現在公開中の映画『過ぐる日のやまねこ』が、12 月に開催される第 15 回マラケシュ国際映画祭(モロッコ/会期:2015 年 12/4〜12/12)コンペティション部門に正式出品されることが決定した。

本作は、園子温、矢口史靖、石井裕也など、現在第一線で活躍する監督たちの商業デビュー作を世に送り出してきた映画監督育成プロジェクト「PFF(ぴあフィルムフェスティバル)スカラシップ」が贈る最新作。立教大学卒業制作として監督した初長編映画『くじらのまち』がベルリン、釜山をはじめ各国の国際映画祭で上映され、長編二作『はつ恋』がバンクーバー国際映画祭ドラゴン&タイガー部門にノミネートされるなど、若くして国際舞台でその才能を注目されてきた 27 歳の新鋭女性監督・鶴岡慧子(つるおか・けいこ)が、長編三作目となる本作で、またしても世界の檜舞台に立つ快挙を成し遂げた。
同映画祭は、モロッコの王室がバックアップする、アフリカ・アラブ圏で最大級の規模を誇る国際映画祭。

第15回目となる今回の審査委員長を務めるのは、『ゴッドファーザー』シリーズで知られる巨匠・フランシス・フォード・コッポラ監督。過去にはマーティン・スコセッシ監督やマリオン・コティヤールらが参加するなど、毎年ハリウッドやヨーロッパの映画界から豪華ゲストが登場する事でも知られている。2014 年には日本映画特集が開催され、是枝裕和監督、黒沢清監督、安藤サクラら16人の日本人監督・俳優が登壇した。
鶴岡監督からは「昨年、日本を代表する名だたる監督たちに隠れてこっそりお邪魔したマラケシュ国際映画祭、夕焼け色の街に惚れ込みいつか自分の作品とともに再訪したいと願っていましたが、こんなにも早くその願いが叶うと思っていませんでした。本当にうれしいです」と、喜びの声が寄せられた。会期中は鶴岡監督も現地入りし、舞台挨拶を行う予定。

映画『過ぐる日のやまねこ』は大阪・第七藝術劇場で公開中、以降全国順次公開。

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執筆者

Yasuhiro Togawa