える。待望の日本公開を記念し、新たな伝説の誕生を告げる特別影像が解禁された。

特別映像
https://www.youtube.com/watch?v=oJH7ZPYqXpo

映像は、アポロの息子アドニスが、「お前には向いていない。親父もリングで死んだ」と、父が通ったジムのトレーナーからボクサーになることを止められるシーンから始まる。「親父なんて俺に関係ない」と考えるアドニスだが、偉大なる父の存在は大きく、「どんな動きも、親父と比べられる」のだ。

シルベスター・スタローンは、『ロッキー・ザ・ファイナル』で「終わったと思っていた物語が、若き才能によってよみがえった」と、本作のアイデアを生んだライアン・クーグラーを紹介する。「たとえ弱くても、自分を見つめ直せば困難を乗り越えられる」と語るのは、アドニスを演じたマイケル・B・ジョーダンだ。

映像は、孤独に暮らすロッキーの前に現れたアドニスが、「アポロと3度目の戦いを?」と、誰も知らないことを尋ねるシーンへと続く。息子であることを告白するアドニス。ジムでアドニスを鏡に向かわせたロッキーは、「目の前にいる男は、最強の対戦相手だ。リング上でも、人生においても。証明してみろ」と、自分に打ち勝つための精神力の磨き方を伝授する。
ここから、ロッキーとアポロの軌跡をたどるシリーズからの本編映像が続いていく。まずは『ロッキー』(76)から、世界戦の相手を探す自信満々なアポロが、「”アポロ・クリード対“イタリアの種馬”か、まるで怪獣映画だな」と笑い飛ばすシーン。フィラデルフィア美術館でロッキー像の前を訪れるアドニスの姿を撮影するメイキングシーンでは、スタローンの「ロッキーはファンに鮮烈な印象を残した。フィラデルフィアに戻るとそれを実感する。この街が、これほど彼を愛してくれるとはね」のコメントが重なっていく。

「ロッキーは観客の人生を変えた」という製作者のコメントの後、82年の『ロッキー3』でアポロがロッキーの魂を復活させる激アツな姿が映し出される。「昔、お前は“虎の眼”をしていた。初心に返って、あのを取り戻せ。分かるか、一緒に取り戻そう」と微笑むアポロに、顔に傷を負ったロッキーは「面白い話だ」と応じる。父の影響で『ロッキー』シリーズの大ファンになった監督は、「アポロが大好きだから、彼の家族の話にしたかった」と語る。テッサ・トンプソンは、「新世代へのバトンタッチ。スタローンからライアンへ、名作が受け継がれたの。ファンには溜まらないわ」と微笑む。スタローンは、「こんな物語を思いつくなんて、ライアンに感謝しているよ」と、若き監督のアイデアと、映画化に向けて注がれた情熱を讃える。

特別映像の結びでは、世界戦を前にしたアドニスにロッキーが語り聴かせる言葉で結ばれる。
「大事なのはリングに何を残し、何を得るかだ。何かわかるか、プライドだ。ベストを尽くして戦ったかどうか。俺や親父のためではない。自分のために…」
本日、『クリード チャンプを継ぐ男』が遂に日本にデビューする。戦いのゴングは劇場で鳴らされる。さぁ、映画館に急げ!

関連作品

http://data.cinematopics.com/?p=54061

執筆者

Yasuhiro Togawa