アントニ・ガウディ世紀のプロジェクト「サグラダ・ファミリア」にまつわるドキュメンタリー映画『創造と神秘のサグラダ・ファミリア』が明日・12月12日(土)よりYEBISU GARDEN CINEMAほかにて公開いたします。

カタルーニャの建築家アントニ・ガウディが構想し、1882年の着工から133年経った現在に至るまでいまだ完成していない未完の建築プロジェクト、サグラダ・ファミリア。
ガウディによれば、サクラダ・ファミリア大聖堂の全体は1つの巨大な楽器として構想されていたそうです。十二使徒の塔は、内部に螺旋階段が設けられ、旅行者が登ることもできるようになっていますが、基本的に人間が入るためのものではなく、実は鐘楼としてつくられているそう。
完成後に取り付けられる84本の鐘を鳴らすと、厳密に設計された建物が一つの巨大な楽器となりバルセロナの街中に鐘の音が鳴り響きます。

本作にも出演している彫刻家の外尾悦郎氏曰く、「ガウディは本当に人間を幸せにするものをつくろうとしていたと思います。建築や彫刻などの造形でなく、光や音も組み合わせて総合劇術」と述べているとおり、ガウディ建築は彫刻以外にも音や光にも拘り、設計されています。

現在はまだ鐘が取付られておりませんが、正時の時刻を告げる音として鐘の音は流れています。
ただそれは、シンセサイザーの音だそうですが、それでもどこかやさしく幸せな気分になるような音色です。
これから2026年完成すると発表されたサグラダ・ファミリアの鐘が一斉に鳴り響くとき、街全体が、サグラダ・ファミリアの音楽で一つになることを、この鐘を音を聞きながら想像しても楽しいかもしれません。
それはきっと平和のシンボルとなり人々を幸せにする音色になることとでしょう。

映画『創造と神秘のサグラダ・ファミリア』は、明日12月12日(土)よりYEBISU GARDEN CINEMAほかにて、全国順次公開。

【サグラダ・ファミリア 鐘の音】(2015年5月 PM5:00の鐘の音)
●Youtube  →
https://www.youtube.com/watch?v=Nte_aOdy5qo

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執筆者

Yasuhiro Togawa