国民的喜劇「男はつらいよ」シリーズの主人公・寅さんのふるさと、葛飾柴又の寅さん記念館が12月19日(土)より、リニューアルオープンしました。

オープニングセレモニーには、名誉館長の山田洋次監督、「男はつらいよ」シリーズの
マドンナを代表して竹下景子さん、来年3月12日公開の山田監督最新喜劇作『家族はつらいよ』のキャストを代表して、“日本の孫”こと演歌歌手・徳永ゆうきさんが駆けつけ、会場を多いに盛り上げました。

セレモニーでは始めに監督がステージに立つと、続いて竹下さんが登場し花束を監督に贈呈、
リニューアルを祝いました。その後、サプライズゲストとして『家族はつらいよ』で“調子の良い鰻屋”を演じた、徳永ゆうきさんが「男はつらいよ」を歌いながら登場。大の鉄道ファンである徳永さんはトレードマークの駅員風のスーツを着て、監督に花束を贈呈し、今回の記念館のリニューアルテーマである「鉄道旅」を一層盛り上げました。

また、セレモニーの最後に登壇者や葛飾区区長を含めてテープカットが行われました。
今回のリニューアルテーマ「寅さんと一緒に楽しむ鉄道の旅」に合わせて京成金町駅駅長の
松井様の「出発進行」の言葉と笛を合図にテープが切られ、無事寅さん記念館がリニューアルオープン。
今回のリニューアルでは「鉄道」や「駅」など「寅さんの旅」をテーマにした展示物が新たに追加され、山田監督の柴又と鉄道への思いによって、寅さんファンそして鉄道ファンにとって
一層魅力溢れる記念館に生まれ変わりました。

葛飾柴又 寅さん記念館リニューアルオープンセレモニー

■日程:12月19日(土)
■場所:葛飾柴又寅さん記念館
■登壇者:山田洋次監督、竹下景子、徳永ゆうき

【トーク内容】

MC:寅さん記念館名誉艦長、山田洋次監督、にご登場頂きましょう。

<山田監督が壇上に登場>

MC:本日は映画「男はつらいよ」32・38・41作でマドンナ役を演じられた竹下恵子様が
リニューアルのお祝いにいらしております。

<竹下さん花束を抱えて登場。山田監督に贈呈>

MC:それでは、竹下様よりお祝いのご挨拶を頂きたいと思います。

竹下:こんにちは。本日はお招き頂き有難うございます。以前にもリニューアルの際に
お招き頂きまして、この寅さん記念館は年々魅力が深くなっていくと感じています。
私は3作品の出演させて頂きましたけれども、今作品を見返すとその当時よりも
もっともっと楽しめます。「男はつらいよ」は人の暖かさ、言葉の暖かさ、日本の良さが
沢山つまっている作品です。今回は「鉄道の旅」に重点を置いたリニューアルですが、
日本の方にはもちろん、海外からのお客様にも日本の風景の美しさや心のあたたかさを
感じて頂ける思います。

MC:続きまして、当館名誉館長山田監督より一言ご挨拶頂きたいと思います。

監督:皆様こんにちは。本日はお越しいただき誠に有難うございます。
こんなに大勢の町の人々や寅さんファンに来て頂けると想像しておりませんでした。
僕は「男はつらいよ」でこの柴又や寅さんの周辺の人々を撮り続けて来ましたけど、当時から、
こういう暮らしは僕たちのまわりがから消えていっている、という不安をいつも抱いていました。
渥美清さんが亡くなって20年経った今、僕たちは失ってはならないものを失ったということに
気づき始めている。今回のリニューアルポイントの「鉄道の旅」ですが、当時の鉄道は埃っぽく、
座席が硬く、油臭い、でも味わいがあって、他の乗客と話しをしたりして人と繋がれる場所だった。
この記念館は、そういうことを思い出して、あの頃に帰りたいと思えるような場所。10年後20年後も
そういう場所であり続け、皆様に足を運び続けて頂だけるような場所であって欲しいです。

MC:有難うございました。ここで来年3月12日に公開する山田監督の最新作『家族はつらいよ』から
サプライズゲストがお祝いに駆けつけてくださいました。

<徳永さんが、花束を持ちつつ「男はつらいよ」を歌いながら壇上に向かう。会場から大きな拍手。>

MC:徳永ゆうき様にご登場頂きました。徳永様は昨年の日本レコード大賞新人賞を受賞されるなど、
若手演歌歌手として、大きな注目を集めていますが、俳優としても活躍の場を広げ、
来年3月12日公開する山田監督の最新映画『家族はつらいよ』にも“調子の良い鰻屋“役で出演されています。
それでは徳永ゆうき様より山田洋次監督にリニューアルのお祝いの花束が贈呈されます。

<徳永さんが監督に花束贈呈>

MC:それでは徳永ゆうき様より祝いのご挨拶を頂きたいと思います。

徳永:「男はつらいよ」シリーズから20年ですが、僕はこう見えてもまだ20歳なんです。(会場から笑い声)
48作目が公開された年に生まれたんですが、私の祖父と父がその作品の舞台である
奄美大島の出身なんですよ。なので映画を観ていると、懐かしいなと思う風景が出てきたり、
これ親戚のおっちゃんが歌ってたなーっていう歌が聴ける。 今回の展示のポイントは「鉄道の旅」ですが、
僕は鉄道が大好きなんです。今朝も京成線に乗ってきました。「ご乗車ありがとうございます〜、、、」
(車内アナウンスのものまねに会場から拍手が起きる)
皆さんには是非、今回のリニューアルポイントである寅さんと、鉄道の旅というところに着目して
展示を楽しんで行ってほしいです。

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執筆者

Yasuhiro Togawa