2015年から2016年にかけて、バレエの知られざる裏側をおさめたドキュメンタリー映画が続々公開される。

ノルウェーでプロバレエダンサーを目指す少年たちの友情と成長を、4年間にわたって追った青春ドキュメンタリー『バレエボーイズ』。
ロシアの名門、ボリショイ・バレエ団の舞台裏に初めてカメラが入った『ボリショイ・バビロン 華麗なるバレエの舞台裏』がそれぞれ公開中だ。

続いて来年2016年1月30日には、『ロパートキナ 孤高の白鳥』が公開される。

ロシアで最も格調の高いバレエ団と称えられる「マリインスキー・バレエ」は、3大バレエ「白鳥の湖」、「眠れる森の美女」、「くるみ割り人形」を世に送り出したことでも知られている。この200年以上の歴史を誇るバレエ団で、その頂点に立つプリンシパルが、ウリヤーナ・ロパートキナだ。

世界一とも言われる彼女の“白鳥”。その魅力の秘密を彼女は「成功の秘訣は手の動きにあります。指先まで美しければ、本当に素晴らしい白鳥になります。そして、白鳥と黒鳥は一人の人間が両方踊るわけですから、善と悪との対比をいかに表現できるかにかかっていると思っています。」と語る。

本作では、母校ワガノワ・バレエ・アカデミーを訪れた彼女の、厳しい修業時代に関する意外な告白や、マリインスキーの稽古場での過酷なリハーサル風景をカメラは捉える。また、最愛の娘とのプライベートショットや、貴重な舞台映像もふんだんに紹介され、客席からは見ることのできない、まさにつま先から指先にまでこめられたその想いを映し出している。

翌2月には、ノルウェーを拠点に活躍する世界トップクラスの日本人プリマドンナ、西野麻衣子の挑戦を追ったドキュメンタリー 『Maiko ふたたびの白鳥』が公開予定だ。

15歳でイギリスの名門ロイヤルバレエスクールに留学し、19歳でノルウェー国立バレエ団に入団。25歳ではついに同バレエ団初の東洋人プリンシバルとなる。一方、私生活ではオペラハウスの芸術監督を務めるノルウェー人男性ニコライと結婚、と順調に成功を掴んでいく。しかし彼女も30代を迎え、多くの女性が抱える出産とキャリアの選択に悩むこととなった。

本作では、出産・育休を経て、改めてプリンシバルへの復帰を決意した彼女が、尊敬する母・衣津栄や、優しい夫・ニコライら、温かい家族に支えられながら、クラシックバレエの中でも特に難役とされる「白鳥の湖」に挑む姿を描き出す。

美しいドキュメンタリーを、ぜひ映画館で体感してほしい。

『バレエボーイズ』、『ボリショイ・バビロン 華麗なるバレエの舞台裏』は現在公開中。
『ロパートキナ 孤高の白鳥』は2016年1月30日公開。『Maiko ふたたびの白鳥』は2月20日公開予定。

関連作品

http://data.cinematopics.com/?p=54156

執筆者

Yasuhiro Togawa